1 この終わりの時におけるキリストの①教会の②起こり。それは、わたしたちの主であり救い主であるイエス・キリストが肉体を取って来られてから千八百三十年であって、第四の月、四月と呼ばれる月の第六日に、神の御心と命令により、わが国の法律にかなって正式に③組織、設立された。
2 この命令は、神から①召されて、イエス・キリストの②使徒に聖任され、この教会の第一の③長老となったジョセフ・スミス・ジュニアと、
3 また、イエス・キリストの使徒となり、この教会の第二の長老となるために神から召され、ジョセフ・スミス・ジュニアの手の下で聖任されたオリバー・カウドリに与えられた。
4 これは、わたしたちの主であり救い主である、イエス・キリストの恵みによる。主イエス・キリストに、今もとこしえにも、すべての栄光がありますように。アーメン。
5 この第一の長老は、自分の罪の赦しを受けたことをまことに明らかにされた後、再び世の虚栄に①巻き込まれた。
6 しかし、彼が信仰によって悔い改めて心からへりくだると、神は一人の聖なる①天使によって彼を教え導かれた。その天使の②顔は稲妻のようであり、その衣はほかのどんな白いものにも勝って清らかで白かった。
7 そして、神は彼を鼓舞する数々の戒めを下された。
8 また、前もって備えられた①手立てによって『モルモン書』を翻訳するために、高い所から彼に力を授けられた。
9 この書には、ある堕落した民の記録と、異邦人ならびにユダヤ人にあてたイエス・キリストの①完全な②福音が載っている。
10 これは霊感によって与えられ、天使たちの働きによって①ほかの人々に確認され、その人々によって世の人々に②知らされるのである。
11 これらのことは、聖文が①真実であること、また神が実に人々に②霊感を与えて、昔と同じようにこの時期と時代にあっても神の③聖なる業に人々を召しておられることを、世に証明している。
12 これによって、神は、御自分が昨日も、今日も、またとこしえに①変わることのない神であることを示しておられるのである。アーメン。
13 それゆえ、このような大いなる証があるので、世の人々、すなわち、この後この業について知るすべての人は、これらの証によって裁かれるであろう。
14 そして、信仰をもってこれを受け入れ、①義を行う者は、②永遠の命の冠を受けるであろう。
15 しかし、①不信仰によって心をかたくなにし、これを拒む者は、そのことによって自分の罪の宣告を招くであろう。
16 主なる神がこれを語られたからである。わたしたち、教会の長老はこれを聞き、高い所におられる栄えある威光の御方の言葉について証する。この御方に、とこしえにいつまでも栄光がありますように。アーメン。
17 これらのことによって、わたしたちは、天に①神がおられ、この神は無限かつ永遠で、永遠から永遠にわたって変わることのない同じ神であり、天地とその中にある万物を形造られた御方であることを②知っている。
18 また、神は人を①創造された。すなわち、御自分の②形に、御自分に似せて、男と女に創造された。
19 そして、神は彼らに、唯一の生けるまことの神である御自分を①愛し、御自分に②仕えるようにとの戒め、また御自分が彼らの③礼拝すべき唯一の存在であるとの戒めを与えられた。
20 しかし、これらの聖なる律法に背いたことによって、人は①官能におぼれ、②悪魔に従うようになり、③堕落した者となった。
21 そこで、全能の神は御自分の①独り子を与えられた。それは、与えられている聖文に、独り子について書き記されているとおりである。
22 独り子は数々の①誘惑に遭われたが、それらを少しも心に留められなかった。
23 独り子は①十字架につけられ、死んで、三日目に②よみがえり、
24 ①御父の右に座して御父の御心に従って全能の力をもって治めるために、天に②昇って行かれた。
25 それは、①信じて、その聖なる名によってバプテスマを受け、最後まで信仰をもって②堪え忍ぶすべての人が救われるためである。
26 すなわち、独り子が①時の中間に肉体を取って来られた後に信じた人々だけでなく、時の初めからのすべての人、すなわち、独り子が来られる前にいたすべての人で、②聖霊の賜物によって霊感を受けるままに語り、すべてのことにおいて独り子について実際に③証した④聖なる預言者たちの言葉を信じたすべての人も、永遠の命を得るためであり、
27 また後に来る人々で、御父と御子のことを①証する聖霊がもたらされる神の②賜物と召しを信じる人々も永遠の命を得るためである。
28 この御父と御子と聖霊は、無限かつ永遠で、終わりのない①一つの神であられる。アーメン。
29 また、わたしたちは知っている。すなわち、すべての人は①悔い改めてイエス・キリストの名を信じ、イエス・キリストの名によって御父を礼拝し、またイエス・キリストの名を②信じて最後まで堪え忍ばなければならない。そうしなければ、神の王国に③救われない。
30 また、わたしたちは知っている。すなわち、わたしたちの主であり救い主であるイエス・キリストの①恵みによる②義認は、正しく、かつ真実である。
31 わたしたちはまた知っている。すなわち、わたしたちの主であり救い主であるイエス・キリストの恵みによる①聖めは、神を愛し、②勢力と思いと力を尽くして神に仕えるすべての人にとって、正しく、かつ真実である。
32 しかし、人が恵みから①落ち、生ける神から離れることもあり得る。
33 それゆえ、教会員は①誘惑に陥らないように、用心して、常に祈りなさい。
34 まことに、聖められている人々でさえも用心しなさい。
35 また、わたしたちは知っている。すなわち、これらのことは真実であり、ヨハネの啓示にあるとおりであり、わたしたちは彼の書の預言や数々の①聖文や、この後聖霊の賜物と力によって、神の②声によって、あるいは天使の働きによって与えられる神の啓示に③加えることも、そこから取り去ることもない。
36 主なる神がこれらのことを語られた。主なる神の聖なる御名に、今も、またいつまでも、誉れと力と栄光がありますように。アーメン。
37 さらにまた、バプテスマの様式に関して教会に与えられた戒めは、次のとおりである。すなわち、神の前にへりくだって、①バプテスマを受けたいと願い、②打ち砕かれた心と悔いる霊をもって進み出て、自分のすべての罪を心から悔い改めたことと、最後までイエス・キリストに仕える③決心をして進んでイエス・キリストの④名を受けることとを教会員の前に証明し、また自分の⑤罪の赦しを得るようにキリストの御霊を受けたことをその⑥行いによってまことに明らかにする人は皆、バプテスマによってキリストの教会に受け入れられる。
38 長老と祭司、教師、執事、およびキリストの教会の会員の義務は、次のとおりである。すなわち、①使徒は長老であり、その召しは②バプテスマを施し、
39 他の長老や祭司、教師、執事を①聖任し、
40 キリストの肉と血の象徴であるパンとぶどう酒の①式を執行し、
41 バプテスマを受けて教会に入る人々に、聖文にあるとおりに、火と①聖霊によるバプテスマのための②按手による③確認を行い、
42 教え、説き明かし、勧め、バプテスマを施し、教会員を見守り、
43 按手と聖霊の授与とによって教会員を確認し、
44 またすべての集会を指導することである。
45 長老は、神の戒めと啓示にあるとおりに、聖霊に導かれるままに集会を①執り行わなければならない。
46 ①祭司の義務は、説き、②教え、説き明かし、勧め、バプテスマを施し、聖餐を執行することであり、
47 また各会員の家を訪れて、彼らが①声に出して②祈り、ひそかにも祈るように、また③家庭におけるすべての義務を果たすように勧めることである。
48 祭司はまた、他の祭司や教師、執事を①聖任することもできる。
49 また、長老が一人もいないときには、祭司は集会を指導しなければならない。
50 しかし、長老がいるときは、祭司は説き、教え、説き明かし、勧め、バプテスマを施し、
51 また各会員の家を訪れて、彼らが声に出して祈り、ひそかにも祈るように、また家庭におけるすべての義務を果たすように勧めるだけである。
52 これらのすべての義務について、祭司は、必要であれば長老を①助けなければならない。
53 ①教師の義務は、常に教会員を②見守り、彼らとともにいて彼らを強めることであり、
54 教会の中に罪悪がないように、互いに①かたくなになることのないように、偽り、陰口、②悪口のないように取り計らうことであり、
55 また教会員がしばしば会合するように取り計らい、またすべての会員が自分の義務を果たすように取り計らうことである。
56 また教師は、長老や祭司が不在のときに集会を指導しなければならず、
57 必要であれば、教会における教師のすべての職務について、常に①執事の助けを受けなければならない。
58 しかし、教師や執事には、バプテスマを施し、聖餐を執行し、按手を行う権能はない。
59 しかしながら、彼らは警告し、説き明かし、勧め、教え、またキリストのもとに来るようにすべての人を招かなければならない。
60 ①長老、祭司、教師、執事はそれぞれ、与えられる神の賜物と②召しに応じて聖任されなければならない。また、聖任する者の内にある聖霊の力によって聖任されなければならない。
61 キリストのこの教会を構成する長老たちは、三か月に一度の大会に、あるいはその大会が指示または指定する折々に集まらなければならない。
62 そして、これらの大会は、何でもそのときに行う必要のある教会の業務を行わなければならない。
63 長老たちは、自分が所属する教会の①賛意の表明によって、他の長老たちから、あるいは大会から認可書を得なければならない。
64 祭司から聖任を受ける祭司や教師、執事はそれぞれ、そのときに聖任を行う祭司から証明書を受け取ることができる。聖任を受けた者はその①証明書を長老に提示すると、自分の召しの義務を遂行するための権能を与える認可書を要求できる。あるいは、それを大会から得ることができる。
65 この教会の正式に組織された支部がある所では、その教会の①賛意の表明がなければ、だれもこの教会におけるいかなる職にも②聖任されることはない。
66 しかし、賛意の表明を求めることのできる教会の支部がない所では、管理長老や巡回ビショップ、高等評議員、大祭司、長老が、聖任の特権を持つことができる。
67 大神権の長(すなわち管理長老)や①ビショップ、高等評議員、②大祭司はそれぞれ、③高等評議会あるいは総大会の指示によって聖任されなければならない。
68 バプテスマによって受け入れられた後の会員の①義務は、次のとおりである。彼らが②聖餐を受け、また長老たちの③按手によって確認されるに先立ち、長老または祭司は、キリストの教会に関するすべてのことを説明する十分な時間を取って、彼らが④理解できるようにしなければならない。それは、すべてのことが秩序正しく行われるためである。
69 そして会員たちは、聖文にかなった①行いと信仰があるように、信仰深い歩みと会話によって、すなわち主の前を②聖く歩むことによって、自分がそれを受けるにふさわしい者であることを教会員の前に、また長老たちの前にも示さなければならない。
70 子供を持つキリストの教会の各会員は、教会員の前で長老たちのもとに子供たちを連れて来なければならない。そして長老たちは、イエス・キリストの名によって彼らに手を置き、その名によって彼らに①祝福を授けなければならない。
71 人は神の前に①責任を負う年齢に達し、かつ②悔い改めの能力がなければ、だれもキリストの教会には受け入れられない。
72 ①バプテスマは、悔い改めるすべての人のために、次の方法で執行しなければならない。
73 すなわち、神から召され、イエス・キリストからバプテスマを施す権能を授けられている人は、バプテスマのために出頭した人とともに水の中に降りて行き、彼または彼女の名を呼んで、次のように言わなければならない。「わたしはイエス・キリストより権能を受けたので、御父と御子と聖霊の御名によって、あなたにバプテスマを施します。アーメン。」
74 その後、その人は、彼または彼女を水中に①沈め、そして再び水から出て来なければならない。
75 教会員は、主イエスの①記念としてパンとぶどう酒を②受けるために、しばしば集まることが必要である。
76 長老または祭司がこれを執行しなければならない。次のような①方法で執行しなければならない。すなわち、彼は教会員とともにひざまずき、厳粛な祈りによって御父に呼び求めて、次のように言わなければならない。
77 「永遠の父なる神よ、わたしたちは御子イエス・キリストの御名によってあなたに願い求めます。この①パンを頂くすべての人々が、御子の体の記念にこれを頂けるように、また、進んで御子の御名を②受け、いつも御子を覚え、御子が与えてくださった戒めを③守ることを、永遠の父なる神よ、あなたに④証明して、いつも御子の⑤御霊を受けられるように、このパンを祝福し、聖めてください。アーメン。」
78 ぶどう酒を祝福する①方法は、次のとおりである。すなわち、彼はまた②杯を取って、次のように言わなければならない。
79 「永遠の父なる神よ、わたしたちは御子イエス・キリストの御名によってあなたに願い求めます。この①ぶどう酒を頂くすべての人々が、この人々のために流された御子の血の記念にこれを頂けるように、また、いつも御子を覚えていることを、永遠の父なる神よ、あなたに証明して、御子の御霊を受けられるように、このぶどう酒を祝福し、聖めてください。アーメン。」
80 また、戒めに背いている、あるいは過ちに陥っているキリストの教会の会員はだれであろうと、聖文で指示されているとおりに取り扱われなければならない。
81 キリストの教会を構成する各教会は、教会の長老たちが開く大会に出席するように一人以上の教師を派遣する義務がある。
82 その際、教師は前回の大会以来教会に加入した会員たちの①名簿を携えて出席する。あるいは、それを祭司の手によって送ってもよい。これは、全教会のすべての人名の載っている正式な名簿が、他の長老たちにより折々に選任される長老によって、一冊の書に保管されるためである。
83 また、もしもだれかが教会から①除名されたならば、彼らの名前を人名の一般教会記録から抹消するためでもある。
84 自分の住んでいる場所の教会から転居するすべての会員は、面識のない教会へ行く場合、自分が正式な、ふさわしい会員であることを証明する手紙を携えて行くことができる。その手紙を受ける会員は、長老または祭司をだれか個人的に知っていれば、その証明書にその長老または祭司の署名をもらうことができる。あるいは、教会の教師または執事から署名をもらってもよい。