聖文
アルマ書44


第44章

モロナイ、へいちかいをてるようにレーマンじんめいじ、そうしなければほろびるとけいこくする。ゼラヘムナ、そのもうきょぜつし、たたかいがつづく。モロナイのぐんたい、レーマンじんかす。げんぜんやく七十四ねんから七十三ねんいたる。

1さて、モロナイのへいたたかうのをやめて、レーマンじんからいっ退しりぞいた。そこで、モロナイはゼラヘムナにった。「よ、ゼラヘムナよ、われわれながものにはなりたくない。おまえたちにもかるとおり、おまえたちはわれわれなかにある。しかし、われわれはおまえたちをころしたくない。

2よ、われわれがおまえたちとたたかうためにやってたのは、おまえたちのながしてけんりょくるためではけっしてない。また、だれかにれいのくびきをかけたいとおもっているためでもない。しかし、おまえたちがわれわれめてたのは、まさにこのためである。そのうえ、おまえたちはわれわれしゅうきょうのことでわれわれはらてている。

3しかし、おまえたちのるとおり、しゅわれわれとともにおられる。おまえたちのるとおり、しゅはおまえたちをわれわれわたされた。しゅわれわれにこうしてくださったのは、われわれしゅうきょうとキリストをしんじるわれわれしんこうのためであることをってもらいたい。また、おまえたちのるとおり、おまえたちはこのわれわれしんこうくだくことはできない。

4おまえたちのるとおり、これはかみのまことのしんこうである。まことに、おまえたちのるとおり、われわれかみぶんしんこうしゅうきょうちゅうじつであるかぎり、かみわれわれささえ、たもち、まもってくださる。また、われわれいましめにそむいてぶんしんこうていするようなことがなければ、しゅわれわれほろぼされるのをけっしてそのままにしておかれない。

5ゼラヘムナよ、われわれうでつよくしておまえたちをかすちからさせてくださったあのぜんのうかみによって、またわれわれしんこうしゅうきょうれいはいしききょうかいにかけて、さいやしなしんせいつとめにかけて、われわれこくあいちゃくこさせるゆうにかけて、われわれのあらゆるこうふくみなもとであるかみしんせいことまもこうにかけて、またわれわれにとってじょうたいせつなすべてのものにかけて、わたしはおまえにめいじる。

6それだけではない。おまえたちがびたいとおもっているのぞみにかけて、おまえにめいじる。われわれわたせ。そうすれば、われわれはおまえたちのもとめない。もしおまえたちがって、ふたためてないというのであれば、いのちたすけてやろう。

7しかし、もしそうしないのであれば、よ、おまえたちはわれわれなかにあるので、わたしはへいめいじてこうげきさせ、おまえたちのめいしょうわせてぜんめつさせよう。そのときに、われわれのどちらがこのたみおさめるけんりょくち、どちらがれいになるかがかるであろう。」

8さて、ゼラヘムナはこれらのことくと、まえすすて、つるぎづきとうゆみをモロナイのわたしてった。「よ、われわれはこのとおりおまえたちにわたそう。しかし、しょうらいわれわれそんやぶるとかっているちかについては、これをおまえたちにてることはできない。だが、り、われわれらせてくれ。さもなければ、われわれぶんつるぎわたさずに、ほろびるかしょうるかけっするまでたたかつづける。

9よ、われわれは、おまえたちとおなしんこうってはいない。かみわれわれをおまえたちのわたしたなどとはしんじない。われわれは、おまえたちをわれわれつるぎからまもったのはおまえたちのわるであるとおもっている。よ、おまえたちをまもったのはむねたてだ。」

10ゼラヘムナがこれらのことかたえると、モロナイはったつるぎをゼラヘムナにかえしてった。「さあ、たたかいのけっちゃくをつけよう。

11わたしはすでにかたったことすことができないので、しゅきておられるように、われわれのもとにもどってたたかわないとちかってるのでなければ、おまえたちをらせるわけにはいかない。おまえたちはわれわれなかにあるので、われわれはおまえたちのじょうながそう。それがいやならば、おまえたちはわたしのげたじょうけんしたがえ。」

12モロナイがこれらのことべると、ゼラヘムナはつるぎった。そして、モロナイのことをいかり、モロナイをころそうとしてった。しかし、ゼラヘムナがつるぎげたとき、よ、モロナイのへい一人ひとりがそれをにたたきとした。すると、それはつかのところでれてしまった。そのへいはまた、ゼラヘムナをってかれあたまかわをはぎ、それをとした。そこでゼラヘムナは、ぶんへいなかんでしまった。

13そして、かたわらにっていたゼラヘムナのあたまかわをはぎったへいは、そのとうを、かみをつかんでからひろげ、つるぎさきっかけてレーマンじんほうべ、おおごえかれらにった。

14「おまえたちがわたしてへいちかいをててらなければ、おまえたちのかんのこのあたまかわちたように、おまえたちもたおれることになるだろう。」

15レーマンじんはこのことき、つるぎにかけられているあたまかわて、おおくのものおそれをなした。そして、おおくのものすすて、モロナイのあしもとにし、へいちかてた。そして、ちかいをてたものみなることをゆるされた。

16そこで、ゼラヘムナはじょういかり、のこったへいたちをそそのかしていからせ、まえよりもさらにはげしくニーファイじんたたかわせた。

17そして、モロナイもレーマンじんごうじょうであることをいかって、かれらをめてころすようにたみめいじた。そこで、かれたみはレーマンじんころはじめ、レーマンじんつるぎるい、ちからくしておうせんした。

18しかしよ、レーマンじんは、むきしのはだおおいのないあたまをニーファイじんするどつるぎにさらしており、まことによ、かれらはつらぬかれ、たれて、ニーファイじんつるぎまえたおれていった。そして、モロナイのへいげんしたように、かれらはいっそうされはじめた。

19するとゼラヘムナは、かれらがみなごろしにされてしまいそうなのをて、モロナイにひっさけもとめて、のこったものいのちたすけてくれるならばぶんめてないとちかうことをやくそくした。

20そこでモロナイは、ふたたころすのをやめさせ、レーマンじんからげた。こうしてレーマンじんは、モロナイとへいちかてたのちることをゆるされた。

21りょうぐんしゃすうおよんだためにかぞえられなかった。しゃかずはニーファイじんがわでもレーマンじんがわでもじょうおおかった。

22そこでかれらはたいをシドンのみずみ、たいながれてってうみふかみにほうむられた。

23そののち、ニーファイじんぐんたい、すなわちモロナイのぐんたいげ、ぶんたちのいえかえってった。

24このようにして、ニーファイのたみのさばきつかさのとうだい十八ねんわった。これでニーファイのはんしるされていたアルマのろくわった。