聖文
アルマ書51


第51章

おうせいとうものたち、ほうりつえておうてようとする。パホーランとゆうとうたみこえによってされる。モロナイ、おうせいとうものたちに、たたかってくにまもるようにもとめ、したがわなければしょけいすることをげる。アマリキヤとレーマンじんはとりででかためられたおおくのまちせんりょうする。テアンクム、レーマンじんしんりゃくげき退たいし、アマリキヤをてんまくなかころす。げんぜんやく六十七ねんから六十六ねんいたる。

1さて、ニーファイのたみのさばきつかさのとうだい二十五ねんはじめには、かれらはリーハイのたみとモリアントンのたみとのあいだかれらののことについてかいかくりつしており、だい二十五ねんへいおんはじまった。

2しかし、こくないかんぜんへいながくはつづかなかった。だいさばきつかさのパホーランについてたみなかあらそいがこったのである。というのは、よ、ほうりつじょうこうすこえてほしいとのぞんだものたちがたみなかにいたからである。

3しかしよ、パホーランはほうりつえることをのぞまず、またほうりつえられるのをみとめようともおもわなかった。そのため、ほうりつへんこうについてせいがんかたちけんひょうめいしたものたちのうことにも、かれみみかたむけなかった。

4そのため、ほうりつへんこうされることをねがったものたちはかれはらて、かれつづくにだいさばきつかさであるのをのぞまなかった。そのけっ、そのけんについてはげしいろんそうこったが、ながすにはいたらなかった。

5さて、パホーランをさばきつかさのしょくから退しりぞけることをねがったものたちは、おうせいとうばれた。かれらはほうりつへんこうしてゆうせいたいはいし、くにおさめるおうてることをねがったからである。

6また、パホーランがつづくにおさめるだいさばきつかさでいることをねがったひとびとは、みずかゆうとうしょうした。このようにして、たみなかぶんれつしょうじた。ゆうとうひとびとは、ゆうせいたいによってぶんたちのけんしゅうきょうとっけんまもることをちかった、すなわちせいやくしたからである。

7さて、りょうしゃあらそいにかんするこのけんは、たみこえによりかいけつされた。そして、たみこえによりゆうとうけ、パホーランはさばきつかさのしょくたもった。これはパホーランの同胞はらからゆうねがおおくのひとおおきなよろこびをあたえた。また、このようにしてかれらはおうせいとうものたちをちんもくさせたので、おうせいとうものたちはあえてはんたいせず、かたなしにゆうたいまもることになった。

8おうてることをしたものたちはじょうりゅうまれのものであり、ぶんおうになろうとしていた。そしてかれらは、たみおさめるけんりょくけんのうようとしたものたちからけた。

9しかしよ、このようなあらそいがニーファイのたみなかにあったこのときは、であった。よ、アマリキヤがふたたびレーマンじんたみこころをあおって、ニーファイじんたみたいしてはんかんいだかせていたからである。そしてかれは、ぶんくにぜんほうからへいあつめ、かれらをそうさせ、ちゃくちゃくせんそうじゅんをしていた。かれはモロナイのむとちかっていたからである。

10しかしよ、のちかるように、かれてたやくそくふんべつなものであった。それでも、かれはニーファイじんめるために、ぶんしんぶんぐんたいそなえていた。

11かれぐんたいはすでにニーファイじんによってなんぜんにんころされていたので、そのにんずうぜんほどおおくなかった。しかし、だいそんがいこうむっていたにもかかわらず、アマリキヤはおどろくほどのたいぐんあつめたので、ゼラヘムラのかうことをおそれなかった。

12まことに、アマリキヤしんがレーマンじんひきいてくだってた。それはさばきつかさのとうだい二十五ねんのことであり、だいさばきつかさパホーランにかんするあらそいのもんだいおさまりはじめたちょうどそのときであった。

13さて、おうせいとうばれたひとびとは、レーマンじんがニーファイじんたたかうためにすすんでているといてないしんよろこんだ。そしてかれらは、ることをこばんだ。かれらはだいさばきつかさとゆうねがひとびとのことをひどくいかっていたので、ってくにまもちがなかったからである。

14さて、モロナイはこのことをり、さらにレーマンじんこっきょうえているのをると、ぶんがこれまでそれらのひとびとまもるためにせいいっぱいつとめてきたにもかかわらず、かれらがかたくなであるのをじょういかった。かれげきし、かれこころかれらにたいするいかりでいっぱいになった。

15そしてかれは、たみこえけて、くにそうとくせいがんしょおくってそれをむようにもとめ、ぶんたちのくにまもるようにそれらのはんしゃたちにきょうようするちからと、またしたがわなければかれらをしょけいするちからぶん(モロナイ)にあたえてほしいとねがった。

16かれだい一になすべきことは、たみなかにこのようなあらそいとをなくすことであった。というのは、よ、たみなかあらそいとたいりつがこれまでかれらのこうむったすべてのめつぼうげんいんとなってきたからである。そしてそれは、たみこえおうじてとどけられた。

17そこでモロナイは、ぶんぐんたいに、それらおうせいとうものたちとたたかってかれらのこうまんとっけんしきたおし、かれらをたおすように、そうでなければかれらにってゆうたいまもらせるようにめいじた。

18そこで、ぐんたいかれらにかってしんぐんし、かれらのこうまんとっけんしきたおした。かれらのなかげてモロナイのへいかうものは、られてたおされた。

19そして、はんしゃたちなかの四千にんつるぎたおされた。また、たたかいでころされなかったかれらのどうしゃたちは、らえられて、すぐにしんするひまがなかったのでろうれられた。

20また、のこりのはんしゃたちは、つるぎによってたおされるよりもゆうはたしたがうことをえらんだ。そして、かたなくぶんたちのやぐらとぶんたちのまちゆうはたかかげ、またくにまもるためにった。

21このようにして、モロナイはおうせいとうものたちをほろぼし、おうせいとうというられるものはだれ一人ひとりいなくなった。また、このようにしてかれは、こうけっとうであるとしゅちょうしたものたちのごうじょうこうまんをくじいた。そしてかれらは、同胞はらからのようにけんそんになり、れいとならないためにゆうかんたたかうようになった。

22さてよ、モロナイがこのようにぶんたみなかたたかいとあらそいをしずめ、たみなかへいちつじょかくりつし、レーマンじんたたかじゅんをするためのそくさだめているあいだに、よ、レーマンじんかいがんちかほうにあるモロナイのはいってた。

23そして、モロナイのまちにいたニーファイじんえられるほどつよくなかったので、アマリキヤはかれらをし、おおくのものころした。そして、アマリキヤはそのまちせんりょうし、まことにすべてのとりでをせんりょうした。

24そこで、モロナイのまちからしたひとびとは、ニーファイハのまちった。また、リーハイのまちたみあつまってじゅんととのえ、レーマンじんむかようをした。

25しかし、アマリキヤはレーマンじんにニーファイハのまちめさせようとしないで、かいがんちかくにかれらをとどめ、それぞれのまちにそこをまもへいいた。

26このようにして、かれしんぐんつづけて、ニーファイハのまち、リーハイのまち、モリアントンのまち、オムナーのまち、ギドのまち、ミュレクのまちなどのおおくのまちせんりょうした。これらのまちはすべてかいがんちかひがしこっきょうほうにあった。

27このように、レーマンじんはアマリキヤのわるすうぐんぜいによってじょうおおくのまちれた。しかも、これらのまちはどれもみなモロナイのとりできずかたならってきょうぼうかためられており、レーマンじんはこれらをすべてぶんたちのとりでとした。

28そして、かれらはのニーファイじんはらい、またおおくのものころしながら、バウンティフルのしんぐんした。

29ところが、かれらはテアンクムとあいたいすることになった。このテアンクムはかつてモリアントンがとうそうしようとしたときにかれころかれたみまえちはだかったひとである。

30そして、このテアンクムがここでまたアマリキヤのまえちはだかったのである。このときアマリキヤは、バウンティフルのとそのほっぽうせんりょうしようとして、たいぐんひきいてすすんでいた。

31しかしよ、テアンクムとそのへいだいせんであったために、アマリキヤはかれらにげき退たいされてのぞみをげることができなかった。テアンクムのへい一人ひとりのこらずたいりょくめんで、またたたかいのじゅつめんでレーマンじんをしのいでいたので、かれらはレーマンじんよりもゆうった。

32そして、テアンクムとそのへいはレーマンじんやすみなくめ、くらくなるまでかれらをころした。それから、テアンクムとそのへいはバウンティフルのさかいてんまくった。また、アマリキヤもかいがんちかさかいてんまくった。かれらはここまでわれたのである。

33さて、よるになると、テアンクムとそのよるまぎれてひそかにき、アマリキヤの宿しゅくえいしのんだ。するとよ、レーマンじんは、にっちゅうたたかいとあつさのためにひどくつかれてねむんでいた。

34そこでテアンクムはおうてんまくしのみ、やりおうしんぞうてておうそくさせたので、おうしもべたちをこすことができなかった。

35それから、テアンクムがひそかにぶん宿しゅくえいかえると、よ、へいねむっていた。そこでかれへいこして、ぶんおこなってきたことをすべてげた。

36またかれは、レーマンじんましてせてるのではないかとあんじ、ぐんたいじゅんをしてけさせた。

37このようにして、ニーファイのたみのさばきつかさのとうだい二十五ねんわり、またアマリキヤのしょうがいわるのである。