1しかし見よ、終わりの時、すなわち異邦人の時代になると、見よ、異邦人とユダヤ人のすべての国民は、この地に来る者もほかの地にいる者も、すなわち全地の者が皆、見よ、罪悪とあらゆる忌まわしい行いで酔う。
2その日が来ると、万軍の主は、雷、地震、大音響、嵐、暴風雨、焼き尽くす火の炎を彼らに下される。
3そして、シオンと戦い、シオンを悩ますすべての国民は、夜の幻のようになる。すなわち、飢えた者が夢を見るようである。見よ、飢えた者が夢の中で食べても、目を覚ませば空腹である。あるいは、のどの渇いた者が夢を見るようである。見よ、のどの渇いた者が夢の中で飲んでも、目を覚ませば、見よ、体は弱っており、渇きは続いている。まことに、シオンの山と戦うすべての国民の群れも、そのようになる。
4見よ、罪悪を行う者たちよ、あなたがたは皆、立ち尽くして驚嘆せよ。あなたがたは大声で叫び、わめくであろう。まことに、あなたがたは酔うが、ぶどう酒によるのではない。震えるが、強い酒によるのではない。
5見よ、主はあなたがたのうえに、深い眠りの霊を注がれた。それは見よ、あなたがたが目を閉じ、預言者たちを拒んだからである。それで、主はあなたがたの罪悪のために、統治者と聖見者を隠してしまわれたのである。
6そして主なる神は、ある書物の言葉をあなたがたにもたらされる。それは眠りに就いた者たちの言葉である。
7見よ、その書物は封じられており、その中には、世の初めから世の終わりまでの神からの啓示が載っている。
8また、封じられているものがあるので、封じられているものは、民が悪事と忌まわしい行いにふけっている時代には授けられない。したがって、その書物は人々から隠される。
9しかしその書物は、やがて一人の男に授けられる。そして彼は、その書物の中の言葉、すなわち地の中で眠りに就いている者たちの言葉を、別の男に授ける。
10しかし彼は、封じられている言葉は授けないし、その書物も渡さない。その書物は神の力によって封じられており、また、封じられている啓示は、主がふさわしいと思われる時が来て世に出るまで、その書物の中に保たれるからである。見よ、それらの啓示は世の初めから世の終わりまで、すべてのことを示すものである。
11こうして、封じられた書物の言葉が屋根の上で読み上げられ、またキリストの力によって読まれる日が来る。そして、かつて人の子らの中にあったことと、またこれから世の終わりまでに起こることがすべて、人の子らに示される。
12それゆえ、わたしが前に述べた男にその書物が授けられる日に、その書物は世の人々の目につかないように隠される。そして、その書物を授けられる男のほかに、三人の証人が神の力によってそれを見るが、そのほかにはだれも見ない。そしてこの三人は、その書物とその中に書いてあることが真実であることを証する。
13このほかにそれを見る者は、ただ神の御心に従って人の子らに神の言葉について証を述べる少数の者だけで、だれもほかにいない。主なる神は、忠実な者の言葉はあたかも死者から出るかのように語る、と言われた。
14それゆえ、主なる神はその書物の言葉をもたらし、また適切であると見なされる人数の証人の口を通して、御自分の言葉を確かなものとされる。したがって、神の言葉を拒む者は災いである。
15しかし見よ、そこで主なる神はその書物を受け取る男にこう言われる。「封じられていないこれらの言葉を取って別の男に渡し、彼が学者にそれを見せて、『どうぞ、これを読んでください』と言うようにしなさい。するとその学者は、『その書物をここに持って来てください。そうすれば読みましょう』と言う。
16ところで、彼らがそう言うのは、世の誉れのため、また利益を得るためであって、神の栄光のためではない。
17それで先の男は、『その書物は封じられているので、持って来ることはできません』と言う。
18すると、学者は、『それでは、わたしには読めない』と言う。」
19そこで、主なる神はその書物とその中の御言葉をもう一度学識のない者に授けられる。すると学識のない者は、「わたしは無学です」と言う。
20そのとき、主なる神は言われる。「学者は、これらの言葉を受け入れなかったので、読めない。しかし、わたしにはわたし自身の業を行う能力があるので、あなたはわたしが授ける言葉を読むであろう。
21封じられている部分に触れてはならない。わたしは、自分がふさわしいと思うときにそれらをもたらすからである。そして、わたしにはわたし自身の業を行う能力があることを、人の子らに示そう。
22それゆえ、あなたはわたしの命じた言葉を読み、またわたしがあなたに約束した証人たちを得たら、その後、あなたは再びその書物を封じて、わたしに託して隠すようにしなさい。そうすればわたしは、人の子らにすべてのことを明らかにするのがわたしの知恵にかなうと思うときまで、あなたのまだ読んでいない言葉を保っておくことができる。
23さて見よ、わたしは神である。奇跡の神である。わたしは、昨日も、今日も、またとこしえに変わらないこと、また、わたしは人の子らの信仰に応じてでなければ彼らの中で業を行わないことを、世の人々に示そう。」
24そしてまた、主は御言葉を授けられて、それを読む先の男に言われる。
25「この民は口ではわたしに近づき、唇ではわたしをあがめるが、彼らの心はわたしから遠く離れている。彼らがわたしを畏れ敬うのは、人の訓戒によって教えられているからである。
26それゆえ、わたしはこの民の中で驚くべき業を、まことに驚くべき業と不思議を行う。知者と学者の知恵は失われ、賢者の知識は隠される。」
27自分たちのはかりごとを奥深く隠して、主に知られないようにしようとする者は、災いである。彼らの行いは闇の中にあり、彼らは、「だれがわたしたちを見ていようか。だれがわたしたちを知っていようか」と言う。彼らはまた、「確かに、あなたがたが物事を転倒して考えていることは、陶器師の粘土のようなものだ」と言う。しかし見よ、万軍の主は言われる。「わたしは彼らのあらゆる行いを知っていることを彼らに示そう。造られたものがそれを造った者について、『彼はわたしを造らなかった』と言えるだろうか。形造られたものが形造った者について、『彼には分別がない』と言えるだろうか。」
28しかし見よ、万軍の主は言われる。「わたしは人の子らに、もうしばらくするとレバノンがよく肥えた畑に変わり、そのよく肥えた畑が森のように思われる時が来ることを示そう。」
29そしてその日、耳の聞こえない者もその書物の御言葉を聞き、目の見えない者も暗闇から、また暗黒から出て見えるようになる。
30また、柔和な者たちも増えて主にあって喜びを得、人々の中の貧しい者たちは、イスラエルの聖者によって喜びを味わうようになる。
31荒々しい者はいなくなり、あざける者は焼き尽くされ、罪悪の機をうかがう者は絶たれることを、主が生きておられるように確かに、彼らは知るからである。
32たった一言のために人を悪く見る者、門でとがめる者に対してわなを仕掛ける者、また価値のないもののために正しい者を退ける者、これらの者は断たれる。
33さて、アブラハムを贖われた主は、ヤコブの家についてこう言われる。「それゆえ、ヤコブはもはや恥を受けることなく、また、もはや顔色を失うこともない。
34彼が自分の中にわたしの手の業である自分の子孫を見るとき、彼らはわたしの名を神聖であるとたたえ、ヤコブの聖者を神聖な御方としてたたえ、イスラエルの神を畏れ敬う。
35心に誤解を生じていた者も理解するようになり、つぶやいていた者も教義を知るようになる。」