聖文
モーサヤ書2


第2章

ベニヤミンおうたみかたる。ぶんせいびょうどうかつこうせいで、れいてきふかいものであったことをべる。てんおうつかえるようにたみかんこくする。かみそむものすことのできないのようなくるしみをける。げんぜんやく百二十四ねん

1さて、モーサヤがちちからめいじられたとおりにおこない、ぜんこくしたところ、たみぜんからあつまり、ベニヤミンおうかたことくためにしん殿でんにやってた。

2そして、あつまったものかずはたいそうおおく、かぞれないほどであった。たみはすでにじょうえて、このおおきなかずになっていたからである。

3そしてかれらはまた、ぶんたちのちくれのういれてた。それは、モーセのりっぽうしたがってせいはんさいをささげるためであった。

4また、しゅなるかみかんしゃをするためでもあった。このかみかれらをエルサレムのからし、てきからすくし、またただしいひとびときょうにん、また一人ひとりただしいひとおうにんじてくださった。そしてそのおうは、ゼラヘムラのへいかくりつし、かみいましめをまもようにたみおしえて、たみよろこびをあじわい、かみとすべてのひとたいするあいたされるようにしたのであった。

5さて、かれらはしん殿でんると、そのまわりにてんまくった。おとこたちはみなぶんつま息子むすこむすめまごからおのおのぞくおうじて、さいねんちょうものからさいねんしょうものまで、すべてのぞくたがいにはなれてしょった。

6かれらはしん殿でんまわりにてんまくったが、てんまくなかにいながらベニヤミンおうかたことけるように、すべてのものがそのてんまくぐちしん殿でんほうけていた。

7あつまったぐんしゅうじょうおおぜいであったため、ベニヤミンおうしん殿でんなかですべてのひとおしえることができなかった。そこでかれは、ぶんかたことたみけるように、やぐらをてさせた。

8そしておうは、そのやぐらからたみかたはじめた。しかし、おおぜいぐんしゅうであったため、おうことけないものもいた。それでおうは、ぶんかたことらせ、それをこえとどかないところにいるひとびとのもとにおくって、かれらにもそのことらせた。

9このときにベニヤミンおうかたってらせたことは、つぎのとおりである。「こうしてってあつまり、今日きょうわたしがかたことくことのできる同胞はらからよ、わたしがあなたがたにここにるようにめいじたのは、これからわたしがかたことかろんじさせるためではない。わたしのことかせるためである。だから、みみひらいてき、むねひらいてかいし、またこころひらいて、かみおくがあなたがたのこころあきらかにされるようにしなさい。

10わたしがあなたがたに、ここにるようにめいじたのは、あなたがたにわたしをおそさせるためでもなければ、わたしがすべきにんげんじょうものであるとおもわせるためでもない。

11わたしはあなたがたとおなじで、しんしんともにあらゆるよわさをっている。それでもわたしは、このたみおさめるとうしゃとなりおうとなるように、このたみえらばれ、ちちによってにんじられ、しゅによってみとめられた。そして、しゅからさずかったせいりょくおもいとちからくしてあなたがたのためにつとめるように、しゅのたぐいないちからによってまもられてきたのである。

12あなたがたにうが、わたしはげんざいまで、しょうがいをあなたがたのためのつとめについやすことをゆるされてきた。しかし、きんぎんも、そのほかどんなとみもあなたがたにもとめたことはない。

13わたしはあなたがたをろうめることも、あなたがたがたがいをれいにすることも、ころすことも、りゃくだつすることも、ぬすむことも、かんいんおかすこともゆるしたことはない。また、あなたがたがどのようなあくおこなうこともゆるしたことはなく、しゅからめいじられたすべてのことについて、しゅいましめをまもるようにあなたがたにおしえてきた。

14そして、わたししんでさえ、ぶん使つかってはたらいてきた。それは、わたしがあなたがたのためにつとめることができるように、またあなたがたがぜいくるしむことなく、それに、がたいことをなにひとけなくてもよいようにするためであった。わたしがこれまでかたったこれらすべてのことについては、今日きょうあなたがたしんがそのしょうにんである。

15しかし、わたしの同胞はらからよ、わたしはまんするためにこれらのことをおこなってきたのでもなければ、あなたがたをめるためにこれらのことをかたっているのでもない。これらのことをかたるのは、わたしが今日きょうかみまえんだりょうしんをもってもうひらきができるということを、あなたがたにらせるためである。

16よ、わたしはあなたがたにう。わたしはぶんしょうがいをあなたがたのためのつとめについやしてきたとったが、それはまんしたくてったのではない。わたしはかみのためにつとめてきたにすぎないからである。

17そしてよ、わたしがこれらのことをかたるのは、あなたがたにさせるためである。すなわち、あなたがたが同胞はらからのためにつとめるのは、とりもなおさず、あなたがたのかみのためにつとめるのであるということをさとらせるためである。

18よ、あなたがたは、わたしのことをおうんできた。あなたがたがおうんでいるわたしでさえも、あなたがたのためにつとめているとすれば、ましてあなたがたは、たがいにつとうようにすべきではないだろうか。

19またよ、あなたがたからおうばれ、しょうがいをあなたがたのためのつとめについやし、それによってかみつかえてきたわたしが、あなたがたからいくらかでもかんしゃけるちがあるとすれば、おお、あなたがたはどれほどてんおうかんしゃすべきであろうか。

20わたしの同胞はらからよ、わたしはあなたがたにう。あなたがたをつくり、あなたがたをまもり、あなたがたによろこびをさせ、たがいにへいらせるようにしてくださったかみに、たとえあなたがたがぜんしんぜんれいちからくしていっさいかんしゃさんをささげたとしても、

21さらにうが、あなたがたがまた、たとえはじめからあなたがたをつくり、あなたがたがぶんのままにきてうごき、こうどうできるようにあなたがたにいきあたえてまもり、いかなるしゅんかんにもあなたがたをささえてくださっているかたに、たとえぜんしんぜんれいくしてつかえたとしても、それでもなお、あなたがたはふつつかなしもべである。

22よ、かみがあなたがたにようきゅうしておられるのは、かみいましまもことだけである。そしてかみは、いましめをまもるならばこのさかえるとやくそくしてくださっている。かみいちわれたことはけっしてへんこうされないので、あなたがたがかみいましめをまもば、かみはあなたがたをしゅくふくし、さかえさせてくださる。

23さて、まずだい一に、かみはあなたがたをつくり、あなたがたにいのちあたえられた。そのために、あなたがたはかみおんけている。

24そしてだい二に、かみはあなたがたがかみからめいじられたとおりにおこなうことをようきゅうしておられる。そして、あなたがたがめいじられたとおりにおこなうならば、かみはすぐにしゅくふくさずけてくださる。またげんにこれまで、あなたがたにむくいてくださった。そのためにあなたがたは、いまかみおんけているし、これからもとこしえにいつまでもおんけるであろう。だから、あなたがたになにまんできるものがあるだろうか。

25さて、わたしはたずねたい。あなたがたはぶんしんのことをなにすこしでもえるだろうか。えないと、わたしはあなたがたにこたえる。あなたがたは、だいのちりにひとしいものであるとさえうことができない。あなたがたはだいちりからつくられたが、よ、そのちりは、あなたがたをつくられたかたのものである。

26そしてわたし、すなわちあなたがたがおうぶわたしでさえも、あなたがたよりすぐれてはいない。わたしもちりからつくられたものだからである。そして、あなたがたのるとおり、わたしはとしり、まさにすべきからだははなるだいかえそうとしている。

27それでわたしは、ぶんんだりょうしんをもってかみまえあゆながら、あなたがたのためにつとめてきたとったが、このたびわたしがあなたがたをあつめさせたのは、わたしがあなたがたにかんしてかみからめいじられてきたことについて、かみさばかれるためにつときに、わたしがつみなしとみとめられるように、また、あなたがたのがわたしにりかかることのないようにするためである。

28わたしはあなたがたにう。わたしがあなたがたをあつめさせたのは、わたしがまさにはかはいろうとしているこのに、わたしのころもからあなたがたののぞいてやすらかにけるように、またわたしのめつれいてんせいたいくわわって、こうせいかみさんしてうたえるようにするためである。

29さらにあなたがたにう。あなたがたをあつめたのは、わたしがもはや、あなたがたのきょうではなくおうでもないことをらせるためである。

30あなたがたにかたっているいまでさえ、わたしのぜんしんはひどくふるえている。しかし、しゅなるかみがわたしをささえてくださっている。そして、しゅなるかみはあなたがたにかたれるようにしてくださり、息子むすこモーサヤがあなたがたをおさめるおうでありとうしゃであることを、今日きょうせんげんするようにわたしにめいじられた。

31さて、わたしの同胞はらからよ、いままでおこなってきたことをこれからもおこなってほしい。あなたがたはわたしがめいじたことと、わたしのちちめいじたことをまもってさかえ、てきちないようにまもられてきたが、おなじようにこんもわたしの息子むすこめいじること、すなわち息子むすこがあなたがたにげるかみいましめをまもるならば、あなたがたはこのさかえ、てきはあなたがたをはいするけんりょくをまったくたないであろう。

32しかし、おお、わたしのたみよ、あなたがたのなかあらそこらないように、またちちのモーサヤがかたったあくれいしたがおうとすることのないようにをつけなさい。

33よ、あのれいしたがおうとするものには、わざわいがせんげんされる。もしもあくれいしたがうことをのぞんで、つみなかにとどまったままぬならば、ぶんしんばつさだまねく。なぜならそのひとは、っていながらかみりっぽうそむき、そのむくいとしてえいえんばつけるからである。

34わたしはあなたがたにう。あなたがたのなかにはおさなどもたちをのぞいて、これらのことについておしえられていないものはだれ一人ひとりおらず、あなたがたはぶんもののうりょくをすべてささげるにあたいするほど、てんおんちちにとこしえにおんけていることをっている。また、わたしたちのせんリーハイがエルサレムをるときまで、せいなるげんしゃたちがかたってきたかずかずげんせているろくについても、あなたがたはおしえられてきた。

35また、これまでせんかたってきたことがらもすべておしえられている。そしてよ、かれらは、しゅからめいじられたことをかたったので、それらはただしくてしんじつである。

36さて、わたしの同胞はらからよ、わたしはあなたがたにう。あなたがたがこれらのことをすべてったのち、またおしえられたのち、もしもそれにそむいてすでにげられていることにはんしたおこないをし、しゅたまからいて、しゅくふくはんえいまもりをるためのみちみちびたまぶんうち宿やどさないようにするならば、

37わたしはあなたがたにうが、このようにするものは、こうぜんかみそむものであって、あくれいしたがうことをのぞみ、あらゆるてきとなる。したがって、しゅきよくないみやにはまわれないので、このようなものうちにはけっして宿やどられない。

38そこで、そのものがもしもあらためずかみてきであるじょうたいぬならば、かみせいようきゅうが、そのものめつれいきょうれつつみしきこさせる。そして、そのつみしきのために、そのものしゅまえからしりごみし、またそのむねざいあくかんしんつうくるしみでたされる。そのざいあくかんしんつうくるしみは、ほのおがとこしえにいつまでものぼる、すことのできないのようである。

39さて、わたしはあなたがたにう。そのようなものにはあわれみおよばない。したがって、そのものさいじょうたいは、けっしてわることのないつうえることである。

40おお、わたしのことかいできるすべてのとしいたひとびとよ、わかひとびとよ、おさなどもたちよ。わたしはあなたがたがかいできるように、かりやすくかたってきた。わたしはあなたがたがまして、かみりっぽうそむいたものけるおそろしいじょうたいおもこすようにいのっている。

41そしてさらにあなたがたは、かみいましめをまもものしゅくふくされたこうふくじょうたいについてもかんがえてほしい。よ、これらのものぶっしつてきにもれいてきにも、すべてのことについてしゅくふくける。そして、もしさいまでちゅうじつでありつづけるならば、かれらはてんむかえられ、けっしてわりのないこうふくじょうたいかみとともにめるのである。おお、これらのことがしんじつであることをおくにとどめ、おぼえておきなさい。しゅなるかみがこれをわれたからである。」