1さて見よ、わたしの同胞よ、わたしは御霊によって促されるままに、あなたがたに語ってきた。したがって、これらのことが将来必ず起こることを、わたしは知っている。
2その書物から書き記される事柄は、人の子らのために、特にイスラエルの家の残りの者であるわたしたちの子孫のために、大いに価値がある。
3そしてその日には、主のために設けられたのではない数々の教会があって、ある者は別の者に向かって、「見よ、わたしは主の教会の者だ」と言い、別の者も、「わたしこそ主の教会の者だ」と言う。教会を設けた者たちは皆、主のために設けたのではないにもかかわらず、このように言う。
4そして、彼らは互いに言い争う。また、その聖職者たちも互いに言い争って、自分の学識で教え、語る言葉を与えてくださる聖霊を否定する。
5彼らはイスラエルの聖者である神の力を否定し、人々に言う。「わたしたちに耳を傾け、わたしたちの訓戒を聞きなさい。見よ、今日、神は存在しないからである。主なる贖い主はすでに御自分の業を終え、御自分の力を人に与えられた。
6見よ、わたしの訓戒を聴きなさい。もし主の手によって奇跡が行われたと言う者がいても、信じてはならない。今日、神は奇跡の神ではないからである。神はすでに御自分の業を終えられた。」
7また、次のように言う者も大勢いる。「明日は死ぬ身なのだから、飲み食いし、楽しみなさい。そうすれば、わたしたちは幸せだ。」
8次のように言う者もまた大勢いる。「飲み食いし、楽しみなさい。しかし同時に神を畏れなさい。神は少しの罪を犯すことは許してくださる。だから、少しばかり偽りを言い、人の言葉に付け込んで欺き、隣人を陥れる穴を掘りなさい。これは少しも悪いことではない。わたしたちは明日は死ぬ身なのだから、これらのことをすべて行いなさい。たとえわたしたちに罪があるとしても、神はわたしたちをほんの少し鞭打たれるだけで、結局わたしたちは神の王国に救われる。」
9このように、偽りの、むなしい、愚かな教義を教え、心の中で誇り高ぶり、自分たちのはかりごとを深く隠して主に知られないようにしようとする者が大勢いる。彼らの行いは、闇の中にある。
10そのとき、聖徒たちの血が、地から叫んで彼らを訴える。
11まことに、彼らは皆、道から外れ、堕落してしまっている。
12彼らの教会は、高慢のために、また偽教師と偽りの教義のために腐敗している。彼らの教会は思い上がっており、高慢のために、彼らは誇り高ぶっている。
13彼らは立派な聖堂を建てるために貧しい者から奪い取り、また華やかな衣をまとうために貧しい者から奪い、柔和な者と心の貧しい者を苦しめる。高慢のために誇り高ぶっているからである。
14彼らは心をかたくなにし、頭を高くする。そして、キリストに従う少数の謙遜な者たちを除いて、すべての者が、高慢と悪事と忌まわしい行いとみだらな行いのために迷ってしまっている。しかし、キリストに従う少数の者たちも誘いを受け、人の訓戒によって教えられるので、度々過ちを犯す。
15おお、心を高慢にして誇り高ぶる知者、学者、物持ち、また偽りの教義を説くすべての者、みだらな行いをして主の正しい道を曲げるすべての者、これらの者は災いである、災いである、災いである。全能の主なる神がこう言われる。これらの者は地獄に突き落とされるからである。
16価値のないもののために正しい者を退け、善いことをののしって、それは何の価値もないと言う者は、災いである。主なる神が地に住む者に、速やかに報いを下される日が来るからである。罪悪が完全に熟すその日に、彼らは滅びるのである。
17しかし見よ、地に住む者が自分たちの悪事と忌まわしい行いを悔い改めるならば、彼らは滅ぼされることはないと、万軍の主は言われる。
18しかし見よ、全地の淫婦であるあの大きな忌まわしい教会は、地に崩れ落ち、その倒れ方はひどい。
19悪魔の王国は必ず揺れ動く。また、それに属する者は、必ず悔い改めるように促される。そうでなければ、彼らは悪魔の永遠の鎖に縛られ、怒るようにそそのかされて滅びてしまう。
20見よ、その日、悪魔は人の子らの心の中で荒れ狂い、人の子らをそそのかして善いことに対して怒らせる。
21また、悪魔はほかの人々をなだめ、彼らを欺いて現世での安全を確信させるので、彼らは、「シオンの中では、すべてが良い。まことに、シオンは栄えており、すべてが良い」と言う。悪魔はこのようにして人々をだまし、巧みに地獄に誘い落とすのである。
22そして見よ、悪魔はほかの人々にへつらい、「地獄はない」と告げ、「悪魔はいないので、わたしは悪魔ではない」と言う。悪魔はこのように彼らの耳にささやいて、決して逃げられない恐ろしい鎖で縛ってしまう。
23まことに彼らは、死と地獄に捕らえられる。そして、死と地獄と悪魔と、それらに捕らえられたすべての者は、神の御座の前に立たなければならない。そして、彼らは自分の行いに応じて裁かれる。それから彼らは、自分たちのために用意された場所、すなわち無窮の苦痛である火と硫黄の池に入らなければならない。
24したがって、シオンでのんきに暮らす者は、災いである。
25「すべてが良い」と大声で叫ぶ者は、災いである。
26まことに、人の訓戒に耳を傾け、神の力と聖霊の賜物を否定する者は、災いである。
27まことに、「わたしたちは受けているので、もうこれ以上は必要ない」と言う者は、災いである。
28要するに、神の真理のゆえに身を震わせて怒る者は皆、災いである。見よ、岩の上に建てられる者は喜んで神の真理を受け入れるが、砂の土台の上に建てられる者は、倒れるのではないかと震えおののくからである。
29「わたしたちは、すでに神の言葉を頂いている。もうこれで十分だから、これ以上神の言葉は必要ない」と言う者は、災いである。
30見よ、主なる神はこう言われる。「わたしはここにも少し、そこにも少しと、教えに教え、訓戒に訓戒を加えて、それを人の子らに与えよう。わたしの訓戒を聴き、わたしの勧めに耳を貸す者は、知恵を得るので幸いである。わたしは受け入れる者にさらに多く与え、『もう十分である』と言う者からは、彼らが持っているものさえも取り上げる。」
31人に頼る者、すなわち肉を自分の腕とする者はのろわれる。すなわち、聖霊の力によって与えられる訓戒ではなく、人の訓戒に耳を傾ける者はのろわれる。
32万軍の主なる神は言われる。「異邦人は災いである。わたしが日々腕を伸べているにもかかわらず、彼らはわたしを拒むからである。それでも、彼らが悔い改めてわたしのもとに来るならば、わたしは彼らを憐れもう。わたしは終日、腕を伸べているからである」と主なる神は言われる。