1さて見よ、わたしの愛する同胞よ、わたしはあなたがたに語りたい。わたしニーファイはあなたがたに、自分たちが異邦人以上に義にかなっていると思ってほしくないからである。見よ、神の命令に従わないならば、あなたがたも皆同じように滅びる。しかし、すでに述べられた言葉があるからといって、異邦人がことごとく滅ぼされると考えてはならない。
2それは、見よ、あなたがたに言うが、異邦人であっても悔い改める者は皆、主の聖約の民となり、ユダヤ人であっても悔い改めない者は皆、捨てられるからである。悔い改めてイスラエルの聖者である御子を信じる者でなければ、主はだれとも聖約されないからである。
3ところで、わたしはユダヤ人と異邦人についてもう少し預言したい。わたしが前に語ったあの書物が出て、異邦人に書き伝えられ、再び封じられて主に託された後、書き記されたそれらの御言葉を信じる人々が大勢いる。彼らはそれらの御言葉を、わたしたちの子孫の残りの者に広める。
4その後、わたしたちの子孫の残りの者は、わたしたちのことと、わたしたちがエルサレムから出て来た次第と、自分たちがユダヤ人の子孫であることを知る。
5そして、イエス・キリストの福音が彼らの中で告げ知らされる。それゆえ彼らは、自分たちの先祖についての知識を再び得て、また先祖の中で知られていたイエス・キリストについての知識も得るようになる。
6そこで彼らは、それが神の手から自分たちに与えられた祝福であることを知って、喜ぶであろう。また、暗黒のうろこが彼らの目からはがれ始め、多くの世代が過ぎないうちに、彼らは清い、喜ばしい民になる。
7そして、散らされているユダヤ人もキリストを信じ始め、地の面に集まり始める。そして、キリストを信じる者は皆、喜ばしい民になる。
8そして主なる神は、御自分の民を地上で回復するために、すべての国民、部族、国語の民、民族の中で御自分の業を始められる。
9そして主なる神は、義をもって貧しい者を裁き、公平をもって地の柔和な者のために責められる。また、その口の鞭で世を打ち、その唇の息で悪人を殺される。
10主なる神が、民の中に甚だしい分離を引き起こされる時が速やかに来る。そのとき、主なる神は悪人を滅ぼし、御自分の民を救われる。まことに、たとえ火で悪人を滅ぼさなければならなくても、そのようにされる。
11義はその腰の帯となり、忠信はその腹の帯となる。
12またそのとき、おおかみは子羊とともに宿り、ひょうは子やぎとともに伏し、子牛と若いライオンと肥えた若い家畜はともにいて、幼い子供がこれらを導く。
13雌牛とくまはともに食べ、その子らはともに伏し、ライオンは牛のようにわらを食べる。
14乳飲み子は毒蛇の穴の上で戯れ、乳離れした子はまむしの穴に手を置く。
15彼らは、わたしの聖なる山のどこにおいても、害を与えることはなく損なうこともない。水が海を覆っているように、主を知る知識が地に満ちるからである。
16また、すべての国民のことが知られるようになる。まことに、すべてのことが人の子らに知らされるようになる。
17秘密のことで明らかにされないことはなく、闇の業で明るみに出ないものもない。また、地上で結ばれたもので解かれないものもない。
18したがって、人の子らに明らかにされてきたことはすべて、その日に明らかにされる。サタンはもはや長い間、人の子らの心を支配する力を持たない。さて、わたしの愛する同胞よ、わたしはこれでわたしの言葉を終える。