1さて、イエスは弟子たちに、幾らかのパンとぶどう酒を持って来るように命じられた。
2そして、彼らがパンとぶどう酒を取りに行っている間に、イエスは群衆に、地に腰を下ろすよう命じられた。
3そして、弟子たちがパンとぶどう酒を持って来ると、イエスはパンを取り、それを裂いて祝福された。それからイエスは、弟子たちに与えて、食べるように命じられた。
4彼らが食べて満たされると、イエスは群衆にも与えるように命じられた。
5そして、群衆が食べて満たされると、イエスは弟子たちに言われた。「見よ、あなたがたの中の一人を聖任しよう。わたしはその人に力を授け、彼がパンを裂いて祝福し、わたしの教会の人々、すなわち信じてわたしの名によってバプテスマを受けるすべての人に、それを与えることができるようにしよう。
6またあなたがたは、わたしがしたように、すなわち、わたしがパンを裂いて祝福し、それをあなたがたに与えたように、いつもこれを行うように努めなさい。
7あなたがたは、わたしがあなたがたに示したわたしの体を記念して、これを行いなさい。それは、あなたがたがいつもわたしを覚えているということを、父に示す証となるであろう。そして、あなたがたは、いつもわたしを覚えているならば、わたしの御霊を受けるであろう。」
8さて、イエスはこれらの御言葉を語ると、弟子たちに、器のぶどう酒を取って飲むように告げ、さらに群衆にも与えて飲ませるように命じられた。
9そこで、弟子たちはそのようにして、飲んで満たされた。また、彼らは群衆にも与え、群衆も飲んで満たされた。
10弟子たちがこれをなし終えると、イエスは彼らに言われた。「あなたがたはこれを行ったので、幸いである。これはわたしの戒めを守ることである。またこれは、わたしの命じたことをあなたがたが喜んで行うということを、父に証明するものである。
11これをあなたがたは、悔い改めてわたしの名によってバプテスマを受ける人々のためにいつも行いなさい。あなたがたは、わたしがあなたがたのために流したわたしの血の記念として、それを行いなさい。そうすれば、あなたがたはいつもわたしを覚えているということを、父に証明することができる。そして、あなたがたは、いつもわたしを覚えているならば、わたしの御霊を受けるであろう。
12わたしはあなたがたに、これらのことを行うようにという戒めを与える。あなたがたはいつもこれらのことを行うならば、わたしの岩の上に建てられているので、幸いである。
13しかし、あなたがたの中で、これ以上のこと、あるいはこれに及ばないことを行う者は、わたしの岩の上に建てられておらず、砂の土台の上に建てられているのである。雨が降り、洪水が起こり、風が吹いてこれらの者に打ちつけると、彼らは倒れてしまう。また地獄の門は、彼らを受け入れるためにいつでも開かれている。
14だから、あなたがたに与えるように父がわたしに命じられたわたしの戒めを守るならば、あなたがたは幸いである。
15まことに、まことに、わたしはあなたがたに言う。あなたがたは悪魔に誘惑されないように、また悪魔に捕らえられないように、常に目を覚ましていて祈らなくてはならない。
16わたしがあなたがたの中で祈ったように、あなたがたもわたしの教会で、悔い改めてわたしの名によってバプテスマを受けるわたしの民の中で祈りなさい。見よ、わたしは光である。わたしはあなたがたのために模範を示した。」
17さて、イエスはこれらの御言葉を弟子たちに語り終えると、再び群衆の方に向き直って、言われた。
18「見よ、まことに、まことに、あなたがたに言う。あなたがたは誘惑に陥らないように、常に目を覚ましていて祈らなければならない。サタンはあなたがたを小麦のようにふるいにかけることを願っているからである。
19だからあなたがたは、わたしの名によって常に父に祈らなければならない。
20与えられると信じて、わたしの名によって父に求めるものは、正当であれば、見よ、何でもあなたがたに与えられる。
21あなたがたの妻子が祝福を受けるように、あなたがたの家族の中で、わたしの名によって常に父に祈りなさい。
22見よ、あなたがたはしばしばともに集いなさい。また、ともに集うときには、どんな人もあなたがたのところに来るのを禁じてはならない。彼らがあなたがたのところに来るのを許しなさい。禁じてはならない。
23むしろあなたがたは彼らのために祈りなさい。彼らを追い出してはならない。もし彼らがしばしばあなたがたのところに来るならば、彼らのためにわたしの名によって父に祈りなさい。
24あなたがたの光を掲げて、世の人々に輝き渡るようにしなさい。見よ、あなたがたの掲げる光とは、わたしである。すなわち、わたしが行うのをあなたがたが見た、その行いである。見よ、あなたがたはわたしが父に祈るのを見た。皆、目の当たりに見ている。
25また、あなたがたが見たように、わたしはあなたがたのだれにも立ち去るように命じることなく、むしろわたしのもとに来て、触れるように、また見るように命じた。あなたがたも世の人々にそのようにしなさい。この戒めを破る者はだれでも、誘惑に陥ることを自ら許す者である。」
26さて、イエスはこれらの御言葉を語り終えると、御自分が選ばれた弟子たちにもう一度目を向けて言われた。
27「見よ、まことに、まことに、あなたがたに言う。わたしはあなたがたにもう一つの戒めを与える。その後、わたしは父のみもとに帰り、父から与えられているほかの命令を果たさなければならない。
28さて見よ、わたしがあなたがたに与える戒めはこれである。すなわち、あなたがたは、わたしの肉と血を分け与えるとき、だれであってもふさわしくないままでわたしの肉と血にあずかることを、承知のうえで許してはならないということである。
29ふさわしくないままでわたしの肉を食べ、血を飲む者は、そうすることで自分に罰の定めを招くからである。だから、ある人がわたしの肉を食べ、血を飲むのにふさわしくないと分かったならば、あなたがたはその人に禁じなさい。
30それでもあなたがたは、その人をあなたがたの中から追い出すことなく、その人に仕え、またその人のためにわたしの名によって父に祈りなさい。もしその人が悔い改めて、わたしの名によってバプテスマを受けるならば、あなたがたはその人を受け入れて、わたしの肉と血を分け与えなさい。
31しかし、悔い改めなければ、その人がわたしの民を滅ぼすことのないように、あなたがたはその人をわたしの民の中に数えてはならない。見よ、わたしは自分の羊を知っており、わたしの羊は数えられているからである。
32それでも、あなたがたは引き続き仕えることができるように、その人を会堂や礼拝の場所から追い出してはならない。彼らが立ち返って悔い改め、十分に固い決意をもってわたしのもとに戻って来るようにならないとは言い切れないからである。彼らがそうするならば、わたしは彼らを癒そう。だからあなたがたは、彼らに救いをもたらす者になりなさい。
33罪の宣告を受けることのないように、あなたがたはわたしが命じたこれらの言葉を守りなさい。なぜなら、父から罪に定められる者は災いだからである。
34わたしがあなたがたにこれらの戒めを与えるのは、これまであなたがたの中に論争があったからである。あなたがたの中にこれから論争がなければ、あなたがたは幸いである。
35今、わたしは父のみもとに行く。あなたがたのために父のみもとに行くことが必要だからである。」
36さて、イエスはこれらの御言葉を語り終えると、以前に御自分が選ばれた弟子たち全員に一人ずつ手で触れ、触れながら彼らに何事かを言われた。
37群衆はイエスの言われた御言葉を聞かなかったので、彼らは証しなかった。しかし弟子たちは、聖霊を授ける力をイエスから授けられたと証した。わたしはこの証が真実であることを、後にあなたがたに示そう。
38さて、イエスが彼ら全員に手で触れられると、雲が現れて群衆を覆ったので、彼らはイエスを見ることができなかった。
39そして、群衆が覆われている間に、イエスは彼らのもとを去り、天に昇られた。弟子たちはイエスが再び天に昇って行かれたのを見て、そのことを証した。