1 「まことに、まことに、あなたがたに言う。わたしには、この地におらず、エルサレムの地にもおらず、またわたしがこれまでに行って教え導いた周囲の地のどこにもいない①他の羊がいる。
2 わたしの言うその羊は、まだわたしの声を聞いたことがなく、またわたしも彼らに自分自身を現したことはない。
3 しかし、わたしは①彼らのところへ行って、彼らがわたしの声を聞いて、わたしの羊の中に数えられるようにし、一つの群れ、一人の羊飼いとなるようにすることを、父から命じられた。だから、わたしは行って彼らにわたし自身を現す。
4 また、わたしはあなたがたに、わたしが去った後にこれらの①言葉を書き記すように命じる。エルサレムにいるわたしの民、すなわち、わたしを目にし、わたしが務めを果たしている間わたしとともにいた民が、聖霊によってあなたがたについて知ることができるように、また彼らの知らないほかの部族についても知ることができるように、わたしの名によって父に求めなければ、あなたがたがこれから書き記すこれらの言葉は、書き継がれて②異邦人に明らかにされるであろう。それは、エルサレムにいるわたしの民の不信仰のために、地の面に散らされる彼らの子孫の残りの者が、異邦人が満ちみちた恵みにあずかることによって導かれるためである。すなわち、彼らの贖い主であるわたしについて③知るようになるためである。
5 そのとき、わたしは彼らを地の四方から①集めよう。またそのとき、わたしは父が②イスラエルの家のすべての民に立てられた③聖約を果たそう。
6 ①異邦人は、わたしと父について証する②聖霊によってわたしを信じるので、幸いである。
7 見よ、父が言われるには、彼らはわたしを信じ、おお、イスラエルの家よ、あなたがたは信じないので、①末日には異邦人に真理が明らかにされて、これらのことがことごとく彼らに知らされるであろう。
8 しかし、異邦人の中の信仰心のない者は災いであると、父は言われる。彼らはこの地の面にやって来るにもかかわらず、イスラエルの家に属するわたしの民を①散らすからである。そして、イスラエルの家に属するわたしの民は、彼らの中から②追い出され、彼らに足で踏みつけられる。
9 父は異邦人を憐れみ、イスラエルの家に属するわたしの民を裁かれるので、まことに、まことに、あなたがたに言うが、これらの後、わたしはイスラエルの家に属するわたしの民が打たれ、苦しめられ、①殺され、異邦人の中から追い出され、彼らに憎まれ、軽蔑の的となり、笑いぐさとなるようにする。
10 また父は、あなたがたに次のことを言うように、わたしに命じられた。『異邦人がわたしの福音に背いて罪を犯し、わたしの完全な福音を受け入れず、あらゆる国民、全地のあらゆる民にも増して高慢な心で①高ぶり、あらゆる偽りと欺き、悪事、あらゆる偽善と殺人、②偽善売教、みだらな行い、秘密の忌まわしい行いにふけるその日、もし彼らがそのようなことをすべて行い、わたしの完全な福音を受け入れなければ、見よ、わたしは彼らの中からわたしの完全な福音を取り去ろう』と、父は言われる。
11 『そのとき、わたしはかつてわたしの民、イスラエルの家に立てたわたしの聖約を①思い出し、彼らにわたしの福音を伝えよう。
12 そして、おお、イスラエルの家よ、異邦人にはあなたがたを支配する権力がないことを、わたしはあなたがたに示そう。おお、イスラエルの家よ、わたしはあなたがたに立てたわたしの聖約を思い出そう。そしてあなたがたは、わたしの完全な福音を①知るようになるであろう。
13 しかし、もし異邦人が悔い改めて、わたしに立ち返るならば、見よ、彼らはわたしの民、イスラエルの家の中に①数えられる』と、父は言われる。
14 『また、わたしはイスラエルの家に属するわたしの民が彼らの中を通り過ぎて、彼らを踏みにじることを許さない』と、父は言われる。
15 『しかし、もし彼らがわたしに立ち返らず、わたしの声に聞き従おうとしなければ、わたしは彼らが、すなわちわたしの民イスラエルの家が彼らの中を通り過ぎて、彼らを①踏みにじることを許そう。彼らは塩気を失った塩のようで、もう何の役にも立たず、捨てられて、わたしの民イスラエルの家の足の下に踏みつけられるだけである。』
16 まことに、まことに、あなたがたに言う。父はわたしに、この地を受け継ぎとしてこの民に与えるようにと命じられた。
17 そのとき、預言者イザヤの①言葉が成就するであろう。イザヤは言った。
18 『①あなたの②見張り人は声を上げ、声を合わせて彼らは歌う。主がシオンを元に戻されるとき、彼らはそれを目の当たりに見るからである。
19 エルサレムの荒れた所よ、喜びの声を上げ、ともに歌え。主が御自分の民を慰め、エルサレムを贖われたからである。
20 主はその聖なる腕を、すべての国民の目の前に現された。地の果てに至るすべての人は、わたしたちの神の救いを見るであろう。』」