聖文
ヒラマン書11


第11章

ニーファイ,たみせんそうわりにきんがあるようにしゅねがう。おおくのひとぬ。ひとびとあらため,ニーファイはしゅあめねがう。ニーファイとリーハイ,おおくのけいける。ガデアントンのごうとうたち,そのせいりょくかくりつする。げんぜんやく二十ねんから六ねんいたる。

1 さて,さばきつかさのとうだい七十二ねんに,あらそいがはげしくなり,くにじゅういたところですべてのニーファイのたみなかせんそうこった。

2 このめつぼうあくわざおこなったのは,あのみつごうとうだんであった。このせんそうねんないつづき,だい七十三ねんにもつづいた。

3 そしてこのとしに,ニーファイはしゅさけもとめた。

4 「おお,しゅよ,このたみつるぎほろびることのないようにしてください。おお,しゅよ,むしろこくないきんがあるようにし,かれらにしゅなるかれらのかみおもこさせてください。おそらくかれらはあらためて,あなたにかえるでしょう。」

5 すると,ニーファイのことのとおりになった。そのに,すなわちすべてのニーファイのたみなかだいきんがあった。このようにして,だい七十四ねんにもきんつづき,つるぎによるめつぼうわざはやんだが,きんによってめつぼうがひどくなった。

6 このめつぼうだい七十五ねんにもつづいた。たれてかわき,こくもつみのせつにもこくもつさんしなかった。また,ぜんたれて,ニーファイじんなかだけでなくレーマンじんにもえいきょうおよんだ。そのけったみたれ,ひときわじゃあくほうではなんぜんものひとびとんだ。

7 そこでひとびとは,ぶんたちがまさにきんによってほろびようとしているのをて,しゅなるかみおもこすようになり,またニーファイのことおもかえすようになった。

8 そしてひとびとは,ぶんたちのだいさばきつかさたちとどうしゃたちに,ニーファイにたいしてつぎのようにうようたのんだ。「まことに,わたしたちはあなたがかみひとであることをっています。ですから,あなたがわたしたちのめつぼうについてかたったことがすべてじょうじゅすることのないように,しゅなるわたしたちのかみに,このきんとおざけてくださるようさけもとめてください。」

9 そこでさばきつかさたちは,ひとびとのぞんだことのとおりにニーファイにった。するとニーファイは,ひとびとあらため,あらぬのをまとってへりくだっているのをて,ふたたしゅさけもとめてった。

10 「おお,しゅよ,らんのとおり,このたみあらためています。かれらがぶんたちのなかからガデアントンのだんいっそうしたため,だんものたちはいなくなり,かれらはみつのはかりごとをちゅうかくしてしまいました。

11 おお,しゅよ,このようにかれらはけんそんになっていますので,あなたのいかりをいてください。あなたがすでにほろぼされたあのあくにんたちのめつぼうをもって,あなたのいかりをやわらげてください。

12 おお,しゅよ,あなたのいかり,まことにあなたのはげしいいかりをいて,このにおけるきんをやませてください。

13 おお,しゅよ,わたしのいのりをおきください。わたしのことのとおりになり,おもてあめり,こくもつみのせつに,じつこくもつさんするようにしてください。

14 おお,しゅよ,わたしが,『きんがあって,つるぎによるめつぼうがやむようにしてください』ともうげたときに,あなたはわたしのことをおきくださいました。また,あなたがかつて,『このたみあらためるならば,わたしはかれらのいのちたすけよう』とわれましたので,わたしはこのたびも,あなたがわたしのことをおきくださることをぞんじています。

15 まことに,おお,しゅよ,かれらにこったきんえきびょうめつぼうのために,かれらがすでにあらためていることを,あなたはぞんじです。

16 おお,しゅよ,あなたのいかりをき,かれらがあなたにつかえるかどうかもういちためしください。もしつかえるならば,おお,しゅよ,かつてわれたことのとおりに,かれらをしゅくふくしてください。」

17 そこで,だい七十六ねんに,しゅたみからいかりをとおざけてあめるようにされたので,じつみのせつじつさんした。また,こくもつみのせつこくもつさんした。

18 そこでよ,たみよろこび,かみをあがめ,よろこびがぜんめんちた。そしてかれらは,もうニーファイをころそうとせず,かれだいげんしゃとして,またかみからさずけられたおおいなるちからけんのうかみひととしてとうとんだ。

19 よ,かれおとうとリーハイも,にかかわることにかんしてはすこしもニーファイにおとらなかった

20 さて,ニーファイのたみふたたびそのさかえるようになり,てたところなおはじめた。またかれらは,えてひろがりはじめ,ついにほっぽうなんぽうぜんめんを,西にしうみからひがしうみいたるまでおおった。

21 そして,だい七十六ねんへいおんわり,だい七十七ねんへいおんはじまった。きょうかいぜんおもてひろがり,ニーファイじんもレーマンじんも,たみたいはんきょうかいしょぞくし,かれらはそのじょうおおいなるへいた。このようにして,だい七十七ねんわった。

22 まただい七十八ねんも,げんしゃたちによってさだめられたきょういくつかのてんについてすこあらそいがあったほかは,へいであった。

23 ところがだい七十九ねんに,おおくのあらそいがはじまった。しかし,ニーファイとリーハイと,かれらのどうりょうたちのおおくは,きょうしんようてんについてかいし,おおくのけいけていたので,ひとびとおしえをき,そのとしのうちにあらそいをしずめた。

24 さて,なんねんまえにニーファイのたみからレーマンじんのもとへき,みずからレーマンじんったはんしゃたちがおり,また,そのはんしゃたちによっていかりをかきてられたレーマンじんじつそんたちもいて,ニーファイのたみのさばきつかさのとうだい八十ねんに,これらのものたちが同胞はらからせんそうはじめた。

25 かれらはさつじんりゃくだつおこなっては,やまなかかくげてかくし,つからないようにしていた。そして,かれらのもとにはんしゃたちがいたため,そのにんずうえた。

26 このようにしてついに,なんねんもたたないうちに,かれらはじょうおおきなごうとうだんになった。そしてかれらは,ガデアントンのみつのはかりごとをすべてさがし,ガデアントンりゅうごうとうになった。

27 さてよ,このごうとうたちは,ニーファイのたみなかに,またレーマンじんたみなかにも,ひどいこうはい,まことにひどいめつぼうをもたらした。

28 そこで,このめつぼうわざをやめさせることがひつようであったので,このごうとうだんさがしてほろぼすために,やまつよへいからぐんたいおくまれた。

29 しかしよ,そのとしのうちに,へいはそれぞれのかえされた。このようにして,ニーファイのたみのさばきつかさのとうだい八十ねんわった。

30 さて,だい八十一ねんはじめに,かれらはふたたびこのごうとうだんかってき,おおくのものころした。しかし,かれらもひどいそんがいけた。

31 また,やまれをしていたそのごうとうたちのかずじょうおおかったので,へいふたたやまからそれぞれのげざるをなかった。

32 そして,このようにしてこのとしわった。ごうとうたちはぜんとしてつづけ,つよくなったため,ニーファイじんとレーマンじんぜんぐんをものともしなかった。そして,かれらはぜんめんひとびとをひどくおそれさせた。

33 まことにそれは,かれらがおおくのほうおそって,たみにひどいめつぼうをもたらしたからである。すなわち,おおくのものころし,またあるものたちを,とくに,おんなたちとどもたちをらえてったからである。

34 そこでたみは,ぶんたちのざいあくのためにけたこのおおきなわざわいにうながされ,ふたたしゅなるかれらのかみおもこすようになった。

35 このようにして,さばきつかさのとうだい八十一ねんわった。

36 ところがだい八十二ねんに,かれらはまたしゅなるかみわすはじめた。そしてだい八十三ねんに,かれらはさらにざいあくつのらせ,だい八十四ねんにもおこないをあらためなかった。

37 そしてだい八十五ねんには,かれらはますますこうまんあくつのらせ,そのためにふたためつぼうじゅくしてきた。

38 このようにして,だい八十五ねんわった。