1 主はヤレドの兄弟に,主の前を去って山を下り,見たことを書き記すように命じられた。しかし,書き記す内容は,主が十字架に上げられる後まで,人の子らに明らかにするのを禁じられた。このためにモーサヤ王は,キリストが御自分の民に御自身を現される後まで,その記録が世の人々に明らかにされることのないように保存したのであった。
2 そしてキリストは,実際に御自分の民に御自身を現された後,それを明らかにするようにと命じられたのである。
3 その後,彼らは皆不信仰に陥り,今はレーマン人のほかにはだれもいない。そして,レーマン人もキリストの福音を拒んだので,わたしはその記録を再び地の中に隠すように命じられている。
4 見よ,わたしは,ヤレドの兄弟が見たとおりのことをこの版に書き記した。ヤレドの兄弟に明らかにされたこと以上に大いなることは,いまだかつて明らかにされたことがない。
5 そこで主はわたしに,それらのことを書き記すように命じられた。そして,わたしはそれを書き記した。すると,主はわたしに,それを封じるように命じられた。また,主がその解訳も封じるようにと命じられたので,わたしは主の命じられたとおりに解訳器も封じた。
6 主がわたしに,「異邦人が彼らの罪悪を悔い改めて,わたしの前に清くなる日まで,これらのものは異邦人に伝わることがないであろう」と言われたからである。
7 また,主は言われる。「彼らがわたしによって聖い者となるために,ヤレドの兄弟のようにわたしを信じる日に,わたしはヤレドの兄弟が見たことを彼らに示し,わたしが啓示したことをすべて彼らに明らかにしよう」と,神の御子であり,天地とその中にある万物の父であるイエス・キリストは言われる。
8 「主の言葉に逆らう者はのろわれよ。これらのことを否定する者ものろわれよ。わたしはそのような者には,これ以上大いなることを示すまい。このように語るのはわたしである」と,イエス・キリストは言われる。
9 「わたしの命令で天は開かれ,また閉ざされる。わたしの言葉で地は揺れ動く。また,わたしの命令で,地に住む者はまさに火で焼かれるようにして世を去る。
10 わたしの言葉を信じない者は,わたしの弟子たちをも信じない。わたしが語っていないかどうか,考えてみなさい。今語っているのがわたしであることを,あなたがたは終わりの日に知るであろう。
11 わたしが語ったこれらのことを信じる者に,わたしはわたしの御霊の示しを与えるので,その者は知って,証を述べるであろう。わたしの御霊のゆえに,その人はこれらのことが真実であることを知るであろう。わたしの御霊は,善を行うように人々を促すからである。
12 善を行うように人々を促すものはすべて,わたしから出る。善はわたし以外の者からは出ない。人々をあらゆる善に導く者はわたしである。わたしの言葉を信じない者は,わたしを,すなわちわたしが実在していることを信じない。わたしを信じない者は,わたしを遣わされた父をも信じない。見よ,わたしは父であり,光であり,命であり,世の真理である。
13 おお,異邦人よ,わたしのもとに来なさい。わたしはもっと大いなること,すなわち不信仰のために隠されている知識をあなたがたに示そう。
14 おお,イスラエルの家よ,わたしのもとに来なさい。父が世の初めから,あなたがたのためにどれほど大いなるものを備えてこられたかを,あなたがたに示そう。それがまだあなたがたに知らされていないのは,不信仰のためである。
15 見よ,おお,イスラエルの家よ,あなたがたを恐ろしい邪悪な状態,心のかたくなな状態,思いをくらまされた状態にとどめさせるあの不信仰の幕をあなたがたが裂くとき,世の初めからあなたがたに対して隠されてきた大いなる驚くべきことが明らかにされるであろう。まことに,打ち砕かれた心と悔いる霊をもってわたしの名によって父に呼び求めるとき,あなたがたは,父があなたがたの先祖に立てられた聖約をすでに思い出されたことを知るであろう。
16 その後,わたしが僕ヨハネに書き記させたわたしの啓示は,すべての民の目に明らかにされるであろう。覚えておきなさい。あなたがたはこれらのことを目にするとき,その啓示が実際に明らかにされる時の近いことが分かるであろう。
17 したがって,あなたがたはこの記録を受けるとき,父の業が地の全面で始まっているのを知るであろう。
18 だから,地の果てに至るすべての者よ,悔い改めてわたしのもとに来なさい。そして,わたしの福音を信じて,わたしの名によってバプテスマを受けなさい。信じてバプテスマを受ける者は救われる。しかし,信じない者は罰の定めを受ける。わたしの名を信じる者にはしるしが伴う。
19 終わりの日に,わたしの名に忠実であると認められる者は幸いである。そのような者は高く上げられて,世の初めから用意されている王国に住むであろう。見よ,これを語ったのはわたしである。アーメン。」