聖文
エテル書11


第11章

戦せん争そう、不ふ和わ、悪あく事じがヤレド人じんの生せい活かつを支し配はいする。預よ言げん者しゃたち、悔くい改あらためなければヤレド人じんが完かん全ぜんに滅ほろびることを預よ言げんする。民たみは預よ言げん者しゃたちの言こと葉ばを拒こばむ。

1コムの時じ代だいにまた多おおくの預よ言げん者しゃが来きて、この大おおいなる民たみは、悔くい改あらためて主しゅに立たち返かえり、殺さつ人じんと悪あく事じを捨すてなければ滅ほろびると預よ言げんした。

2さて、預よ言げん者しゃたちは民たみに拒こばまれ、民たみに殺ころされそうになったため、保ほ護ごを求もとめてコムのもとに逃にげた。

3そして彼かれらはコムに多おおくのことを預よ言げんし、コムは残のこりの全ぜん生しょう涯がいにわたって祝しゅく福ふくを受うけた。

4そして彼かれは高こう齢れいになるまで生いき長ながらえ、シブロムをもうけた。そして、シブロムが彼かれに代かわって統とう治ちした。ところが、シブロムの兄きょう弟だいが彼かれに背そむき、全ぜん地ちで非ひ常じょうに大おおきな戦せん争そうが始はじまった。

5そして、シブロムの兄きょう弟だいは民たみの滅めつ亡ぼうを預よ言げんしたすべての預よ言げん者しゃを殺ころさせた。

6すると、全ぜん地ちにひどい災わざわいが生しょうじた。かつて預よ言げん者しゃたちが、もしも民たみが悪あく事じを悔くい改あらためなければ、ひどいのろいが地ちと民たみに下くだり、地ちの面おもてにかつてなかったほどのひどい滅めつ亡ぼうが彼かれらの中なかにあり、彼かれらの骨ほねは土つちの山やまのように地ちの面おもてに積つみ上あげられると証あかししていた。

7ところが民たみは邪じゃ悪あくな結けっ社しゃがあったために、主しゅの声こえに聞きき従したがわなかった。そのために、全ぜん地ちで戦せん争そうと争あらそいが始はじまり、また多おおくの飢き饉きんと疫えき病びょうが起おこって、地ちの面おもてにこれまでまったく知しられていなかったほどのひどい滅めつ亡ぼうが生しょうじた。これはすべて、シブロムの時じ代だいに起おこったことである。

8すると民たみは自じ分ぶんたちの罪ざい悪あくを悔くい改あらため始はじめた。そして、彼かれらが悔くい改あらためたので、主しゅは彼かれらに憐あわれみをかけられた。

9さて、シブロムは殺ころされ、セツは囚とらわれの身みに陥おちいって、生しょう涯がい囚とらわれの状じょう態たいで過すごした。

10そして、彼かれの息子むすこエーハは王おう位いを得えて、生しょう涯がい民たみを治おさめた。しかし彼かれは生しょう涯がいあらゆる罪ざい悪あくを行おこない、多おおくの血ちを流ながしたので、彼かれの一いっ生しょうは短みじかかった。

11また、イーサムはエーハの子し孫そんであり、王おう位いを得えたが、彼かれもまた生しょう涯がい邪じゃ悪あくなことを行おこなった。

12そして、イーサムの時じ代だいに多おおくの預よ言げん者しゃが来きて、民たみに再ふたたび預よ言げんをした。預よ言げん者しゃたちは、民たみが悔くい改あらためなければ、主しゅは地ちの面おもてから民たみをことごとく滅ほろぼしてしまわれると預よ言げんした。

13さて、民たみは心こころをかたくなにして、預よ言げん者しゃたちの言こと葉ばに聞きき従したがおうとしなかった。そこで預よ言げん者しゃたちは、悲かなしみながら民たみの中なかから去さって行いった。

14さて、イーサムは生しょう涯がい悪あくをもって裁さばきを行おこなった。そして彼かれはモロンをもうけた。その後のち、モロンが彼かれに代かわって統とう治ちし、主しゅの前まえに邪じゃ悪あくなことを行おこなった。

15さて、民たみの中なかに謀む反ほんが起おこった。それは権けん力りょくと利り益えきを得えるために築きずかれたあの秘ひ密みつ結けっ社しゃのために生しょうじたものである。また民たみの中なかに、罪ざい悪あくに勢いきおいのある一人ひとりの男おとこが現あらわれ、モロンと戦たたかって、その戦たたかいで王おう国こくの半はん分ぶんを打うち破やぶった。そして、彼かれは長なが年ねんの間あいだその王おう国こくの半はん分ぶんを治おさめた。

16さて、モロンはこの男おとこを倒たおして、再ふたたび王おう位いを取とり戻もどした。

17そして、また別べつの勢いきおいのある男おとこが現あらわれた。彼かれはヤレドの兄きょう弟だいの子し孫そんであった。

18そして、彼かれはモロンを打うち破やぶって、王おう位いを得えた。そのために、モロンは囚とらわれの身みで余よ生せいを送おくり、コリアントルをもうけた。

19そして、コリアントルも囚とらわれの身みで生しょう涯がいを送おくった。

20また、コリアントルの時じ代だいに多おおくの預よ言げん者しゃが来きて、大おおいなる驚おどろくべきことを預よ言げんし、民たみに悔くい改あらためを叫さけんで、もしも悔くい改あらためなければ、主しゅなる神かみが彼かれらに対たいして裁さばきを行おこなって、彼かれらを完かん全ぜんに滅ほろぼされると告つげた。

21また主しゅなる神かみが、かつてこの民たみの先せん祖ぞを導みちびいたように御ご自じ分ぶんの力ちからによって別べつの民たみを送おくり、いや、別べつの民たみを導みちびいてこの地ちを所しょ有ゆうさせられると、預よ言げん者しゃたちは告つげた。

22しかし、民たみは彼かれらの秘ひ密みつ結けっ社しゃと邪じゃ悪あくな忌いまわしい行おこないのために、預よ言げん者しゃたちの言こと葉ばをことごとく拒こばんだ。

23さて、コリアントルはエテルをもうけ、囚とらわれの身みで生しょう涯がいを過すごして死しんだ。