「神殿」『トピックと質問』(2023年)
福音学習ガイド
神殿
主の宮で礼拝するとき,祝福を受ける
あなたが行ったことのある最も美しく平和な場所について考えてください。その場所のどこが気に入りましたか。どんな気持ちを感じましたか。わたしたちは主の神殿を訪れて参入できるとき,平安を感じることができます。しかし,それは,神殿が大切なおもな理由ではありません。神殿は主の宮であるため,地上のほかのどの場所とも異なります。神殿の中で,わたしたちは聖約を交わして主に近づき,永遠の命に備えることができます。
ジェフリー・R・ホランド会長は次のように述べています。「わたしたちは奉献された神殿と,そこで行われる昇栄に不可欠な儀式を愛し,大切にしています。さらに多くの神殿が建設され,わたしたち一人一人がより多く利用できるようになっていることを天に感謝します。主の神殿は,まことに神の王国で最も聖く,最も神聖な建造物です。」
神殿とは何ですか?
神殿は文字どおり,神の宮です。これらの神聖な建物の中で,ふさわしい教会員は神聖な儀式に参加し,主と聖約を交わします。例えば,結び固めの儀式は,わたしたちが聖約を守るならば,永遠に家族とともにいることを可能にしてくれます。神殿では,亡くなった先祖の代わりに儀式を受けることもできます。主は御自分の神殿を訪れられますが,そこは地上で最も神聖な場所の一つです。
トピックの概要:「神殿」
関連福音学習ガイド:「聖約と儀式」,「エンダウメントと結び固めの儀式」,「神殿・家族歴史活動への参加」,「死者のための身代わりの儀式」
セクション1
神は,御自身の民に神殿を建てるように命じられた
神は常に,御自身の民に神殿を建てるように命じてこられました。今日の教会の神殿は,古代の聖典に登場する神殿と多くの類似点があり,世界中の多くの国に建てられています。神殿は教会の集会所とは異なり,特別な聖約を交わし,神聖な儀式に参加する場所です。聖なる神殿の中で,教会員は亡くなった先祖や,この世で儀式を受ける機会のなかった人々のために,身代わりの儀式を執行することもできます。その後,亡くなった人は,これらの儀式を受け入れて救いと昇栄にあずかる道を選ぶことができます。
主の宮におけるすべてのことは,天の御父と救い主イエス・キリスト,そして神の救いの計画について教えています。神殿は,わたしたちが父なる神と御子に近づくことのできる場所です。また,礼拝と教えのために聖別された神聖な場所です。神殿では,神の御霊と神の愛を感じることができます。
考えておくべきこと
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カートランド神殿は,末日聖徒によって建設された最初の神殿です。多くの犠牲が求められましたが,聖徒たちはそれらの犠牲に対して多くの祝福も約束されました。教義と聖約97:8-16に記されている,これらの約束を読んで^ください。その後,教義と聖約110章と『聖徒たち—末日におけるイエス・キリスト教会の物語』第1巻「真理の旗1815-1846年」の第21章から,聖徒たちがカートランド神殿で受けた霊的な経験について読むとよいでしょう。主の聖なる宮で主の臨在をどのように感じたことがありますか。現代に神殿が建てられていることにより,ほかにどのような祝福を受けていますか。また,主の宮で主から祝福を受けるために,どのような犠牲を払うことができるか,深く考えるとよいでしょう。
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まったく同じ神殿は一つとしてありませんが,どの神殿にも同じように,教えを受け,神聖な儀式に参加し,聖約を交わすための大切な部屋があります。短い記事「神殿の内部」(ChurchofJesusChrist.org)を読んで,これらの部屋の目的についてさらに学ぶとよいでしょう。この記事から,神殿で礼拝し,あるいはもっと頻繁に礼拝しようと思う気持ちを高めるどのようなことを学びましたか?
ほかの人と一緒に学ぶための活動
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可能であれば,近くの神殿に一緒に行きます。神殿の敷地を静かに歩いてみるとよいかもしれません。あるいは,神殿の写真を見るのもよいでしょう。その際,「神殿に行きたいな」を小さな声で歌うか,その歌詞を読みます。 その後,神殿についての考えや気持ちを互いに分かち合います。主が現代に神殿を建てるように命じておられる理由について,グループで話し合うとよいでしょう。神殿をさらに建てることによって,個人や家族,地域社会に,どのような祝福がもたらされますか。
さらに学ぶ
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出エジプト26-27章;40章;歴代下5章;2ニーファイ5:16;教義と聖約88:119,95:8-17;124:38-42
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「なぜ末日聖徒は神殿を建てるのか」ChurchofJesusChrist.org
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“Welcome to the House of the Lord” (video), youtube.com
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『教会歴史のテーマ』「神殿の建設」,「福音ライブラリー」
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『教会歴史のテーマ』「神殿の奉献と祈り」,「福音ライブラリー」
セクション2
わたしたちは主の宮で霊的な力と導きを受けることができる
ラッセル・M・ネルソン大管長は次のように教えています。「神殿は啓示の場です。そこで,日の栄えの生活に向かって成長する方法が示されます。そこで,救い主にさらに近づき,より大きな主の力にあずかります。そこで,人生の課題や最も複雑な問題を解決するための導きを受けるのです。」 神殿において,霊的な助けと力を見いだすことができます。困難や試練の中でも,前進するための慰めと強さを見いだすことができます。
自分自身を備え,「手が清く,心のいさぎよい者」(詩篇24:4)となるように努めるとき,主の宮で霊的な助けと導きを受ける能力を高めることができます。この安らかで,神聖で,奉献された空間では,主を身近に感じ,主の御霊の促しを聞くことがしばしば容易になります。
考えておくべきこと
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あなたは重要な疑問や難しい問題に直面しているかもしれません。主の導きを求めるために神殿で時間を過ごすことを考えたことはありますか。神殿の儀式に参加することが,自分の疑問や課題を明確にするうえでどのように役立つか考えてください。神殿推薦状を持っていなければ,神殿の敷地を歩いて,祈り,深く考える時間を取るとよいでしょう。そこで受けた促しを記録してください。
ほかの人と一緒に学ぶための活動
さらに学ぶ
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ラッセル・M・ネルソン「神殿とあなたの霊的な基」『リアホナ』2021年11月号,93-96
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デール・G・レンランド「聖約を通して神の力にあずかる」『リアホナ』2023年5月号,35-37
セクション3
主はすべての人を神殿に招かれる
主は,すべての人が主の聖なる宮に来て,主と聖約を交わすことを望んでおられます。しかし,まず備えをするように望んでおられます。準備が整う前に聖約を交わすと,神殿の祝福を享受する能力が実際に制限されてしまうことを,主は御存じです。だからこそ,主は神殿に参入するための霊的な備えの標準を定めて,すべての人が主の祝福を受けられるよう,その標準に従って生活するように招いておられるのです。
神殿に参入するには,神殿推薦状が必要です。この推薦状は,神権指導者との面接の後に受け取ることができます。彼らの霊感あふれる指導は,神殿の儀式を受ける準備の仕方を知る助けとなります。神殿推薦状は,主の宮に入るための個人の備えを示す物理的なしるしです。それは,あなたが神の戒めに従おうと努力していることのしるしです。それは,あなたと,主と,主の代表者が,主の宮に入るためにあなたを「推薦」することを意味しています。
エンダウメントやそのほかの神殿の儀式を受けたら,それで終わりではありません。主の宮に戻ってさらに学ぶために備えをします。シルビア・H・オールレッド姉妹は,こう教えています。「神殿では皆が同じことを教えられます。しかし,儀式と聖約の意味を深く理解するには,神殿で教えられる永遠の真理を学び,理解したいという心からの望みを持って,しばしば神殿に参入する必要があります。」
考えておくべきこと
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学校のテスト,就職の面接,教会のレッスンなど,あなたが準備しなければならなかった重要なことについて考えてください。どのように準備をしましたか。もし準備をしなかったら,どうなっていたと思いますか。その後,なぜ主の宮に入るために準備する必要があるのか,深く考えてください。出エジプト40:7-15を読み,アロンとその息子たちが幕屋に入る準備をするために行ったことについて考えるとよいでしょう。また,教義と聖約97:15-16を読み,あなたにとって「心の清い者」になるとはどういう意味か,深く考えてもよいでしょう。主の宮で礼拝するために,心の清い者になり,霊的によりよく備える方法について考えてください。
ほかの人と一緒に学ぶための活動
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救い主は,亡くなられ,復活された後に,アメリカ大陸の人々を訪れられました。主が最初に御姿を現されたのは,バウンティフルの神殿でした。3ニーファイ11:1-10を読み,主が民に御姿を現わす場所に神殿を選ばれた理由について話してください。ラッセル・M・ネルソン大管長はこの訪れについて次のように述べています。「救い主が民に御姿を現す場所として神殿を選ばれたことには,重要な意味があります。神殿は主の宮です。……神殿にいる時間を増やすと,ほかの何をするよりも生活が祝福されると約束します。」 主がわたしたちにも神殿に行くように望んでおられる理由について話します。神殿に行ったことがあれば,参入することで受けた祝福について考えてください。もし近くに神殿がない場合や,ほかの理由で現在神殿で礼拝できない場合は,神殿で礼拝することや神殿の聖約を思い起こすことから受ける祝福について定期的に考えるなど,神殿を生活の重要な一部にできる方法について話すとよいでしょう。
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『青少年の強さのために—選択の指針』36-37ページに,神殿推薦状の面接の質問が掲載されています。神殿に入るための主の標準を互いに理解するために,各自が質問の中から一つ選んで研究するとよいでしょう。『聖句ガイド』やそのほかの教会資料を使って,質問のテーマについてさらに学ぶことができます。次のように自問してください。「これが神殿に備えるうえで重要なのはなぜだろうか」その後,学んだことを互いに分かち合います。
さらに学ぶ
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ロナルド・A・ラズバンド「主に推薦される」『リアホナ』2020年11月号,22-25
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「神殿のために備える」ChurchofJesusChrist.org.
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『聖なる神殿に参入する備え』「福音ライブラリー」