ライブラリー
神権の鍵


「神権の鍵」『トピックと質問』(2023年)

画像
使徒たちを聖任されるキリスト

福音学習ガイド

神権の鍵

神の業を導く権能

あなたは恐らく毎日,鍵を使ってドアを開ける機会があることでしょう。鍵を持つことは,権限とアクセス権を持つ人の象徴として用いられることがあります。主の僕たちが持つ神権の鍵は,救いと昇栄の業において神権の権能と力がどのように使われるかを指示する権限を彼らに与えます。

イエス・キリストは,御自分の教会にかかわるすべての神権の鍵を持っておられます。主は御自分の使徒の一人一人に,地上における神の王国にかかわるすべての鍵を授けておられます。教会の大管長は,これらすべての神権の鍵を行使する権限を持っている唯一の人です。

神殿会長,伝道部会長,ステーク会長,ビショップ,定員会会長もまた,委任されている業を管理し,導くことのできる神権の鍵を持っています。神権の鍵のおかげで,わたしたちはみもとに戻って天の御父と救い主とともに住み,御二方のようになるために必要な儀式,聖約,祝福,力を受けることができます。

神権の鍵とは何でしょうか

神権の鍵は長の職に伴う権利,すなわち神が地上における神の王国を統治し導くために人に与えられる力です(マタイ16:15-19参照)。神権の鍵は,福音を宣べ伝えることと救いと昇栄の儀式の執行について指示を与えるために不可欠なものです。

トピックの概要:神権

関連する福音学習ガイド:アロン神権」;「メルキゼデク神権」;「神権の回復

セクション1

天の使者たちはわたしたちの時代に神権の鍵を回復した

画像
回復の像

イエス・キリストは現世での務めの間に,ペテロ,ヤコブ,ヨハネに「天国のかぎ」を与えられました(マタイ16:18-19教義と聖約7:5-7参照)。イエス・キリストと使徒たちの死によって,神権と神権の鍵は何世紀もの間,地上から失われていました。

1829年,バプテスマのヨハネが地上に戻って来て,アロン神権とその鍵を預言者ジョセフ・スミスに回復しました(教義と聖約13章ジョセフ・スミス—歴史1:67-72参照)。その後間もなく,ペテロ,ヤコブ,ヨハネがメルキゼデク神権とその鍵を回復しました(教義と聖約27:12-13参照)。

モーセ,エライアス,エリヤを含むそのほかの天の使者たちが,カートランド神殿でジョセフ・スミスに現れ,救いと昇栄の業を遂行するためのさらなる権能を委ねました(教義と聖約110:11-16参照)。

考えてみましょう

  • 教義と聖約110:1-16マタイ17:1-9を比較してください。カートランド神殿でのジョセフ・スミスとオリバー・カウドリの経験は,変貌の山でペテロとヤコブとヨハネが経験したこととどのように似ていたでしょうか。

  • 教義と聖約65章を読んでください。神は御自分の僕たちに与えた神権の鍵を通して,イエス・キリストの再臨に向けてどのように世を備えておられるでしょうか。あなたはイエス・キリストの再臨に向けて自分自身とほかの人々をどのように備えることができるでしょうか。

ほかの人と一緒に学ぶための活動

  • ラッセル・M・ネルソン大管長は,モーセ,エライアス,エリヤがカートランド神殿で預言者ジョセフ・スミスに委ねた権能について説明しています。グループの参加者と次の言葉を読んでください。

    • 「モーセはイスラエルの集合……の鍵を授けました。

    • エライアスはアブラハムの聖約の鍵を授けました。

    • エリヤは結び固めの権能の鍵を授けました。

    • ジョセフ・スミスは,自分が管理する時代に召された使徒たち全員に,これらの回復された神権の鍵を授けました。そしてこれらの鍵は教会の現在の指導者まで代々継承されてきました。現在,大管長は『創造の初めからいずれの時であっても神権時代を受けたすべての者』〔教義と聖約112:31〕が持っていたあらゆる鍵を実際に持っています。」1

    教会の大管長が,ジョセフ・スミスに与えられたのと同じ神権の鍵を今日持っている必要があるのはなぜでしょうか。

さらに学ぶ

セクション2

神権の鍵を持つ人々を支持する

画像
総大会を視聴している家族

預言者ジョセフ・スミスは,「教会の基本的な原則と統治と教義は,王国の鍵の管理下に置かれている」2と教えています。これは,イエス・キリストの教会の大管長が持つ神権の鍵が,教会のすべての祝福,儀式,聖約,組織を管理する権限を大管長に与えていることを意味します(教義と聖約107:65-67参照)。

教会の会員は度々,大会や聖餐会において,神権の鍵を持つ人々を含む中央および地元の教会指導者を支持する機会があります。支持することは,指導者たちに対するわたしたちの信頼と,進んで指導者たちを支え,助け,彼らのために祈ることを示しています(教義と聖約26:2参照)。また,神権の鍵を持つ人々に従い,支持するときに,霊的な守りも受けることができます(教義と聖約43:1-7参照)。

考えてみましょう

  • 教義と聖約90:2-6を読み,大管長会の会員が持つ鍵についての重要な真理を学んでください。王国の鍵は,神が教会に与えられる啓示とどのように関連しているでしょうか。神が王国の鍵を持つ人々を通して与えてくださる啓示を軽々しく扱うと,どうなるでしょうか。

ほかの人と一緒に学ぶための活動

  • グループの参加者とともに,教会で奉仕するすべての男女は神権の鍵を持つ人の指示の下に召されているという真理について話し合います(教義と聖約42:11参照)。ダリン・H・オークス管長は次のように教えています。「神権の鍵を持っている人から受ける職や召しにおいて働く人はだれでも,割り当てられた義務を果たす際に神権の権能を行使するのです。」3これまでどのようなときに,教会の召しにおいて奉仕するよう任命された後に神の祝福によって助けを受けたと感じたことがありますか。

さらに学ぶ

  1. ラッセル・M・ネルソン「神権の鍵」『リアホナ』2005年10月号,29

  2. 『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』197

  3. ダリン・H・オークス「神権の鍵と権能」『リアホナ』2014年5月号,51