「奉献」『トピックと質問』
福音学習ガイド
奉献
聖なる目的のために何かをささげる
その人のために何でもするほど，ある人のことを気にかけたことはありますか。その人に自分をささげるには時間と忍耐が必要ですが，それによって互いの関係も深まります。
このような自発的な献身は，主に自らをささげるとはどういうことかを思い起こさせてくれます。神を愛しているので，奉献を通してわたしたちは自分自身を神にささげます。そうするときに，天の御父とイエス・キリストとの関係が強められます。
奉献とは何ですか？
奉献とは，何かを主の業のために聖なるささげものとして聖別することです。 末日聖徒は，神の王国を確立すために自分の時間，才能，財産を自発的にささげます。 デビッド・A・ベドナー長老が教えたように，奉献は「慈愛によって動機づけられ，奉仕したいという望みを高めます。」 神殿において，教会員は奉献の律法に従って生活することを聖約します。最高の奉献とは，神の王国を築くために，ありのままの自分と，なり得る自分のすべてをささげることです。
トピックの概要：「奉献」
関連福音学習ガイド：「聖約と儀式」，「犠牲」，「神殿のエンダウメントと結び固め」，「助けを必要とする人々の世話をする」
第1章
奉献を通して，主はわたしたちが主のように聖くなるのを助けてくださる
何かを神に奉献するとき，わたしたちはそれを主の王国の建設のために奉献します。 神への愛ゆえに何かを神に奉献するとき，それは聖なるものとなります。
わたしたちは自分の時間，才能，財産を主に奉献することができますが，「究極の奉献とは，自分自身を神にささげることです。」 この意味では，奉献は何かを放棄するという行事や儀式ではありません。それは，天の御父とイエス・キリストを知るようになるのを助ける過程なのです。 奉献された生活を送るというイエス・キリストの模範に従うとき，わたしたちは主のように聖くなることができます。
考えておくべきこと
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自分自身を神に奉献するには時間と努力が必要です。教義と聖約4：2を読み，「あなたがたの心と，勢力と，思いと，力を尽くして」神に仕えるとはどういう意味かを深く考えるとよいでしょう。どうすれば自分の「すべて」を主に奉献することに少しでも近づくことができるでしょうか。主をより深く知る助けとなる何かを，主に奉献することができますか。促しを受けたら，それに従って行動してください。
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主はまた，わたしたちの試練を聖別する，つまり神聖なものとすることによって，わたしたちを祝福してくださいます。モルモン書の中で，リーハイは息子のヤコブに，主は「あなたの苦難を聖別して，あなたの益としてくださる」と語りました。2ニーファイ2：1－2のリーハイの言葉を読んでください。主はこれまでどのように，あなたの困難を聖別してあなたの益としてくださいましたか。あなたがその経験を使ってほかの人の生活を祝福できるよう，主はどのように助けてくださっていますか。どのように試練によってさらに聖くなり，キリストに近づけたか，考えたことを記録してください。
ほかの人と一緒に学ぶための活動
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2017年のワールドワイド・ディボーショナルの説教「預言者，指導力，神の律法」の中で，ラッセル・M・ネルソン大管長はヤングアダルトに，自分の時間の一部をイエス・キリストについて学ぶことに奉献するよう招きました。大管長は次のように述べました。「イエス・キリストに関するあらることを学ぶなら，主と神の律法に対する愛が想像をはるかに超えて増すことを約束します。また，罪を避ける力と戒めを守りたいという思いも増すことを約束します。イエス・キリストの弟子をあざける人々の娯楽としがらみから遠ざかる力も増します。」 ネルソン大管長の説教を一緒に復習してから，賛美歌“Take Time to Be Holy”を聴くか歌う。イエス・キリストについて研究するために時間をささげることは，あなたを聖くするうえでどのような助けとなりますか。主について学ぶために時間をより効果的に奉献する方法について，お互いにアイデアを分かち合うとよいでしょう。促しを受けたら，それに従って行動します。
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神に用いていただくために何かを奉献するのは難しいことのように聞こえるかもしれませんが，奉献された生活は，実は日々の簡単な選択によって築かれるのです。2015年4月の総大会で，ディーター・F・ウークトドルフ管長は次のように教えました。「忍耐と粘り強い努力によって，弟子としてのほんの小さな行いやほんの一かけらの信仰は，献身的な生き方という赤々と燃えるかがり火にまで成長させることができます。実際のところ，かがり火というものは多くの場合，最初はただの火花から始まります。」 かがり火の始まりを説明しているこのビデオを視聴してください。あるいは，安全に行える場所にいるなら，一緒にキャンプファイヤーを始めます。主のようにさらに聖くなるために，主にささげることのできる一見ささやかで日常的な事柄について話し合ってください。
さらに学ぶ
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ディーター・F・ウークトドルフ「心からのすべて」『リアホナ』2022年5月号，122－125参照
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D・トッド・クリストファーソン「奉献された生活についての熟考」『リアホナ』2010年11月号，16－19
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ニール・A・マックスウェル「あなたがたの行うことを神聖にしなさい」『リアホナ』2002年7月号，39－42
第2章
神殿において，末日聖徒は奉献の律法に従うことを聖約する
主の宮において，末日聖徒は奉献の律法に従って生活することを聖約します。奉献の律法に従って生活することにより，会員は人々の物質的および霊的な必要を満たし，地上における主の業を推し進めるのを助けます。 奉献の律法に従って生活するという聖約を守ることで，「神の力と永続する愛，平安，慰め，喜び」をさらに受けるなど，多くの祝福がもたらされます。
考えておくべきこと
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奉献の律法は永続的なものです。古代においては，神に従う者たちによって様々な時代に守られていましたが，末日に回復されました。使徒4：32；4ニーファイ1：1－3；モーセ7：18で，奉献について読むことができます。「いっさいの物を共有」し，ほかの人と「心を一つにし，思いを一つに〔する〕」とはどういう意味だと思いますか。奉献の律法に従って生活しようと努めるにあたって，どのようにこれらの理想に従うことができますか。受けた印象を書き留め，それに従って行動してください。
ほかの人と一緒に学ぶための活動
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奉献の律法に従って生活する一つの方法は，人々の物質的および霊的な必要を満たすのを助けることです。グループでモーサヤ4：26を読み，賛美歌「今日われ善きことせしか」を歌います。 ミニスタリング，什分の一，断食献金，人道支援プロジェクト，その他の奉仕を通して困っている人々を助ける方法について話してください。グループで奉仕する計画を立てるのもよいでしょう。また，困っている人を助けることで，どのように生活が祝福され，イエス・キリストに近づくことができたかを示す個人的な経験を互いに分かち合ってもよいでしょう。
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奉献の律法に従って生活するもう一つの方法は，教会の召しや割り当てを果たすために最善を尽くすことです。ヘンリー・B・アイリング会長は次のように教えています。「奉仕の召しは本来，心にかかわるもので……す。心を完全に主にささげ，主の戒めを守っていると，主のことが分かるようになります。やがて，贖いの力により，心が変化し，人は主に似た者になれるのです。」 グループの参加者に，これまでの人生で，誠心誠意召しを果たしてきた人について考えてもらいます。その人の奉献された生活の模範から学んだことと，それが人々の生活にどのような影響を与えたと思うかを互いに分かち合います。