だい41しょう
カートランドでのくなん
(1837年)
何人かのちょうろうたちは,カートランドをたって,人びとにふくいんを教えに行きました。多くの人がちょうろうたちの話を聞いて,教会に入りました。
そのころカートランドでは,こまったことがおこりかけていました。せいとたちはぎんこうをひらき,お金をあずけていました。
その中には,金もうけをしたいと思っている人もいました。ぎんこうではたらいていた一人の人は,正直でなく,こっそりお金をぬすみました。
ジョセフ・スミスは,ほかの人びとに,せきにんをもってあずかるようにとちゅういしました。ところが,人びとは耳をかさず,ぎんこうはとじるはめになりました。お金はみんななくなり,せいとたちのところへはもどってきませんでした。
多くのせいとははらを立て,ぎんこうがだめになったのは,ジョセフ・スミスのせいだと言いました。親友の中にさえ,ジョセフのわる口を言う人がいました。ジョセフのいのちをねらう人もいました。
教会のしどうしゃの中にも,ひどくはらを立てて,教会をはなれた人がいました。その人たちは,教会にはんたいするようになりました。ジョセフはたいへんかなしみました。
しかし,ジョセフを愛するしどうしゃたちは,ジョセフをたすけました。かれらは,この教会がしんじつであると分かっていたのです。ブリガム・ヤングもその一人でした。ブリガムはせいとたちに,ジョセフは神のよげんしゃであると言いました。
教会をにくんでいる人たちは,ブリガム・ヤングにはらを立てました。ブリガムは,しかたなくカートランドをはなれなければなりませんでした。
人びとは,つぎつぎにさわぎをおこしました。かれらはしんでんの中にも入って行って,ひどいいたずらをしました。
それを見て,ジョセフはたいへんかなしみました。しんでんはけがされ,もう主の家ではなくなってしまったのです。このもめごとに,ジョセフの心はいたみました。