初等協会テキストと分かち合いの時間
第29課:ニーファイの預言


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ニーファイの預言

目 的

天父はわたしたちに救い主について教え,悔い改めに導き,来るべき事柄について警告を与えるために預言者を遣わされることを教える。

準 備

  1. ヒラマン6:18-237-9章を,祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  3. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. 本課末の足跡の絵のコピーを7枚用意する。それぞれの足跡に次の言葉を一つずつ書く。「預言者の」「言葉に」「従いなさい」「預言者は」「正しい」「道を」「知っている」

    3. 生ける預言者の説教のコピー(『聖徒の道』の大会特集号から選ぶ)

    4. 生ける預言者の写真

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

クラスが始まる前に,足跡の絵を,言葉を書いていない面を上にして,クラスの床にはり付ける。足跡をたどると最後に預言者の写真に行き当たるように配置する。子供たちに,はり付けた足跡に従って進ませる。次に7枚の足跡を集めて,正しい順番に並べさせ,書かれている言葉を全員で読ませる。預言者の言葉に従えば,真理を知り,悪の力にだまされないことを説明する。本課ではヒラマンの息子である預言者ニーファイについて学ぶことを伝える。ニーファイは現場に居合わせていなかったにもかかわらず,殺人事件があり,その犯人がだれかも知っていた。預言者ニーファイについて学べば学ぶほど,生ける預言者の言葉への信頼が強まることを子供たちに話す。

聖 文

ニーファイの警告と体験についてヒラマン7-9章に基づいて教える(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。天父はわたしたちが救い主について学び,幸福を見いだし,悔い改め,来るべき事柄についての警告を知ることができるように,預言者を遣わされることを強調する。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • ガデアントンの強盗とはどのような人たちですか(ヒラマン6:18)。この強盗団はどのような誓いを立てていましたか(ヒラマン6:21-22)。ガデアントン強盗団はどのような悪事を働きましたか(ヒラマン6:23)。

  • ニーファイは人々の悪事を見て,どうしましたか(ヒラマン7:6-7,10)。人々は塔の上にいるニーファイを見てどうしましたか(ヒラマン7:11-12)。

  • ニーファイは人々にどのようなことを話しましたか(ヒラマン7:13-18)。ニーファイが悔い改めについて話したのはなぜでしょうか。わたしたちは悔い改めるために何をしなければならないでしょうか。

  • ニーファイは,もし民が悔い改めなければどのようなことが起こると言いましたか(ヒラマン7:19,22)。ニーファイはそれらのことが起こるとどのようにして知りましたか(ヒラマン7:29)。ほかの預言者たちは,わたしたちが悔い改めなければどのようなことが起こると預言していますか。生ける預言者の言葉に耳を傾けることは,わたしたちの生活にどのように役立ちますか。教義と聖約21:4-6)。

  • さばきつかさたちはニーファイの教えを聞いてどのような行動をしましたか(ヒラマン8:1)。民の中のある人々はどのように言ってニーファイを弁護しましたか(ヒラマン8:7-9)。真理を弁護するのに勇気を必要とすることがあります。それはなぜでしょうか。生ける預言者を支持するために,わたしたちに何ができるでしょうか。

  • すべてのきよい預言者が共通してあかししているのは何についてですか(ヒラマン8:14-16)。生ける預言者はイエス・キリストについて何を証しているでしょうか。(生ける預言者の,イエスについての短い話を紹介するとよい。)

  • ニーファイは大さばきつかさについて,人々にどのようなことを話しましたか(ヒラマン8:27-28)。ニーファイはその出来事をどのようにして知りましたか。

  • 5人の人はさばきつかさの席へ走って行く途中,どのようなことを考えていましたか(ヒラマン9:2)。その5人がニーファイの言葉をすべて信じるようになったことは,どうして分かりますか(ヒラマン9:4-5,39)。どうしたら生ける預言者への証を強めることができますか。

  • ほかのさばきつかさたちはどのようにして,ニーファイのことを偽預言者であると,民に説き付けようとしましたか(ヒラマン9:16)。そのような攻撃に対して,ニーファイはどうしましたか(ヒラマン9:25-35)。

  • ニーファイが受けた示現は一部の人々にどのような影響を与えましたか(ヒラマン9:39-41)。皆さんは預言者の言葉に従うことによってどのような祝福を得てきましたか。子供たちに預言者の役割を理解させるために,「レッスンを豊かにする活動」の3を活用するとよい。

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. ヒラマン8-9章に基づいて,子供たちにロールプレイングをさせる。

  2. ジェームズ・E・ファウスト長老の次の言葉を読み,その内容について話し合う。「『大管長は教会の啓示者としてすべての会員のために導きを受ける』という約束を,わたしたちは受けています。わたしたちの安全は,預言者の言葉や勧告に従うかどうかにかかっているのです。」(Conference Report,『大会報告』1989年10月,11。教義と聖約21:4-6)。

  3. 末日の預言者たちがこれまで天父からの知識をどのように明らかにしてきたかについて話し合う。知恵の言葉(教義と聖約89章参照)などの末日に与えられた啓示の例,またそれに従った人々が祝福を受けた実例,『聖徒の道』の最新の大会特集号に記された生ける預言者の言葉を幾つか紹介する。預言者の勧告に従うと,どのような祝福が得られるか尋ねる。

  4. 信仰箇条第9節を復習する。子供たちがそれを覚えられるように助ける。

  5. 小さな声で」(『子供の歌集』144),「預言者にしたがおう」(『子供の歌集』58)を歌うか歌詞を読む。

まとめ

生ける預言者と,その教えが真実であることを証する。自分が預言者の教えに従うことによってどのような祝福を受けてきたかを話す。

読書課題

本課の復習のため,家庭でヒラマン8:25-28,9を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。