初等協会テキストと分かち合いの時間
第45課:『モルモン書』はイエス・キリストの復活の証である(復活祭)


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『モルモン書』はイエス・キリストの復活の証である(復活祭)

目 的

『モルモン書』がイエス・キリストの復活についての,もう一つのあかしであることを教える。

準 備

  1. 祈りの気持ちで以下の聖句を研究する。アルマ11:40-4540章3ニーファイ11:1-17を,祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  3. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. 『聖書』

    3. 手袋か靴下

    4. 視覚資料4-49「復活されたイエス・キリスト」(『福音の視覚資料セット』239),4-45「西半球で福音を教えられるイエス」(『福音の視覚資料セット』316)

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

(手袋や靴下が手に入らない場合は,導入として,「レッスンを豊かにする活動」2を行うとよい。)

自分の手を前に出して,それが肉体の中にある霊を表していることを説明する。手は動かすことができる。次に手袋(靴下)を見せ,それが肉体を表していることを説明する。人が生まれるときに,霊と肉体が一時的に一つに結び合わせられ,霊が肉体に命を与える。肉体は,それ自体では動くことができない。しかし手袋に手を入れたときと同じように,肉体の中に霊が入ると,肉体は命を受けて,動けるようになる(手に手袋をはめる)。人は皆,霊と肉体を持っている。死によって,霊が肉体から離れることを説明する(手から手袋を外す)。肉体は霊がない状態で動いたり,生きていたりすることができるでしょうか。人が死んだ後も,その霊はまだ生きていて,動くことができるでしょうか(手を動かして説明する)。復活のときに,肉体と霊はもう一度一つに合わせられる(もう一度手袋をはめる)。この地上に生まれた人は皆,死んでも必ず復活する。わたしたちを復活させることができるのは,イエス・キリストだけである。(ボイド・K・パッカー長老の話の翻案,『聖徒の道』1974年2月号,87-90参照)

証とは何ですか。(ある事柄について,それが真実であることを示す証拠,材料,根拠。)『新約聖書』は記録された証であり,イエス・キリストが復活し,すべての人が復活できるようにしてくださったことを示している。

聖 文

アルマ11:40-4540章3ニーファイ11:1-17に基づいて,復活について教える(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。『モルモン書』がイエス・キリストの復活を示す記録された証であることを強調する。適切な箇所で視覚資料を用いる。

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • イエス・キリストはどのようにして亡くなられましたか(ルカ23:332ニーファイ10:3)。イエス・キリストはわたしたちに対する大いなる愛のゆえに,前世においてわたしたちの救い主になることを進んで申し出られたことを理解させる。イエス・キリストはわたしたちが天父の計画の祝福を受けるには,御自身が命を捨てなければならないことを御存じだった。

  • 亡くなられた3日後に,イエス・キリストにどのようなことが起こりましたか(1コリント15:4モーサヤ3:10)。その3日間,イエス・キリストの霊はどこにいましたか(1ペテロ3:18-19教義と聖約138:11-12,18)。わたしたちの霊は,死後どこへ行くでしょうか(アルマ40:12)。

  • 復活とはどういうことでしょうか(アルマ11:4340:18)。「導入」を思い出させて,復活とは霊が再び肉体と一つになり,その後は二度と別れないようになることである,と説明する。

  • エルサレムの人々は,イエス・キリストが復活されたことをどうして知りましたか(1コリント15:5-7)。アメリカ大陸のニーファイ人たちは,イエス・キリストが復活されたことをどのようにして知りましたか(3ニーファイ11:8-10)。ニーファイ人たちは最初イエス・キリストを見たときに,だれだと思いましたか(3ニーファイ11:8)。イエス・キリストがニーファイ人たちに御自分の手足のくぎ跡に触れさせようとされたのはなぜですか(3ニーファイ11:14-15)。自分がその場にいて復活されたキリストを見たら,どのような気持ちになったと思いますか。

  • 皆さんはイエス・キリストが復活されたことを,どのようにして知ることができますか。(証を求め,得ることによって。)

  • ニーファイ人を訪れられたとき,救い主の復活した体はどのようなものでしたか(3ニーファイ11:15)。

  • ほかにだれが復活しますか(1コリント15:20-22アルマ40:4)。復活したときのわたしたちは,どのような体になっていますか(アルマ11:43-4540:23)。わたしたちの肉体的な弱さや障害は,この世だけのものであることを話すとよい。わたしたちの体は復活によって,完全になる。

  • 『モルモン書』はどのような意味で,イエス・キリストの復活についての証ということができますか。天父がわたしたちに『聖書』と『モルモン書』の両方を持つようにお望みなのはなぜですか(2ニーファイ29:8)。

  • わたしたちの多くは,使徒やニーファイ人たちのように自分の目で復活されたイエス・キリストを見たことがありません。ではどうしたら復活についての知識を得ることができますか。(聖文や聖霊を通して〔モロナイ10:4-5参照〕。)

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. イエス・キリストがわたしたち一人一人に,御自分が復活し,今も生きていることを知ってほしいと望んでいらっしゃることを説明する。イエス・キリストがなぜそのように望んでいらっしゃると思うか質問する。次のような答えが考えられる。

    わたしたちが,死後も生き続け,いつか肉体と霊が一つになることを理解し,安らぎを得られるようにするため。

    ほんとうの幸福をつかみ,来世で天父とともに住めるように,戒めに従いたいという気持ちをわたしたちに持たせるため。

    愛する人に死なれても,いつかまた一緒に住めるということを知らせ,慰めを与えるため。

  2. 最近あった出来事のニュース記事や見出しを思い起こさせる言葉を黒板に書く。その出来事で自分が関心を寄せていることについて説明する。かつて世界に発表された最も重大なニュースは何だと思うかを質問する。子供たちの答えを黒板に書く。それらの出来事がなかったら,どうなっていたかについて話し合う。イエス・キリストの復活が最大のニュースといわれるのはなぜでしょうか。復活がなかったら,どうなっていたでしょうか。2ニーファイ9:19-22を読み,その内容について話し合う。

  3. 主はみ子をつかわし」(『子供の歌集』20),「イエス様,本当に復活したの」(『子供の歌集』45),あるいは「イエス様よみがえる」(『子供の歌集』44)を歌うか歌詞を読む。

まとめ

『モルモン書』がイエス・キリストの復活を証していることを証する。救い主がわたしたちを愛し,わたしたち一人一人のために進んで命を捨てられたことを証する。イエス・キリストの復活によって,すべての人が復活できるようになった。

読書課題

本課の復習のため,家庭で3ニーファイ11:8-17を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。