初等協会テキストと分かち合いの時間
第6課:ニーファイ,天父から船を造るよう命じられる


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ニーファイ,天父から船を造るよう命じられる

目 的

子供たちが,天父の戒めに従うことにより,良い模範となり,家族に霊的な影響をもたらせるようになりたいという望みを持てるようにする。

準 備

  1. 1ニーファイ17章を祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文の記事を子供たちにどう教えるか決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。

  2. 子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。

  3. 教材

    1. 『モルモン書』人数分

    2. 紙と鉛筆,人数分

    3. 視覚資料4-17「岩石を溶かして道具を作るニーファイ」,4-18「反抗的な兄たちを従わせるニーファイ」(『福音の視覚資料セット』303)

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

一人の子供に,先週のレッスンで,ニーファイは弓が折れてしまったとき,家族の食糧をどのようにして得たかを話させる(1ニーファイ16:17-32)。

船の絵を見せる。または子供たち全員に紙と鉛筆を配り,短い時間で船の絵を描かせる。続いて以下の質問の中から幾つか選んで尋ねる。

  • あなたが家族を乗せて海を渡るほど大きくて丈夫な船を造ることになったら,どんな材料が必要になると思いますか。

  • どんな助けが必要になるでしょう。

  • 船の造り方を学ぶには,どこに行きますか。

これからニーファイが船を造るのを天父はどのように助けてくださったかを学ぶ,と説明する。

聖 文

ニーファイと兄たちが船を造る準備をしたときの話を1ニーファイ17章に基づいて教える(聖文中の出来事を教える方法については,「聖文に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。適切な箇所で視覚資料を用いる。(それぞれの絵に描かれた人物を子供たちに当てさせ,何をしているところか話させるとよい。)

話し合いと応用のための質問

レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問をする。教室で子供たちと一緒に参照聖句を読むのは,聖文に対する子供たちの洞察力を深めるのに役立つ。

  • 戒めに従う人々に主はどんな約束をしていらっしゃいますか(1ニーファイ17:3)。従順に従ったおかげで,皆さんや家族はこれまでにどんな祝福を受けてきましたか。

  • なぜ主はニーファイに船を造るよう命じられたのでしょう(1ニーファイ17:8)。命じられたときニーファイはどうしましたか(1ニーファイ17:14-15)。

  • なぜ主は最初から船をお与えにならなかったのでしょうか。

  • レーマンとレムエルはどうしてニーファイが船を造るのを手伝おうとしなかったのでしょう。協力して働くことで,船造りはどのように容易になりますか。

  • 天父の戒めを守ろうとしているのに,お兄さんたちから笑い者にされたら,あなたはどんな気持ちがしますか。これまでどんなふうに家族の助けになれましたか。家族の手伝いをしたときどんな気持ちがしましたか。しなかったときはどうですか。

  • 兄たちがニーファイを殺そうとしたとき,天父はニーファイにどんな力をお与えになりましたか(1ニーファイ17:48,54)。

  • ニーファイはイエス・キリストへの信仰をどのように示しましたか(1ニーファイ17:50-51)。どうすればあなたもニーファイのようにイエス・キリストへの信仰を示せるでしょうか。

レッスンを豊かにする活動

以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも,使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。

  1. クラスを二つのグループに分ける。一つのグループには1ニーファイ17:3を,声をそろえて読ませ,もう一つのグループには1ニーファイ3:7を読ませる。従順であるときに主がわたしたちに約束されている事柄によく耳を傾けるように言う。戒めを守り,天父に導きを求めるなら,祝福を受けることを子供たちが理解できるようにする。

  2. 子供たちが1ニーファイ17:3「もし人の子らが神の戒めを守るならば,神は彼らを養い,強くし,また御自分が命じられたことを成し遂げる手段を与えられる」の部分を覚えられるように助ける。同様に1ニーファイ17:50の「どのようなことでも神がわたしに命じられれば,わたしにはそれができる」の部分を覚えさせる。

  3. テーブルの上にふたの閉まった瓶を置く。一人の子供に手を1本だけ使って瓶を開けるように言う(使わない方の手は背中に置くように言う)。何度かやってみた後で,もう一人の子供に手を1本だけ使って助けるように言う。仕事というものは協力して行うときに容易になることを説明する。家族の目標について話し合う。例--定期的に家庭の夕べを開く,家族の祈りをする,家族で聖文を学ぶ。家族がこれらの目標を達成できるよう子供たちにはどんな助けができるか尋ねる。

  4. 紙と鉛筆を配り,家族が福音を学び,戒めを守れるようにするうえで自分にはどんなことができるかを列挙させる。例--毎日聖文を学ぶよう弟や妹を励ます,家族の祈りに進んで参加する,家庭の夕べの計画を助け,参加する。両親に従う,家の掃除や片付けを手伝う,家族のために祈る,互いに愛を示し,親切な態度で接する,初等協会で学んだことについて話すなど。向上のために,今週1週間で取り組む事柄を一つ選ばせる。

  5. リーハイとその家族の旅と,イスラエルの民が荒れ野をさまよった旅の類似点を黒板に列挙する(1ニーファイ17:22-46)。彼らの経験から何を学べるか尋ねる。

  6. ニーファイの勇気(『子供の歌集』64),「いましめを守る人を」(『子供の歌集』68,『賛美歌』193番,「正しい道選ぼう」(『子供の歌集』83)

まとめ

だれもが家族の中で良い模範となれることをあかしする。戒めを守るなら,家族とともに祝福を受けられることを強調する。

読書課題

本課の復習のため,家庭で1ニーファイ17:3-22,45-55を研究するよう,子供たちに提案する。

一人の子供に閉会の祈りをさせる。