2000–2009
開会にあたり
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開会にあたり

前進するに当たり,わたしたちの責任はきわめて大きいですが,機会はすばらしいものです。

愛する兄弟姉妹の皆さん,この教会の世界中の会員を代表し,カトリックの隣人や友人の皆さんに,この悲しみの時にあって,心からのお悔やみを申し上げます。ローマ法王ヨハネ・パウロ2世は,キリスト教の大義を推し進め,貧しい人々の重荷を負うために,また,倫理観と人の尊厳を擁護して恐れず語るために,うまずたゆまず働いてこられました。わたしたちは,ヨハネ・パウロ2世のご逝去を,大勢の人々,とりわけ,彼の指導を仰いでこられた方々とともに悼んでいます。

さて,兄弟姉妹,この総大会を開会するに当たり,過去10年にわたるわたしたちの管理の職について少し話すのがふさわしいかと思います。

1995年3月12日,大管長会という高く神聖な責任がわたしたちに与えられました。

その後の大会で,わたしはこう述べました。

「さて,兄弟姉妹の皆さん,もう少しの頑張りを示し,視野を広げ,精神を集中して,福千年における末日聖徒イエス・キリスト教会の壮大な使命に対する知識と理解を深める時が来ました。今は堅固に立つべき時です。自分たちに与えられている使命の意義,大きさ,重要性をよく理解したうえで,ためらうことなく前進する時です。どのような結果になろうとも,それをいとわずに,正しいことをなすべき時です。戒めを守るべき時です。悲しみの中にある人々,また暗闇くらやみと苦しみの中をさまよっている人々に,愛と優しさを示す時です。すべての人間関係において,お互いに思いやりを示し,親切にし,節度ある態度で,礼儀正しくする時です。言い換えれば,なおいっそうキリストに近い生活をする時なのです。」(「主のみ業」『聖徒の道』1995年7月号,76-77)

10年前に呼びかけたことがどれくらい実現できているか,判断するのは皆さん一人一人です。

この10年は教会歴史においてすばらしい時節となりました。御業みわざが目覚ましく開花しました。意義深い達成も数多く見られました。

この前進は,大管長会,十二使徒定員会,七十人または管理監督会だけの働きではありません。ステーク会長会,高等評議会のすべての会員,すべての監督会と定員会会長会,すべての補助組織会長会,そしてこの教会に属する全世界のすべての忠実で活発な会員,この人たちの信仰と祈り,努力,献身的な奉仕の結果なのです。

皆さんがどこにいようとも,一人一人にわたしの気持ちを伝え,皆さんの偉大で献身的な奉仕に感謝いたします。皆さんは何と力強い民でしょうか。

預言者ジョセフ・スミスを通して回復されたイエス・キリストの福音の威厳とすばらしさは,今日こんにちまばゆいほどの光を放っています。

この10年の歩みを振り返るときに,決して尊大になったり高慢になったりしてはなりません。そうではなく,様々な試みが達成されてきたことに対して,へりくだって感謝の念を抱くべきでしょう。

例えば,北アメリカに住む会員よりもそれ以外の地に住む会員の方が多くなるまでに,教会は発展してきました。わたしたちは,会員が160か国の至る所にいる,立派な国際家族になりました。

この10年で新たに500以上のステークが組織され,新たに4,000以上のワードや支部が組織されました。そして300万人の新しい会員が教会に加わりました。

教育システムへの登録者数は約20万人増えて,10年前の倍になりました。青少年のほとんどは,より強くなり,より忠実になりました。

「永代教育基金」が設立されました。初めは希望と信仰しかない状態でした。しかし今日では,27か国に住む1万8,000人近くの若人が援助を受けています。彼らは訓練を受け,これまで何世代にもわたって甘んじてきた貧困という窮地から脱け出しています。技術は磨かれ,収入は増しています。

また神殿の数も激増しました。1995年に47の神殿がありました。現在119の神殿があり,今年あと3つの神殿が奉献されます。1995年にモルモン書は87か国語で出版されていました。今日106の言語で読むことができます。

そしてこの10年で,5,100万部のモルモン書が配付されました。

世界中に,文字どおり何千もの建物を建ててきました。以前に建設されたものに比べると質も良くなり,わたしたちの必要に,より適したものとなっています。

それに加えて,今日きょうの舞台となっているこのすばらしいホール,独創的で美しいカンファレンスセンターをソルトレーク・シティーに建設しました。

さらに世界中で苦しんでいる人や困っている人を助けるために,どこに住む人かにかかわらず手を差し伸べてきました。過去10年で数億ドル相当の現金や生活必需品を,人道的支援を通して教会員ではない方々に届けてきました。

全能者のこの業に対する証あかしを述べるために,わたしたちは世界中を旅してきました。この10年でわたし個人は,160万キロ近くを旅して70数か国を訪れました。最愛の伴侶はんりょは,1年前の4月6日に亡くなるまでともに旅をしました。そのときから寂しい日々を送っています。

しかし,将来へのわたしたちの希望は大きく,信仰は強固です。わたしたちはまだ,将来起こることのほんのわずかしか目にしていません。

わたしは今年で95歳になります。こんなに長生きするとは夢にも思っていませんでした。わたしの人生は,テキサスで見たぼろぼろの有刺鉄線にさびたホチキスで取り付けられていた看板を思い出させます。こう書いてありました。

干ばつに焼かれ,

洪水に見舞われ,

野うさぎに作物を食い尽くされ,

保安官に土地を売られても,

わたしはまだここを離れない。

わたしは主がお許しになるかぎり,愛する友人や同僚である皆さんとともにいたいと願っています。そしてわたしの奉仕が受け入れられることを願っています。

わたしたちの土台は,主イエス・キリストの福音です。聖なる神権の権能がここにあります。主から直接授けられた人々の手により回復されたのです。天が開かれ,天の神とその愛する御子が少年預言者ジョセフに語られ,この最後の神権時代が始まりました。

前進するに当たり,わたしたちの責任はきわめて大きいですが,機会はすばらしいものです。

10年前の言葉を繰り返しましょう。「もう少しの頑張りを示し,視野を広げ,精神を集中して,福千年における末日聖徒イエス・キリスト教会の壮大な使命に対する知識と理解を深め」ましょう。

兄弟と姉妹の皆さん,これをもって,今朝のわたしから皆さんへの招きと歓迎の言葉といたします。この偉大な大会を開会するに当たり,愛と祝福と感謝をお伝えします。主の御霊みたまがここで起こるすべてのことを導くように,へりくだってイエス・キリストの聖なる御名みなにより祈ります。アーメン。