第27課 家屋の手入れ
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第27課

家屋の手入れ

目的 預言者の勧告に従って,物心両面にわたる家庭環境を改善する。

家庭を秩序正しく整える

  • 視覚資料27-a「手入れの行き届いたきれいな家」を見せる。

オランダから帰国したばかりのある姉妹は,次のように報告しました。

「オランダにいて非常に感心したことは,狭い国土でありながらも各家庭が洗練された個性を示していることです。赤い屋根のれんが造りの家の窓には,たいがいは鉢植えがいっぱいに並べられています。どこの家でもゼラニウムが飾ってありました。窓は大きく,ブラインドなどの日よけは一切掛かっていませんでした。ぴかぴかに磨きあげた窓は,家の雰囲気を引き立てています。ドアの上に『日だまり』『日の光』『太陽の家』『平和の家』『平安』『安らぎの家』などといった家号らしきものを掲げた家もよく見かけました。……隠やかで満ち足りた平安な雰囲気の中に,日の光が射し込み,陽気で温かな心が通っていました。このようなものが「家」を「家庭」にしてくれるのです。」(ダリル・V・フール,The Art of Homemaking,1967年,117-18)

  • 手入れの行き届いたきれいな家を見るとどのように感じますか。

  • 家の内外をきれいにすることによって,天父への感謝をどのように表すことができますか。

よく磨かれた窓,鮮やかな鉢植え,つるしたかご,窓に置かれた植木箱などは,その家の個性を表しています。また手入れの行き届いた菜園や庭,へい,納屋は,わたしたちが自分の所有物を大切にしていることを地域社会に示しています。

アダムとエバはエデンの園にいたとき,主から園を耕して守るように命じられました。(モーセ3:15参照)今日のわたしたちも,同じことを行うように主から望まれています。この世で与えられる場所や持ち物をすべてよく手入れして美しく保つように期待され,求められているのです。わたしたちは,自分の持ち家であれ借家であれ,所有物を清潔に保って魅力的にする責任があることを自覚しなければなりません。また,動物をきちんと世話し,囲いや納屋,前庭をきれいにし,修繕して,整えることが必要です。

「ブリガム・ヤング大管長にまつわるこのような話があります。ある地域の人々に家屋を手入れして清潔にするよう求めてきた大管長は,その地域を再び訪れて説教することを拒み,このように言いました。『わたしが家屋を整えるよう求めたとき,あなたがたは耳を貸しませんでした。扉のちょうつがいは外れたままで,小屋の塗装ははげており,フェンスも壊れたままになっています。」」(スペンサー・W・キンボール,Conference Report,1975年,4月,5;Ensign1975年5月号,5)

キンボール大管長は教会員に対して,家庭の掃除や修理,美化に努めることの必要性を頻繁に説いてきました。「そこで皆さんに家庭をきれいにするように求めます。……わたしたちは皆さんの手にある財産を美しく飾り,その状態を保つように強くお願いしたいと思います。」(Conference Report,1974年10月,4-5;Ensign1974年11月号,4)「みなさんはどのような環境にいようと,家庭を幸福で麗しく,秩序ある場とする必要があります。」(Conference Report,1976年4月,171;Ensign1976年5月号,125)

またデビッド・O・マッケイ大管長は,家庭を魅力的にし,そこでもっと多くの活動を行うように勧めています(Gospel Ideals,1953年,485-86)。家庭が温かく友好的で,幸福な場所であれば,子供たちは自分の家庭を誇らしく思い,喜んで友だちを連れてくることでしょう。

  • 家の内外をきれいにし,必要な修繕をすると,どのような利点がありますか。

家庭を清潔にし,常に整とんしておけば,美化に役立つばかりでなく,安全性や家の価値も高まります。

家族ぐるみで家庭改善を行う

天において秩序はなくてはならないものです。もしそれがなければ,混乱した状態に陥ることでしょう。秩序はわたしたちの家庭にも同じように必要です。キンボール大管長は次のように語っています。「入念な計画を立て,秩序正しくまた組織的にその計画を実行してください。」(Conference Report,1976年4月,171;Ensign1976年5月号,125)

  • 視覚資料27-b「家庭の美化に努める少女たち」を見せる。

デル・フォックス兄弟姉妹は,最近ニューハンプシャー州ポーツマスに家を買いました。この家は最初に1805年に建てられ,火災に遭って1826年に建て直されたものですが,修繕を必要とする所が何箇所もありました。

「不用な板やがらくたはトラックに積んで運び出してもらいました。家を磨いて塗装するのは家族の仕事になり,17歳のハイジ,16歳のエリン,14歳のネイサン,11歳のペイジがそれぞれ仕事を分担して働きました。……

フォックス兄弟はこのように説明しています。『壁や扉はどれもゆがんでいて,透き間風が部屋を通り抜けて行きました。……何か恐ろしい感じでした。』そこにペイジが口をはさんで言いました。『でも,今は大好き。』

エリンも言いました。『今では,すっかり末日聖徒の家らしくなったわ。』」(“A Romance between Home, Family,” Church News,1978年8月19日付,5)

  • 両親と子供たちがこの家に満足できたのはなぜですか。

  • エリンはどういう意味で「末日聖徒の家」と言ったのでしょうか。自分の家庭が近所の模範になる必要があるのはなぜですか。

家を整えるのに,高価な家具は必要ありません。古くなった家具や捨てられた不要品は,しばしば再生利用することができます。

中古家具店や競売で買った中古品もみんなで協力すれば,修理して新品のようにすることができます。壁や天井やドアを塗装し,かけ布やベッドカバーを縫い,クッションを作り,敷物を織ることもできます。

家族で多くの働きをするには,次の基本的な3段階が役立ちます。初めに,家族と一緒に家の中を点検して,修理や掃除,塗装,改造の必要な箇所を見つけます。

次に,家族でそれらの仕事を行うために計画を立てます。一度に一箇所だけを選んで計画することが大切です。それから,選んだ仕事をするのに必要な材料や用具をそろえます。各自の能力に合わせて仕事を分担し,家族全員が参加できるようにします。

最後に,家族が一緒になって働きます。仕事に携わった家族一人一人が,自分の果たした役割に誇りと満足感を持てるようにします。そうすれば,どの計画も家族全体にとって楽しく,価値あるものになるでしょう。家族が一緒に計画して働くとき,多くのことを達成できるのです。

  • ほとんどお金をかけないで家の美化や改善を行うとしたら,何ができますか。

家庭に霊性をもたらす

  • 視覚資料27-c「サンパウロ神殿」を見せる。

  • 神殿を見ていちばん感じることは何ですか。神殿が清らかで美しいのはなぜですか。

『教義と聖約』には,何であろうと清くないものが主の宮に入るならば,主の栄光はそこにはなく,主は清くない神殿には来られない,と記されています(教義と聖約94:997:15–17参照)。わたしたちは,神殿の中に主の御霊があるように心から望んでいるので,神殿を清らかで美しく保ち,すべての参入者にそこでの礼拝にふさわしくあるよう勧告しています。主の御霊はわたしたちの家庭にも必要です。ですから,キンボール大管長の勧めに従って,身辺をきれいにし,家の内外をできるかぎり魅力的にすべきなのです。

身辺を整とんして快い環境を築くことは,楽しい家庭生活を送るために大きな助けになります。

「ある姉妹は,教会に改宗したために友人や家族を失いました。そのときに経験した困難な生活についてこう語っています。『わたしは仕方なく小さなアパートを借りました。その薄汚い乱雑な部屋を見たときに,不意に深い悲しみに襲われました。そのとき突然,内なる声が耳元でこうささやきました。「主の家は秩序の家です。」わたしは悲しむのをやめ,腕まくりをすると,その小さな部屋がきれいで気持ちのよい場所になるまで働き続けました。わたしの以前の人生を物語るレース編みは,テーブルに気品を添えました。活気に満ちた新生活が始まったのです。』」(『扶助協会テキスト」1979-80年,73)

  • 家庭をもっと楽しく霊的な場所にするために,簡単にできることは何ですか。

植物や切り花,音楽は,家庭を美しく飾ります。どこの国でも女性は皆,刺繍やキルティング,織物,マクラメ,生け花など,何らかの特別な才能を備えています。このような天与の才能や能力を生かして,周囲を美しくすることができます。わたしたちには,手触りの悪いものをなめらかにし,曇ったものに光沢を与える特別な才能が与えられています。また,主婦として果たさなければならない特別な役割があります。

  • 掃除,整理,改善,あるいは手を加えて家の中や庭を美しくしたとき,どのように感じましたか。

わたしたちは家庭を改善して美しく飾るだけでなく,そこに平安で穏やかな雰囲気をつくり出すために努力する必要があります。

十二使徒定員会のボイド・K・パッカー長老は次のように語っています。

「皆さんは,家庭の中に平安や慰め,敬虔,平穏,安心などをもたらすために,多くのことができます。それはどのような暮らしでも行えるのです。

あるいは,とげのある冷ややかで……他人行儀な雰囲気にすることもできます。子供たちは,皆さんがする選択によって,実に様々な面で影響を受けるでしょう。皆さんがその雰囲気を決めるのです。穏やかで落ち着いたものにすれば,穏やかで強固な力が養われます。しかし口うるさくて厳しいものにすれば,幼い子供たちが成長するにつれて,彼らの心のぜんまいは少しずつ強く巻かれていき,ついにはそのぜんまいが壊れるときがくるのです。」(Eternal Marriage, Brigham Young University Speeches of the Year,1970年4月14日,8)

わたしたちはイエス・キリストの福音を受け入れて実践するときに,家庭の中の霊的な雰囲気を高めることができます。教会の指導者は,家庭の中に霊的なものを取り入れる責任について,これまで何度も語ってきました。

  • 朝夕,家族で祈る。

  • 安息日を聖く過ごす。

  • 家族で定期的に集会に出席する。

  • 月に1度,目的を持って断食する。

  • 聖文を一緒に勉強する。

  • 什分の一を完全に納める。

  • 家庭の夕べを開く。

  • 利己心を捨て,互いに愛し仕え合う。

  • 福音の原則に従って生活することによって,家庭内の霊的な環境をどのように改善できますか。

救い主の教えに従って生活するならば,わたしたちは主の御霊を受け,わたしたちの家庭は家族にとって優しく快い,魅力的な光を放つ場所になるのです。

まとめ

預言者は主から教えを受け,わたしたちが家や所有物の清掃や塗装,修理,美化を行うように勧告してきました。家族が一緒になって家の周囲を美しくするならば,生涯役立つ技術と習慣を身につけることができます。時間と労力をかけて,住まいや所有物の手入れをすることによって,一つ一つの持ち物に対する思いが深まります。

聖文には,主の御霊は清くない場所や混乱した場所には留まらないと記されています。家庭が明るく,清潔で魅力的なら,愛する人たちはそこにいたいと望むことでしょう。わたしたちの生活が福音の原則に調和していれば,主の御霊は平安と静かな雰囲気を与えてくださいます。

チャレンジ

家庭の夕べの時間に,家族で家や庭を点検し,掃除や整理,処分,塗装,修理が必要な箇所を見つける。今月は本課に出ている提案の中から最低一つを行う。子供たちに,引き出しの中を片づけ,たんすを整理し,部屋を掃除するように励ます。子供たちの働きに感謝し,子供たちを誇りに思っていることを示す。家庭生活に福音の原則を取り入れることによって,家族の霊性を高める決心をする。

参照聖句

教師の準備

レッスンの前に以下の事柄を行う。

  1. 生徒が家の内外で,掃除や修理が必要な箇所を見つけられるようにレッスンを準備する。

  2. 『末日聖徒の女性A』第20課「家庭管理」,第31課「良い環境をつくる」を読む。

  3. 本課の引用文と聖句の発表を生徒に割り当てる。

食器を洗う男の子

27-a 手入れの行き届いたきれいな家

ペンキをする男性と女性

27-b 家庭の美化に努める少女たち

ユタ州 バーナル神殿

27-c サンパウロ神殿