初等協会テキストと分かち合いの時間
第19課 イエス・キリストはわたしを愛してくださる


第19課

イエス・キリストはわたしを愛してくださる

目 的

イエスは子供たち一人一人を愛しておられ,祝福を与えたいと望んでおられるということを感じさせる。

準 備

  1. マタイ25:34-40マルコ10:13-163ニーファイ17章を祈りをもって研究する。

  2. できれば,復習のゲームのために次のものを用意する。

    1. 大皿ぐらいの大きさの円をボール紙で作り,3等分して,それぞれ黄,青,赤に塗り分ける。

      画像
      円ゲーム
    2. 黄4枚,青4枚,赤4枚,合計12枚のカードを作る。クラスの人数が多い場合には数を増やす必要がある。

    3. それぞれのカードに次の質問を一つずつ書く。

      イエス様はだれを愛してくださいますか。

      イエス様があなたを愛しておられることはどうして分かりますか。

      イエス様の「幼な子らをわたしの所に来るままにしておきなさい」という言葉はどういう意味ですか。

      両親が子供たちをイエス様のもとに連れて来たとき,弟子たちはどうしましたか。

      イエス様はアメリカ大陸で,病気の人や体の不自由な人にどのように愛を示されましたか。

      イエス様はアメリカ大陸で,子供たちに祝福をされた後で何をされましたか。

      アメリカ大陸でイエス様が子供たちを祝福された後,子供たちのそばにはだれが立っていましたか。

      なぜイエス様は子供たちを祝福されたのでしょうか。

      わたしたちはどのようにしてイエス様に愛を示すことができるでしょうか。

    4. 疑問符を書いた箱または紙袋の中にカードを入れておく。

    5. 色分けした円の上に落とすためのボタンまたは硬貨を1個用意する。

  3. 「イエス様のお話を読むとき」(『子供の歌集』35ページ)を歌うか歌詞を朗読できるように準備をしておく。歌詞は巻末に掲載されている。

  4. 教材

    1. 聖書とモルモン書

    2. 絵2-35「キリストと幼子たち」(『福音の視覚資料セット』216),2-36「ニーファイ人の子供たちを祝福されるイエス」

  5. レッスンで用いる「楽しい活動」の準備をする。

レッスン

子供に開会の祈りをさせる。

宿題を出していれば,その確認をする。

イエスは幼子を愛し祝福された

復習のゲームの入っている箱または紙袋を見せて,今日のレッスンの最後にこのゲームをすることを話す。ゲームの答えを知るためには,レッスンをよく聞いている必要があると説明する。

注意を引くための活動

「イエス様のお話を読むとき」の1節と2節を子供たちと一緒に歌うか歌詞を朗読する。(歌を知らないようであれば,教えるか自分で歌う。)歌詞について子供たちと話し合い,イエスに抱いてもらったり頭に手を置いてもらったりすることがどんなにすばらしいかを想像させる。

聖文の物語

絵2-35「キリストと幼子たち」と聖書を見せる。次の物語は聖書に書かれているものであることを説明し,マルコ10:13-16の物語を話す。

弟子たちは,教えを施しておられるイエスにとって子供たちがじゃまになると考えた。しかし救い主は子供たちに,近くに来るように言われた。マルコ10:14にあるイエスの言葉を読む(「幼な子らを」から)。

  • 近づいた子供たちに,イエス様は何をされましたか。

マルコ10:16を声に出して読む。イエスがなさったことを子供たちに理解させるために,第17課で学んだ神権について思い起こさせる。イエスが授けてくださる祝福が,父親や他の神権者から受ける祝福と同じであることを説明する。

  • イエス様はなぜ子供たちを御自分のもとに来させようとされたのでしょうか。(子供たちを愛しておられたので,祝福を授けようとされた。)

イエスが子供たちを愛しておられることをあかしする。子供たちと一緒に「イエス様のお話を読むとき」をもう一度歌ってもよい。

聖文の物語

絵2-36「ニーファイ人の子供たちを祝福されるイエス」を見せる。子供たちに,絵に何が描かれているか答えさせる。次にモルモン書を見せ,イエスが聖地だけでなくアメリカ大陸でも教えを施されたことを話す。イエスのアメリカへの訪れはモルモン書に描かれている。3ニーファイ17章の話を紹介する。

アメリカ大陸での教えを終えられたイエスに対して,民は別れを惜しんだ。民をこよなく愛しておられたイエスは,病気やけがや不具で苦しむすべての人を祝福し,いやされた(3ニーファイ17:7-10参照)。

それからイエスは,すべての幼子を連れて来るように言われた。そして彼らを御自身の周りに集めさせ,すばらしい祈りをささげられた(3ニーファイ17:11-15参照)。

モルモン書には,その祈りがあまりにも驚くべき祈りであったので,民はそれを書き留めることができなかったと書かれている(3ニーファイ17:15参照)。

イエスが子供たち一人一人を呼んで祝福し,彼らのために天父に祈られたことを説明する。親たちは,天使が子供たちのそばにいるのを見た(3ニーファイ17:21-24参照)。そこにいたすべての人々は,イエスが幼子を愛しておられることが分かった。

話し合い

  • イエス様から祝福を受け,祈っていただいた子供たちは,どんな気持ちがしたと思いますか。

  • イエス様のことを思うとき,どんな気持ちがしますか。

イエス・キリストはわたしたちを愛してくださる

話し合い

イエス・キリストは今ここにはおられない。しかしイエスは,当時住んでいた子供たちを愛しておられたと同じように,わたしたちをも愛しておられる。

  • イエス様がわたしたちを愛しておられることはどうして分かりますか。(次のような答えが考えられる。イエス様はわたしたちのために地球を創造された,イエス様はわたしたちが生活するために戒めを与えられた,イエス様はわたしたちに命をささげられた,イエス様は教会を導き,預言者を通してわたしたちに語られる,イエス様はわたしたちのために模範を示される。)

子供の発表

イエス・キリストは天父の指示により地球を創造し,その上に植物と動物を置かれた。

子供たち一人一人に,好きな動物や花を挙げさせる。イエスが創造された動物や花を見るとき,イエスがわたしたちを愛してくださっていることが分かる。

絵を使った話し合い

絵2-35「キリストと幼子たち」と絵2-36「ニーファイ人の子供たちを祝福されるイエス」をもう一度見せる。

  • この絵の中の子供たちは,イエス様に愛されて幸福だったと思いますか。

  • あなたはイエス様に愛されると幸せな気持ちになりますか。

わたしたちはイエス・キリストを愛していることを示すことができる

教師の提示

イエス・キリストが地上におられなくても,わたしたちはイエスに対して感謝と愛の気持ちを示すことができる。わたしたちがイエスを愛することを示す一つの方法は,イエスが与えてくださった戒めを守ることである。

聖 文

マタイ25:40を声に出して読み,わたしたちの愛をイエスに示すもう一つの方法を紹介する。(「主」はイエスのもう一つの名前であることを説明する。)この聖句の中で救い主は,わたしたちが他の人に親切にすることは救い主に対して親切にすることと同じであると言っておられる。ほかの人々に親切にすれば,イエスヘの愛を示すことになるのである。

復習のゲーム

今日のレッスンで学んだことを復習するために,次のゲームをする。(ゲームの材料がそろわないときはゲームの内容を変えてもよいし,「準備」の項の質問を読んで子供に順番に答えさせてもよい。)

紙袋からカードを出し,色別にテーブルまたは床の上に裏返しにして重ねておく。カードの近くに3色の円を置く。

順番にボタンか硬貨を円の上に落とす。ボタンが落ちた所の色と同じ色のカードを1枚めくる。そのカードに書いてある質問を読み,そのカードをめくった子供に答えさせる。

答えられないときは,必要に応じてヒントを与えるか,またはクラスの子供たちにヒントや答えを出させて応援させてもよい。時間があれば,ヒントなしでもう一度ゲームをやってみる。子供たちがイエスの愛についてよく知っていることを褒める。

まとめ

イエス・キリストが子供たち一人一人を愛しておられ,それはこれからも変わらないことを話す。イエスは子供たちと一緒にいることを喜び,子供たちを愛し助けたいと思っておられる。イエスがクラスの一人一人を愛し,大切に思っておられることを証する。

これから1週間,イエスがその愛のためにしてくださったことをすべて思い浮かべるように励ます。思い浮かんだことをリストにするか絵に描いて,来週の初等協会に持って来るように言う。

戒めを守り,他の人に親切にすることによってイエスに愛を示すことができることを説明する。

子供に閉会の祈りをさせる。イエス・キリストの愛に対する感謝を祈りの中に含めさせる。

教室を出る子供たち一人一人に,「天のお父様もわたしもあなたを愛していますよ」とささやく。

楽しい活動

次の活動の中から自分のクラスに最も合うものを選ぶ。レッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の『クラスの時間』の項を参照する。

  1. 厚紙の真ん中に小さな鏡をはり付けたものを用意する。子供たちには鏡を見せない。厚紙の裏を見せ,ここにイエス・キリストが愛しておられる人の秘密の絵があることを話す。子供たち一人一人に前に出てその「絵」を見させる。全員が見終わるまで鏡のことは秘密にさせる。イエスが子供たち一人一人を愛しておられることを思い起こさせる。

  2. 「救い主の愛」(『子供の歌集』42-43ページ)を歌うか歌詞を朗読する。これらの歌の歌詞は巻末に掲載されている。

  3. 次の詩を動作をつけて言う。

    「イエス様はすべての子供を愛される」

    イエス様はすべての子供を愛される(手を大きく広げる)

    こんなに小さな子供も(手でひざぐらいの高さを示す)

    揺りかごの赤ちゃんも(腕で揺りかごの形を作る)

    これくらい大きな子供も(手を頭の上にかざす)

    (スィー・キャノン,Finger Fun for Little Folk, ©1949 by the Standard Publishing Company, Cincinnati, Ohio, Used by Permission.

  4. 子供たち一人一人に課末の子供たちを祝福されるキリストの絵の複写を配る。そして,絵の中の子供に色を塗らせる。人数分の複写ができないときは,1枚の複写を使って,一人に絵の中の子供一人分ずつ色を塗らせる。

    子供たちに,もし彼らがイエスの時代に生きていたら,イエスの腕に抱かれていたことを話す。イエスは今この地上にはおられないが,それでもなおこの地上の民を愛しておられる。