第22課
平和をつくり出す人は,さいわいである
目 的
各自の家で平和をつくり出す人となるように励ます。
準 備
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マタイ5:1-12(または3ニーファイ12:1-12);7:1-5,12(または3ニーファイ14:1-5,12)を祈りをもって研究する。
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以下の絵を拡大したものをクラスの子供の人数分だけ作る。教師の分も用意し,第26課のレッスンのために保管しておく。
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家族が楽しいことをしている写真を何枚か用意する。
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次のような言葉を上部に書いたカードをクラスの人数分作る。
へいわをつくり出す人たちは,さいわいである。
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「笑顔で」(『子供の歌集』128ページ)を歌うか歌詞を朗読できるように準備する。歌詞は巻末に掲載されている。
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教材
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聖書かモルモン書
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鉛筆またはクレヨン(人数分)
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CTRチャート(第1課参照)
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絵2-37「山上の垂訓」(『福音の視覚資料セット』212),2-42「家族の楽しい活動」
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レッスンで用いる「楽しい活動」の準備をする。
レッスン
子供に開会の祈りをさせる。
宿題を出していれば,その確認をする。
家庭は幸福な場にも悲しい場にもなる
注意を引くための活動
各人に紙の顔を配る。子供たちと「笑顔で」を歌うか歌詞を朗読する。歌詞に合わせて顔を替える。
話し合い
絵2-42「家族の楽しい活動」と家族が楽しいことをしている写真を見せる。写真の中の人がどんな気持ちでいるかを顔の絵で示すように言う。
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なぜ写真の中の人たちはみんな幸せなのでしょうか。
口争いをしたりけんかをしたりしているときの家族の気持ちを,顔の絵で示させる。
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口争いをしたりけんかをしたりすると,なぜ家族は悲しい気持ちになるのでしょうか。
活 動
絵の顔を悲しい顔にさせ,家族を悲しませることを幾つか挙げさせる。次にうれしい顔にさせ,家族をうれしくさせることを挙げさせる。
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あなたは家族がうれしそうにしていた方がいいですか。それとも悲しそうにしていた方がいいですか。
これからのレッスンにじゃまにならないように,顔の絵を集め,レッスンが終わったところで返して家に持って帰れるようにする。
イエスは,平和をつくり出す人になるようにと教えられた
話し合い
絵2-37「山上の垂訓」を見せ,絵について知っていることを話させる。イエスは集った人々に教えるために丘の上に登り,わたしたちの家庭を幸福にするための幾つかの方法など,たくさんの大切な事柄を教えられた。
マタイ5:9(または3ニーファイ12:9)を朗読する。イエスは平和をつくり出す人となるように教えられた。「平和をつくり出す人」という言葉を復唱させる。
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平和をつくり出す人とは何をする人でしょうか。
平和をつくり出す人は,ほかの人々を怒らせるのではなく落ち着いた幸福な気持ちにする。平和とは静けさや幸福のことなので,平和をつくり出す人とは,家庭を静かで幸福な所にする人のことである。
天父とイエスは平和をつくり出す人たちであり,わたしたち一人一人も平和をつくり出す者になることができる。イエスはその方法を教えてくださった。
マタイ7:12(または3ニーファイ14:12)を読んで聞かせる。人々からしてほしいと思うとおりに人々に接することによって,わたしたちは平和をつくり出す人になり,家庭に幸福をもたらすことができることを理解させる。
ロールプレイング
次の事例を紹介し,平和をつくり出す人ならどうするかを演じさせる。全員が幸福になれる方法を考えさせる。以下の例または教師が考えた例を用いる。
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あなたが静かに本を読んでいると,お姉さんが来てその本を取ってしまいました。
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あなたはどうしてほしかったですか。
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平和をつくり出す人ならどうするでしょうか。
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台所に行って大好きなお菓子を食べようとすると,お兄さんが一足先に行って残っていた最後の一つを食べてしまいました。あなたはとても怒りました。
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あなたはどうしてほしかったですか。
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平和をつくり出す人ならどうするでしょうか。
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友達と二人で絵を描いていました。あなたが木を紫色に塗ったので,お姉さんがからかいました。あなたは大変傷つき,意地悪を言ってやろうと思いました。
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あなたはどうしてほしかったですか。
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平和をつくり出す人ならどうするでしょうか。
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聖 文
マタイ7:12(または3ニーファイ14:12)を読む。
CTRチャート
CTRチャートを指して,ほかの人からしてほしいと望むように,ほかの人々にもすれば,イエスに従って正義を選んでいることになると話す。標語をみんなで復唱する。
わたしたちはみんな平和をつくり出す人になれる
物 語
平和をつくり出す人についての次の話を自分の言葉で紹介する。
ある監督が数人の若い兄弟姉妹に,一つのことを頼みました。1か月間,各家庭において平和をつくり出す人となる,そして自分がしていることはだれにも話さないということです。監督は,「親切と思いやりをもってしてほしい。そして良い模範を示してほしい」と言いました。また口論することをやめ,家族に愛を示す方法を見つけるようにと勧告しました。そして1か月たったら結果を監督に報告することになりました。
1か月後,みんなは集まって,何をしたかを報告しました。全員が自分のしたことによって家庭がより幸福な場となり,互いに良い感情を持つようになったと言いました。(フランクリン・D・リチャーズ「平和の祝福」『聖徒の道』1975年7月号,327-329ページ参照)
話し合い
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監督が頼んだのはどんなことですか。
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どんなことが起こりましたか。
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あなたはどのようにすれば自分の家で平和をつくり出す人になれるでしょうか。
「へいわをつくり出す人たちは,さいわいである」と書いた紙を配り,その言葉を読んだうえで子供たちに復唱させる。鉛筆かクレヨンを配り,その文の下に幸福な家族の絵を描かせる。平和をつくり出す人になることを忘れないように,家の中のどこかにこの紙をはっておくように勧める。
まとめ
歌
顔の絵を渡して,「笑顔で」をもう一度歌う。平和をつくり出す人となることによって怒った顔から笑顔に変えることができることを説明する。
証
天父とイエスはわたしたちに平和をつくり出す人になることを望んでおられた。家庭で平和をつくり出す人となるように努力すれば,家族もわたしたち自身も幸福になれる。
これから1週間,家庭で平和をつくり出す人となるように励ます。来週そのことについて報告するように話す。
子供に閉会の祈りをさせる。クラスの子供たちがみんな家庭で平和をつくり出す人となれるように祈らせる。
楽しい活動
次の活動の中から自分のクラスに最も合うものを選ぶ。レッスンの一部として用いてもよいし,復習やまとめとして用いてもよい。詳しくは「教師へ」の『クラスの時間』の項を参照する。
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絵2-3「イエス・キリスト」または他のイエスの絵を見せる。子供たちに,イエスがそれぞれの家庭を訪れられたことを想像してもらう。それがどんなに胸の躍ることかを説明する。
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準備のために何をしますか。
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イエス様が来られたらどうしますか。
子供たちにイエスが来られたら何をするかを演じさせる。イエスが家に来られたら,子供たちは物を分かち合ったり,親切にしたり,けんかをしないようにしたりして,平和をつくり出す人となるはずであることを説明する。そして,家庭にもたらされるイエスのすばらしい
御霊 を味わうことができる。このように,平和をつくり出す人となる一つの方法は,イエスが自分の家に来られたらどうするだろうかと考えることである。
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「幸せな家族」(『子供の歌集』104ページ)を歌うか歌詞を朗読する。歌詞は巻末に掲載されている。
平和をつくり出す人とは家庭を幸福にする人であることを指摘する。
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「幸せなら手をたたこう」(『子供の歌集』125ページ)の「手をたたこう」の部分を子供の提案する言葉に替えて歌うか歌詞を朗読する。
しあわせなら てをたたこう
しあわせなら てをたたこう
しあわせなら たいどで しめそうよ
ほら みんなで てをたたこう
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他の人の行動から受ける影響はコントロールできることを理解させる。子供二人を向かい合わせに立たせ,一人がほかの一人をいろいろな顔をして笑わせる。やりたい人全員に順番にやらせる。
だれか家庭の中の平和を取り去ろうとする人がいても,わたしたちはその影響を受けないようにコントロールすることができることを理解させる。例えば,弟や妹から大声で文句を言われたとき,普通はどなり返すが,平和をつくり出す人になろうと努力していれば,もっと良い方法で対処することができる。