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第23課 教師用資料:永遠の結婚や子供を授かる祝福が遅れる場合


「第23課 教師用資料:永遠の結婚や子供を授かる祝福が遅れる場合」『永遠の家族 教師用資料』

「第23課 教師用資料」『永遠の家族 教師用資料』

第23課 教師用資料

永遠の結婚や子供を授かる祝福が遅れる場合

永遠の結婚や子供をもうけるという義にかなった望みを抱いていても,その祝福が遅れたり,妨げられている教会員は数多く存在します。本課の中で,生徒はこのような試練に直面した場合,イエス・キリストを信じる信仰をもってどのように行動できるかについて話し合います。生徒はまた,自分の家族の状況にかかわらず,ワードや支部に人々を迎え入れるには何ができるかを決めます。

教えるための提案

望んでいる祝福が遅れているとき,わたしたちはイエス・キリストを信じる信仰を行使するという選択ができる。

準備資料のセクション1にあるニール・L・アンダーセン長老の言葉の言葉を提示して,一緒に読みます。アンダーセン長老が述べている,家族の宣言で教えられている理想と必ずしも完全に一致しない状況にハイライトをつけるか,ホワイトボードに書き出すとよいでしょう。

  • 教会員の大半が現在これらの理想を経験していないのに,教会指導者が家庭生活の理想を教え続けるのはなぜだと思いますか。(準備資料のセクション1にあるシャロン・ユーバンク姉妹の言葉を参照するとよいでしょう。)

準備資料のセクション2にあるアブラハムとサラの絵を提示し,アブラハムとサラの人生の中で遅れていた,あるいは成就しなかった祝福を生徒に要約してもらいます。

生徒に,ヘブル11:8,11-13を各自で復習させ,アブラハムとサラの信仰を強調している言葉を見つけてもらいます。数人の生徒に見つけたことを分かち合ってもらいます。

  • アブラハムとサラの模範は,この世で約束された祝福が遅れたり,成就しなかったりしたときに信仰が試される現代の教会員にとって,どのような助けとなるでしょうか。(生徒が考えを発表した後,次の原則をホワイトボードに書きます。「主に忠実であり,主の時を信頼するなら,現世あるいは永遠において,主が約束された祝福を受ける。」

約束された祝福を受けることに関しては,義にかなっているかどうかという問題ではなく,主の時かどうかという問題であることが多いことを生徒に思い起こしてもらうとよいでしょう。十二使徒定員会のジェフリー・R・ホランド長老の次の言葉を提示します。

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ジェフリー・R・ホランド長老

祝福はすぐに来ることも,あとから来ることも,また天に召されるまで来ないこともありますが,イエス・キリストの福音を頂く人には必ず来ます。そのことを証します。「すでに現れた祝福の大祭司『リアホナ』2000年1月号,45)

ホワイトボードに書いた原則について生徒の理解を深める助けとなるように,以下の幾つかの質問について話し合うとよいでしょう。

  • アンダーセン長老が述べた状況(準備資料セクション1にある,本セクションの始めに参照した言葉)にある教会員は,イエス・キリストと家族に関する主の教えを信じる信仰を,どのようにしたら行使し続けることができるでしょうか。

  • 望んでいる祝福が遅れていたとしても,主は約束を果たしてくださるという確信を,どのような経験や教えによって培ってきましたか。(生徒に,準備資料のセクション2にある「自分の考えを記録する」活動の回答として書いたことを参照してもらいます。)

  • 結婚や子供をもうけることに関する祝福が遅れているときに,自分自身や知り合いが,主を信じる信仰をもって前進したのはどのようなときでしたか。その経験から,主についてどのようなことを学びましたか。

話し合いの一環として,大管長会のダリン・H・オークス管長が分かち合ったヤングシングルアダルトの話を分かち合うとよいでしょう。

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ダリン・H・オークス管長

ハーバード大学で学んでいるある女性から手紙を受け取ったのですが,その内容に感銘を受けました。

次のように書いてありました。「わたしはまだ26歳ですが,独身という試練に打ちのめされそうになったことがあります。」

手紙の中でさらに詳しく述べた後,彼女はこう締めくくっています。「1年前のある日の午後,仕事から徒歩で帰る中,心の内を神に注ぎ出し,心の奥底から一番に望むことは,妻となり母親となることであると伝えました。心と思いに,強い思いと感情が浮かび,わたしは祈りを途中で止めました。その思いとは,自分は間違っているというものでした。心の奥底から一番に望むべきことは,イエス・キリストの弟子となることであり,妻となり母親となることは二番目の望みとすることができるのです。それ以来,人生観が変わりました。わたしは望みの順序を間違えていたのです。約束されたすべての祝福が自分のものとなることは知っていますが,自分の時ではなく,主の時に従って起こるのです。」なんとすばらしい考えでしょう!(Facebook, July 11, 2016, facebook.com/dallin.h.oaks

生徒に,望んでいる家族の祝福を受けるのを待っている間に,イエス・キリストを信じる信仰を行使し続けるためにできることを記録してもらいます。

家族の状況がどうであれ,今,喜びと充足感と成長を得る方法を学ぶうえで,主の導きと助けを求めるよう生徒を励ますとよいでしょう。

教会員一人一人がキリストの体の重要な一部である。

生徒に,1コリント12:12-27を復習させ,使徒パウロのたとえが教会とその会員について教えていることを見つけてもらいます。

  • このたとえからどのような真理を学べるでしょうか。(生徒が見つけた真理の中から,必ず次の真理を強調するようにしてください。「すべての教会員は必要であり,教会に対して重要な貢献をすることができる。」

生徒がほかの人々を教会に受け入れる方法や自分自身が教会に参加することを選ぶ方法について考えるのを助けるうえで,以下のシナリオを分かち合うとよいでしょう(または,適切であればシナリオを生徒に合わせて調整するとよいでしょう)。

ビクトリアは最近離婚し,もう教会になじめないと感じていることを彼女から打ち明けられました。ビクトリアは,教会の集会で独りで座り,扶助協会での結婚や家族に関する話し合いでは居場所がないと感じています。また,今の状況で,自分がワードに貢献できるものがあるかどうか疑問に思っています。

生徒に二人一組になってもらい,以下の質問を提示するとよいでしょう。各組の一人の生徒に,ビクトリアの視点による一連の質問に,自分ならどのように答えるかを深く考えてもらいます。もう一人の生徒には,ビクトリアのワードにいる人の視点による,もう片方の一連の質問について深く考えてもらいます。数分時間を取った後,生徒に答えを互いに話し合ってもらいます。

ビクトリア

ワードの会員

自分の居場所がないように感じます。もっと受け入れてもらっていると感じられるようになるには,どうすればよいのでしょうか。

ビクトリアの現在の状況において,どのように支援したらよいでしょうか。

わたしがワードにもたらすことのできる独自の視点や貢献には,どのようなものがあるでしょうか。

ビクトリアをよりよく理解し,ワードにとって価値があり,ワードの一員だと感じてもらうために,何ができるでしょうか。

主の教会における自分の価値と居場所を理解し,感じられるよう,救い主から助けを得るために,何ができるでしょうか。

独身成人,ひとり親,結婚しているが子供がいないといった状況にあるワードの会員をもっと受け入れるにはどうすればいいでしょうか。

十分に時間を取った後,数人の生徒に,この活動で学んだことをクラスで分かち合ってもらいます。

時間を取り,家族の状況がどうであれ,仲間の教会員を支援するために,受けた印象に従って行動に移す方法を生徒に記録し,計画してもらいます。生徒に,自分が支援できるワードや支部の特定の会員について考えてもらうとよいでしょう。

レッスンを終えるにあたり,家族の状況が困難な人々に対する天の御父の尽きることのない愛と支えについて証を述べるとよいでしょう。また,主の教会のすべての会員が必要とされており,有意義な貢献をすることができることを証します。

次回に向けて

生徒に,精神的または情緒的な健康の問題を抱えている知人について考えてもらいます。生徒にそのような人を念頭に置いて,次のレッスンの準備資料を読むように勧めます。また,生徒に一人になって,自分自身の心の健康を評価するための時間を見つけるよう勧めるとよいでしょう。