第3課
天使モロナイのジョセフ・スミスへの訪れ
目的
イエス・キリストの完全な福音が回復されるというモロナイのメッセージの重要性を子供たちに理解させる。
準備
-
ジョセフ・スミス—歴史1:27-53;黙示14:6-7;モルモン8:1,4;本課の歴史記事を祈りの気持ちで研究する。それからレッスンを検討し,聖文と歴史記事を子供たちにどう教えるかを決める(本書「レッスンの準備」ⅵ-ⅶ,「聖文と歴史記事に基づいて教える」ⅶ-ⅷ参照)。
-
子供たちを参加させ,レッスンの目的を達成するのに最も役立つ「話し合いのための質問」と「レッスンを豊かにする活動」を選ぶ。
-
教材
-
高価な真珠(人数分)
-
聖書とモルモン書
-
マイクロフォンまたはマイクロフォンのようなもの(任意)
-
視覚資料5-7「ソルトレーク神殿の頂に立つ天使モロナイ」:5-8「天使モロナイの訪れ」(『福音の視覚資料セット』404);5-9「金版を見つけるジョセフ・スミス」
-
レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
導入
-
だれかからマイクを渡されて,全世界に対して大切なメッセージを話してくださいと言われたら,あなたはどのようなことを言いますか。
子供たちの一人に「マイク」を渡して,メッセージを話してもらう。数人の子供に順番に話してもらう。教師がその中に入ってもよい。
本課では,ある人が全世界の人々に役立つメッセージを話したことについて勉強することを子供たちに知らせる。このメッセージは「マイク」を使って発表されたものでも,ラジオ,テレビ,衛星放送によって発表されたものでもない。
神殿の頂に立つ天使モロナイの絵を見せる。
-
これはだれですか。天使モロナイはなぜラッパを吹いていると思いますか。
モロナイのメッセージとモロナイがどのようにしてそのメッセージを与えたかについて書いたヨセフの記録を子供たちに聞かせる。黙示14:6-7を声に出して読む。
聖文と歴史記事
子供たちにジョセフ・スミス—歴史1:27-53と以下の歴史記事から,モロナイがジョセフ・スミスを訪れたことについて教える。適当なときにジョセフ・スミスの絵を見せる。
天父とイエス・キリストがジョセフ・スミスに現れた最初の示現と,天使モロナイがジョセフを最初に訪れたときの間には3年半近くが過ぎている。この間,ジョセフは父の農場で働いていた。ジョセフは穀物を植えて,収穫したり,雑木を伐採したり,シロップを作るためにかえでの木から樹液を採ったりする仕事をしていた。時には近所に住むマーティン・ハリスの仕事を手伝うこともあった。ジョセフは,彼が示現を受けたことを信じない人々から絶えず迫害を受けていたが,天父とイエス・キリストに対する
話し合いと応用のための質問
レッスンの準備に当たって,以下の質問と参照聖句を研究する。子供たちが聖文を理解し,生活に応用するうえで最も役立つと思われる質問を,採り上げる。教室で子供たちと一緒に聖句を読み話し合えば,聖文に対する子供たち一人一人の理解力を深めるのに役立つ。
-
ジョセフ・スミスは1823年9月21日の夜になぜお祈りをしたのですか(ジョセフ・スミス—歴史1:29)。ジョセフの祈りはどのようにこたえられましたか(ジョセフ・スミス—歴史1:30-33)。わたしたちがお祈りするときになぜ天使が現れないのですか。1823年当時には地上に真理が存在していなかったこと,天からの使いによって真理が回復されなければならなかったことを子供たちに理解させる。現在わたしたちには,福音があるため,個人の祈りのほとんどは別の方法で答えを受ける。教会でレッスンや話を聞いているときや,両親や教会の指導者と話をしているときや,聖文を読んでいるときに,祈りの答えが心の中に与えられることがある。
-
モロナイはどのような人でしたか。モルモン書からモロナイ書を示す。モロナイは紀元400年ごろに存在したニーファイ人の最後の預言者で,モルモン書の幾つかの書を書いたことを説明する。モロナイは記録を書き終えたときに,金版をどうしましたか(モルモン8:1,4)。なぜモロナイが選ばれてジョセフ・スミスを訪れたのでしょうか。
-
モロナイはジョセフ・スミスの名前にどのようなことが起こると言いましたか(ジョセフ・スミス—歴史1:33)。ジョセフ・スミスの名前が「良くも悪くもすべての国民,部族,国語の民の中で」言われた例を幾つか挙げてください。あなたが教会員であることによって,ほかの人々の態度が変化したようなことがありますか。
-
モロナイがジョセフ・スミスに話したのはどの書のことですか(ジョセフ・スミス—歴史1:34)。この書物には何が書かれていましたか。金版と一緒に何が入っていましたか(ジョセフ・スミス—歴史1:35)。これらの品物は何のために必要だったのですか。
今日 わたしたちがモルモン書を持っていることはなぜ大切なのですか。 -
ジョセフ・スミス—歴史1:42,46で,モロナイはジョセフ・スミスにどのような警告を与えていますか。わたしたちがサタンの誘惑に負けないようにするために,サタンとサタンの計画を知ることはどのように役立つでしょうか。
-
モロナイはなぜジョセフを4回も訪れて(夜中に3回と,翌朝に1回),毎回同じメッセージを伝えたと思いますか(ジョセフ・スミス—歴史1:44-46,49)。わたしたちは大切なことについて何回も聞いたり読んだりすると,どのようになりますか。一生を通じて毎日聖文を読むことはなぜわたしたちのためになるでしょうか(「レッスンを豊かにする活動」の2を参照)。
-
モロナイがジョセフを訪れた翌朝何が起こりましたか(ジョセフ・スミス—歴史1:48-49)。ジョセフがモロナイについて話したとき,父親はどのような反応を示しましたか(ジョセフ・スミス—歴史1:50)。ジョセフの父親はなぜジョセフの言葉を信じたのでしょうか。両親から信頼を得るにはどうしたらよいでしょうか。
-
ジョセフは金版が埋められていた正確な場所をどのようにして知ることができましたか(ジョセフ・スミス—歴史1:50)。金版が埋められていたのは何という丘でしたか(クモラ;モルモン6:6参照)。ジョセフがこのときに金版を持ち帰ることを禁じられたのはなぜですか(ジョセフ・スミス—歴史1:53)。ジョセフはまだ17歳で,金版の翻訳にとりかかるまでに学ばなければならないことがたくさんあったことを指摘する。
レッスンを豊かにする活動
以下の活動を,レッスンのどの部分でも,また幾つでも使うことができる。復習やまとめ,チャレンジに利用してもよい。
-
モロナイのメッセージはジョセフ・スミスにとって非常に大切なものであったことを指摘する。ジョセフは大切な仕事をするために神から召されたこと,その仕事の幾つかはどのような性格の仕事かについて説明を受けた。
-
ジョセフ・スミスはどのような大切な仕事をするために召されたのでしょうか。
子供たちにモルモン書は金版を翻訳したものであることを思い起こさせる。
モロナイのメッセージはわたしたちにとっても大切であることを説明する。黒板に「わたしがモロナイから学べること」と書く。子供たちに以下のカードを読ませてから,黒板にはる。
モルモン書は正しい書物です。
モルモン書には大昔にアメリカ大陸に住んでいた人々のことが書かれています。
モルモン書にはイエス・キリストの完全な福音が書かれています。
カードをはりながら,それぞれの文章の意味について話し合う。モルモン書が
今日 のわたしたちにとって大切であることについて話し合う。わたしたちはモルモン書を読み,研究することによって,イエス・キリストの福音に従って生活するための方法を知ることができることを指摘する。 -
-
一人の子供に以下の文章を読ませる。
-
モロナイは神様からジョセフ・スミスに遣わされた天使です。モロナイは,神様がジョセフがしなければならない大切な仕事をお与えになることを伝えました。モロナイはまた,丘の中腹に金版が埋められていて,その金版に記された書物には完全な福音と,アメリカ大陸に昔住んでいた人々の歴史が書かれていることをジョセフに話しました。
今読んだ話をもう一度読んでみたい子供がいるかどうか尋ねる。その子供に読んでもらい,さらに別の子供に読んでもらう。何度も読めば読むほど覚えやすくなることを指摘する。モロナイが伝えたメッセージは実際には今聞いたメッセージよりももっと長いことを説明する。モロナイはジョセフ・スミスがメッセージを理解して,記憶することができるように繰り返し伝えた。
-
同じ福音の原則を何度も勉強することはどうして大切なのでしょうか。
-
-
レッスンを準備する際に,イエス・キリストへの信仰,悔い改め,水に沈めるバプテスマ,聖霊の
賜 物 ,モルモン書,生ける預言者,現代の啓示,神権,神殿の儀式,など福音の基本的な事項に関する言葉をそれぞれ別の紙に書いたものを用意する。空の水差しかほかの容器に「イエス・キリストの福音」と書いた紙をはる。レッスンで,空の容器を見せる。子供たちに天使モロナイはジョセフ・スミスに対して地上に福音が回復されると言ったことを思い起こさせる。そしてこの回復が行われたことを説明する。
子供たち一人一人に好きな紙を選ばせ,そこに書かれている言葉を声を出して読ませ,その後で容器の中に入れさせる。それぞれの福音の基本的な事項がわたしたちにとってなぜ大切かを説明させる。すべての紙を容器に入れるまでこの活動を続け,わたしたち末日聖徒イエス・キリスト教会の会員はイエス・キリストの福音を持つという祝福を受けていることを指摘する。
-
子供たちが信仰箇条第9条を暗唱または理解するように助ける。ジョセフ・スミスが受けた啓示の大切さと,わたしたちが生ける預言者を通じて引き続き啓示を受けていることの大切さを強調する。
-
「いのりながらみ言葉読む時」(『子供の歌集』66)「福音の教えよく守りましょう」(『子供の歌集』72)を歌うか,歌詞を読む。
まとめ
モロナイがジョセフ・スミスとわたしたちにもたらしたメッセージに対する感謝の気持ちを述べる。ジョセフ・スミスは神のほんとうの預言者であったこと,モルモン書が真実であることについて証を述べる。子供たちにモルモン書を毎日読むことによって,福音をさらに学ぶよう励ます。
読書課題
本課の復習のため,家庭でジョセフ・スミス—歴史1:30-35を研究するよう,子供たちに提案する。
家族との分かち合いの提案
子供たちが,物語,質問,活動,家庭学習の提案などのレッスンの一部を家族と分かち合うように励ます。読書課題を家族で一緒に読んでもいい。
一人の子供に閉会の祈りをさせる。