聖文
モーセ書1


モーセしょばっすい

げんしゃジョセフ・スミスにけいされた『せいしょ』のほんやくからのばっすい、千八百三十ねんがつ-千八百三十一ねんがつ

第1章

(千八百三十ねんがつ

かみがモーセにしんあらわされる。モーセ、へんぼうする。サタンとあいたいする。ひとびとおおくのかいる。すうかいおんによってそうぞうされた。かみわざえいこうひとめつえいえんいのちをもたらすことである。

1モーセがじょうたかやまれてかれたときに、かみモーセかたられたこと

2このとき、かれかおかおわせてかみまみえかみかたり、かみえいこうがモーセのうえにあった。それゆえ、モーセはかみりんざいえることができた。

3かみはモーセにわれた。「よ、わたしはぜんのうしゅなるかみであり、きゅうとはわたしのである。わたしは、はじめもなくとしわりもないからである。これはきゅうではないか。

4またよ、あなたはわたしのである。それゆえ、なさい。そうすれば、わたしはあなたに、わたしのつくられたものをせよう。しかし、すべてではない。わたしのわざわりがないからである。わたしのこともそうである。それらはけっしてえることがないからである。

5それゆえ、だれもわたしのすべてのえいこうることなしに、わたしのすべてのわざくすことはできない。また、だれもわたしのすべてのえいこうながら、そののちにくたいをもってじょうにとどまることはできない。

6わたしのモーセよ、わたしはあなたに一つのわざようしている。あなたはわたしのひとかたどられている。わたしのひとは、げんざいしょうらいすくぬしである。かれめぐしんちているからである。しかし、わたしのほかにかみはおらず、すべてのものはわたしとともにある。わたしはそれらすべてをっているからである。

7さてよ、わたしのモーセよ、この一つのことを、わたしはあなたにしめす。あなたがにいるからである。いまわたしはあなたにそれをしめす。」

8そこでモーセはながめて、ぶんそうぞうされてんでいるかいた。モーセはかいとそのてと、げんざいいるひとらと、そうぞうされたひとらのすべてを。そして、これらのことにかれはひどくおどろとともに、おもった。

9それから、かみがモーセのもとからってかれたので、かみえいこうはモーセのうえになく、モーセは一人ひとりのこされた。かれ一人ひとりのこされると、たおれた。

10さて、おおくのかんぎて、モーセはひととしてのほんらいちからふたたもどし、ひとごとった。「いまこれで、わたしは、ひとるにりないものであることがかった。このことは、おもってもみないことだった。

11だがいま、わたしはぶんかみた。しかし、わたしのにくたいではなく、れいた。にくたいではられなかったであろう。かみまえではれてんでしまっていたはずだ。しかし、かみえいこうがわたしのうえにあり、わたしはかみまえへんぼうしたので、かみかお。」

12さて、モーセがこれらのことかたったとき、よ、サタンて、かれゆうわくしてった。「ひとモーセよ、わたしをおがみなさい。」

13そこで、モーセはサタンをった。「おまえはだれだ。よ、わたしは、かみひとにかたどられているかみだ。おまえのえいこうがどこにあるので、わたしがおまえをおがまなければならないのか。

14よ、わたしは、かみえいこうがわたしのうえにおよんで、かみまえへんぼうしなかったならば、かみることはできなかった。ところが、いまわたしはにくたいのままで、おまえをることができる。じつにそのとおりではないか。

15わたしのかみがほめたたえられるように。かみたまはまだわたしからかんぜんには退しりぞっていない。そうでなければ、おまえのえいこうはどこにあるのか。それはわたしにとってやみだからだ。わたしはおまえとかみとをべつすることができる。かみはわたしに、『かみれいはいしなさい。あなたはかみにのみつかえるべきである』とわれたからである。

16サタンよ、退しりぞけ。わたしをあざむくな。かみはわたしに、『あなたはわたしのひとかたどられている』とわれたからである。

17かみはまた、えるしばなかからわたしをばれたとき、わたしにいましめをあたえて、『わたしのひとによってかみもと、わたしをれいはいしなさい』ともわれた。」

18さらにモーセはった。「わたしはかみもとめることをやめない。わたしにはかみうかがうことがほかにある。かみえいこうがわたしのうえにあったので、わたしはかみとおまえとをべつすることができる。サタンよ、れ。」

19さて、モーセがこれらのことかたえると、サタンはおおごえさけび、じょうでわめきたてて、「わたしがひとだ。わたしをおがめ」とめいじてった。

20そこで、モーセはひどくおそはじめた。そして、おそはじめると、ごくさんにした。それでも、かれかみもとめたので、ちからあたえられた。そこで、かれめいじてった。「サタンよ、わたしからはなれ。わたしはえいこうかみであられるこのゆいいつかみのみをれいはいするからである。」

21すると、サタンはおののきはじめ、うごいた。モーセはちからあたえられ、かみもとめてった。「ひとによってう。サタンよ、れ。」

22するとサタンは、なみだながし、きわめき、ぎしりをしながら、おおごえさけんだ。そしてそこから、すなわちモーセのまえからって、姿すがたえなくなった。

23さて、このことについてモーセはあかしべた。しかし、あくのゆえにそれはひとらのなかられていない。

24さて、サタンがモーセのまえからったとき、モーセはそのてんけ、おんちちおんのことをあかしされるせいれいたされた。

25そして、かれかみぶと、ふたたかみえいこうた。かみえいこうかれのうえにあったからである。そして、かれは一つのこえげられるのをいた。「モーセよ、あなたはさいわいである。ぜんのうしゃであるわたしがあなたをえらび、あなたはおおくのみずよりもつよくされるからである。あたかもあなたがかみであるかのように、みずはあなたのめいれいしたがうであろう。

26よ、わたしは、まことにあなたのしょうがいさいまであなたとともにいる。あなたはわたしのたみを、すなわちわたしの選民せんみんイスラエルれいじょうたいからすくさなければならないからである。」

27また、そのこえがまだかたっておられるうちに、モーセはそのけて、を、まことに、そのすべてをかれなかったものはちり一つもなく、かれかみたまによってそれをきわめた。

28また、かれものた。かれなかったもの一人ひとりもなかった。かれかみたまによってきわめた。そのかずおおく、まことにうみすなのようにかぞれなかった。

29また、かれおおくのた。それぞれのきゅうばれ、そのおもてものがいた。

30そこで、モーセはかみもとめてった。「どうぞわたしにおはなしください。これらのものはどうしてこうなのですか。そして、あなたはこれらのものをなにによっておつくりになったのですか。」

31よ、しゅえいこうがモーセのうえにあったので、モーセはかみまえち、かおかおわせてかみかたった。そして、しゅなるかみはモーセにわれた。「わたししんもくてきがあってこれらのものをつくった。ここにがあり、それはわたしのうちにある。

32わたしのちからことによって、わたしはこれらのものをそうぞうした。わたしのちからこととは、めぐしんちているひとのことである。

33すうかいを、わたしはそうぞうした。また、わたししんもくてきがあってこれらをそうぞうした。によって、わたしはこれらをそうぞうした。とは、わたしのひとのことである。

34また、すべてのひとさいしょものを、わたしはアダムけた。すなわち、あまである。

35しかし、このきゅうとこのきゅうものはなしだけをあなたにしよう。よ、わたしのちからことによってったおおくのかいがある。また、げんざいあるかいおおくあり、それらはひとにとってかぞれない。しかし、わたしにはすべてのものがかぞえられている。それらはわたしのものであり、わたしはそれらをっているからである。」

36そこで、モーセはしゅった。「おお、かみよ、あなたのしもべあわれんでください。そして、このきゅうとこのきゅうものと、またてんについて、わたしにおはなしください。そうすれば、あなたのしもべまんぞくします。」

37そこで、しゅなるかみはモーセにわれた。「もろもろのてんかずおおく、ひとにはかぞえることができない。しかし、わたしにはかぞえられている。それらはわたしのものだからである。

38一つのきゅうとそのてんると、まことにべつのものがしょうじる。わたしのわざにもわたしのことにも、わりがないのである。

39よ、ひとめつえいえんいのちをもたらすこと、これがわたしのわざであり、わたしのえいこうである。

40さて、わたしのモーセよ、わたしはあなたがっているこのきゅうについてあなたにかたろう。あなたはわたしがかたることをしるさなければならない。

41ひとらがわたしのことのないものとなし、あなたがしるしょからそのおおくをに、よ、わたしはあなたのようなもの一人ひとりてよう。そして、あなたがしるものは、ひとら、すなわちそれらをしんじるすべてのものなかふたたびあるであろう。」

42(これらのことは、そのひとらにられることのないやまなかでモーセにかたられた。そしていま、それらはあなたにげられている。しんじるもののほかだれにもそれらをしめしてはならない。まことにそのとおりである。アーメン。)