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第14課 教師用資料:神の御手に使われる者となる


「第14課 教師用資料:神の御手に使われる者となる」『モルモン書の教えと教義 教師用手引き』(2021年版)

「第14課 教師用資料」『モルモン書の教えと教義 教師用手引き』

第14課 教師用資料

神の御手に使われる者となる

モーサヤの息子たちは悔い改めて,イエス・キリストの福音に改宗してからは,強力な宣教師となり,数多くのレーマン人が主のもとに来るのを助けました。このレッスンで生徒たちは,自分の改心を深めることで福音を人々に伝えたいという望みがどのように強まるのかについて説明する機会があります。また生徒たちは,主の再臨に備えてイスラエルを集めるとき,神の御手により効果的に使われる者となるために自分に何ができるかを考えます。

教えるための提案

アルマとモーサヤの息子たちは改心して,レーマン人のもとへ伝道に行きました。

次の文章を提示してください。生徒に,各文について自分の状態を1から5までの段階で黙って評価するように言います。(1=まったく同意できない,5=強く同意する)

  1. わたしはほかの人々と福音を分かち合いたいと願っている。

  2. 福音を分かち合う機会を求めて祈っている。

  3. 福音を分かち合うことは,わたしの生活にとって普通で自然なことである。

  4. わたしは福音を分かち合って,神の御手に効果的に使われる者となれるように努めている。

生徒の自己評価のための時間を取った後で,次の質問を提示してください。神の御手に効果的に使われる者となるために,自分に何ができるだろうか。答えの助けになる促しを感じればそれに耳を傾け,記録するように生徒に勧めてください。

モーサヤの息子たちは御霊を求めて祈り断食を重ね,主の福音を宣べ伝えることで,神の御手に使われる者になったことを,生徒たちに思い起こさせてください(アルマ17:3,9,1126:3,15参照)。生徒たちにモーサヤ27:35-36モーサヤ28:1-3を読んで,モーサヤの息子たちの心は改宗を経てどのように変わったのかを見つけるように言ってください。

教え方と学び方の改善

内面の学習を促す質問をしましょう。福音の原則に対する生徒の知的な理解の進んだことが見て取れたら,彼らがその学習体験を心の中で理解するのを促すような質問をしてください。このような種類の質問によって生徒たちは自分の心を探り,自身の体験に思いをはせ,証を分かち合うようになります。そのような質問には,次のような言い方があるでしょう。「いつそのような経験をしましたか?」「どのようにしてそれを知りましたか?」あるいは「それについてどう感じていますか?」などです。

  • モーサヤの息子たちの願いについて,どのようなことに気づきましたか。彼らの改心が,神の御手に使われる者になるという望みに影響を与えたということから,何が学べますか。(準備資料のセクション1にあるダリン・・オークス管長の言葉を生徒に見直してもらってもいいでしょう。生徒の答えを用いて,次のような原則をホワイトボードに書いてください。改心の程度が深くなると,神の御手に使われる者となって福音を分かち合いたいという望みや意欲も増す。)

  • 改心の程度が深まると,福音を分かち合いたいという願いも強くなるのは,なぜだと思いますか。この原則を理解することは,伝道の準備をしたり,日々の生活の中で福音をもっと効果的に分かち合ったりするのに,どう役立つと思いますか。

  • 聖典か教会歴史の中で,この原則が実際に示されている例としてどのようなものがありますか。この原則が真実であることを知るのに役立った経験が,何かありますか。(模範や個人的な体験について,生徒たちに二人一組になって,話し合ってもらってもいいでしょう。)

生徒たちに数分与えて,彼らの行った自己評価を見直し,レッスンの始めに提示した質問について深く考えてもらってください。レッスンの間に考えたり,感じたことを書き留めるたりするように彼らに勧めるといいでしょう。

主の御手に使われる者となったモーサヤの息子たち

福音を分かち合うときに直面したチャレンジがあれば,それについて話し合うように生徒に勧めてください。(生徒たちの答えをホワイトボードに書き出し,これらのチャレンジがどのように福音を分かち合うときの妨げになるか話し合ってください。)

ホワイトボードに次の未完成の文を書きます。「____ことによって,神の御手にさらに効果的に使われる者となることができる。

モーサヤの息子たちがレーマン人の間で福音を宣べ始めたときに直面したチャレンジを簡単にまとめてください(準備資料のセクション 2参照)。アルマ17:2-3,9-11を生徒に検討してもらい,モーサヤの息子たちが困難を乗り越え,神の御手にさらに効果的に使われる者となるためにしたことを見つけてください。

  • モーサヤの息子たちから学んだことを応用すると,ホワイトボードの文にどのように書き加えれば一つの原則を完成することができますか。(生徒たちの言葉を用いて,次のような原則になるように,文章を完成させてください。わたしたちは祈り,断食し,聖典を調べることによって,神の御手にさらに効果的に使われる者となることができる。

アルマ17:2-3から,宣教師たちが祈り,断食し,聖典を調べるとき,どのような霊的祝福が授けられるのか,生徒たちに調べるように言ってください。(生徒が次のようなもう一つの原則を見つけられるよう助けます。わたしたちが祈り,断食し,聖文を調べるなら,啓示の御霊を受けることができる。

  • 啓示の御霊はアンモンが神の御手にさらに効果的に使われる者となるために,どのように役立ったでしょうか。(一人の生徒に,アンモンのラモーナイ王との経験を簡単に紹介してもらい,次いでアルマ18:33-35を読んでもらってください。)

  • 神の御手に使われる者となるように努めるとき,啓示の御霊を受けることは,なぜ欠かせないのでしょうか。

  • 神の御手にさらに効果的に使われる者となるために,啓示の霊は,これまでどのような助けになりましたか。

一人の生徒に,ラッセル・M・ネルソン大管長の次の言葉を読んでもらいます。

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ラッセル・M・ネルソン大管長

御子に聞こう—心から聞こう—とするときに,どのような状況でも行うべきことを知るように導かれるからです。…

改めて皆さんにお願いします。個人の啓示を受ける霊的な能力を増すために必要なことを何でも行ってください。(「彼に聞きなさい」『リアホナ』2020年5月号,89,90)

準備資料のセクション3にあるディーター・F・ウークトドルフ長老の言葉を生徒たちに復習してもらい,次の質問について深く考えてるように勧めてください。

  • 救い主に近づくことを,わたしはだれに勧められるだろうか。

  • 主の御手に使われる者となって救い主に近づけるように人々を助けるため,わたしに何ができるだろうか。

生徒たちが自分の考えや感じたことを書き留めるために,時間をとってもいいでしよう。発表したいという生徒がいれば,これからしようと思っていることを紹介してもらってもよいでしょう。

モーサヤの息子たちはその準備のために預言の霊も授かり,力と権能をもって教えることができたことを指摘してください。(「預言の霊」とは「イエスのあかし」〔黙示19:10〕を指すともいえることを説明するとよいでしょう。)神の御手に使われる者となるように備えるならば,わたしたちでも同様の祝福が確かに受けられることを生徒たちに伝えてください。

主の助けがあれば,だれであっても主の御手に使われる者となり,イスラエルを集める助けができるという,あなたの証を述べてください。

次回に向けて

キリストの再臨に向けてどのような準備ができていると思うかを生徒に考えてもらいます。次回のレッスンで,救い主がアメリカ大陸のニーファイ人を訪れたことについて学ぶことを伝えてください。生徒たちが次回のレッスンの予習をするとき,救い主がニーファイ人に御姿を現わされるに至ったどのような出来事から,末日の再臨に対する備えについて学ぶことができるか,見つけてくるように励ましてください。