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第13課:家族との面接


第13課

家族との面接

目的

妻や子供を強めるための面接を行う。

導入

「家庭の愛」(『賛美歌』181番)を歌う。

神権者が家庭を導く

地上での家族は天の家族の始まりである。親になるということは,ある意味で,神になるための訓練と言える。それを知る父親はまた,家族を義のうちに導き管理する神聖な責任が両親にあることも知っている。N・エルドン・タナー副管長は次のように述べている。「すべての末日聖徒は模範的な家庭を築かなければならない。父親は,家長として愛をもって家庭を治め,義を求める母親と完全に一致しなくてはならない。そして,夫婦が家族に関して同じ目標を持ち,家庭に愛と一致があることを子供たちが感じられるようにすべきである。」(“Fatherhood,” Ensign1977年6月号,2)

結婚した神権者には,義にかなった家族を築く責任があるが,もちろん自分一人で行うわけではない。妻の助けを受けるのである。二人で堅固な結婚生活を築き,家族を神のもとに連れて帰るのである。すなわち,家庭の中で主の御霊みたまを享受するためには,妻を愛しともに話し合う必要がある。

妻に愛と関心を示す

モーサヤ4:14を読む。

主はこの聖句で,愛と平和の家庭を築くように指示された。このような家庭を持つには,真心から愛を示し分かち合う習慣を結婚当初から確立する必要がある。現在家庭内にそのような愛がなければ,築き上げなければならない。定期的に二人で祈り,愛と尊敬を示し合い,ともに聖文を学ぶのである。恐らく最も重要なことは,神の戒めと結婚の誓約を守ることである。

立派な神権指導者は,妻に優しく思いやりが深い(エペソ5:25参照)。J・ルーベン・クラーク・ジュニア副管長が述べているように,日の栄えの家庭を築くためには夫婦が互いに愛し,敬い,尊敬し,忍耐しなければならない。結婚の誓約に誠実でなければならない。また,信仰という「優しい光で家庭を包む」ことである。このように行うならば,神に従順であることによって,導きと励ましを与えられるであろう(Immortality and Eternal Life, [Melchizedek Priesthood study guide],第2巻1969年,14—15)。

  • 妻に愛と関心を示すためにどのようなことができるか。妻に愛と関心を示すことは,愛と平和の家庭を築くうえでどのような助けになるだろうか。

妻との面接

  • 写真ページ13-a「妻との面接により,家族の指導がいっそう容易にまた効果的になる」を見る。

妻との意思の疎通を図ることは大切なことである。結婚や家庭における多くの問題は,妻との面接を行い,主からの助けと導きを求めることによって解決できる。

  • アルマ37:37を読む。主の御心みこころを知ることにより,どのような助けが得られるか。

賢明な神権者となるためには,祈りをもって問題や目標について妻と話し合い,そのうえで決定を下さなければならない。妻を愛する神権者は,自分一人で家族の問題を解決しようとせずに,常に妻からの助言を求める。そのために家族の問題について話し合い,解決を図るための特別な時間を取るべきである。子供,家計,教会,家庭の夕べそのほか個人的なあるいは家族全体の問題について話し合うのである。これは家族を導くうえで一致を図る唯一の方法である。

妻は結婚生活における協力者であり,伴侶はんりょとして重要な存在である。神権者にはこのことを妻に自覚させる責任がある。神権を持っているからという理由で,すべての決定を下すのは男性であると考える人もいる。しかし,聖文はこの考えが誤りであることを指摘している。

「不義な支配」は神権の誤用である。メルキゼデク神権者は愛と関心をもって妻の言葉に耳を傾ける責任がある。その際,妻は同等の立場の伴侶であるから,妻の意見を優位に置く必要もない。次の話は,妻との面接を行ったある神権者の経験である。

ジャクソン兄弟は教養と思慮分別を備えた人だった。家族に関する決定を自分一人で容易に下すことができた。しかし,彼はそうせずに,問題や可能な解決方法をいつも妻と座って話し合った。少なくとも1週間に1度,普通は日曜日の夜に,台所のテーブルに着いて家族の問題を話し合った。子供たちが話に加わることもあった。助言し合うことにより,子供の育て方について常に意見が一致していた。論争や口論はなく,愛を示し合った。この賢明な兄弟は,妻から貴重な助言を常に求めたのである。今では6人の息子も家庭を持ち,彼が示した日の栄えに近い家族の模範に従っている。

  • 家庭での口論や問題を避けるうえで,夫婦が助言し合うことはどのような助けとなるか。また,それは結婚生活における愛をどのようにはぐくむだろうか。

家族との面接

  • 写真ページ13-b「家族会議は,父親が子供を義のうちに導くうえで助けになる」を見る。

妻との面接が終わったら,子供たちも交えて家族の目標と計画について話し合う。家族全体での会議は有益である。家庭生活を改善し,互いの愛を深めることができる。前もって家族の計画を聞かされた子供たちは,両親や兄妹が何を行っているのか理解し,その結果,家庭の秩序と調和が保たれる。可能であれば,決定を下す話し合いに子供を参加させ,意見を求めるのもよい。

家族会議を開く理想的な時間はいつか。(家庭の夕べの時間がよい。しかし,家族会議をレッスンの代わりに行ってはならない。)家族会議ではどのような分野のことについて話し合ったらよいだろうか。

写真ページ13-c「父親は子供と定期的に面接すべきである」を見る。

父親が子供と一対一で面接を行うことも大切である。「父親が息子や娘と定期的に面接することにより得られる結果は,すばらしいことばかりである。父親は子供たちが抱えている問題や希望を知ることができ,自分は何ら隠しだてをしたりする必要のない友人であるということを示すこともできる。」(A・セオドア・タトル,Conference Report,1973年10月,87;Ensign1974年1月号,67)

子供との個人面接ではどのようなことを話し合ったらよいだろうか。そうすることで,子供とどのように親しくなることができるだろうか。(面接の時間を使って子供の関心事に耳を傾けるように兄弟たちに勧める。)

子供との面接は,必ずしもかしこまった形で行う必要はない。子供が抱えている問題を知るためには時や場所にかかわらず,あらゆる機会を利用すべきである。面接の際には子供の立場になって問題を見詰め,ささいなことを心配したり考えていたりしても笑ってはならない。愛をもって話を聞き,子供を理解して助けるように努めるのである。

「父親や母親が子供たちの傍らに座って個人的な問題を話し合うことは,すばらしいことである。(賢明な両親は,子供の問題を過小評価したりはしないものである。)息子や娘には取り組まなくてはならない精神的圧迫や誘惑,不正な非難さえある。……このように親子が心を開いて話し合うことにより,両親は子供たちが目標を設定できるように助け導くことができる。」(エルレイ・L・クリスチャンセン,Conference Report,1972年4月号,43;Ensign,1972年7月号,55)

若い男性は両親とどのようなことについて話し合ったらよいだろうか。また父親は子供たちと何について語ったらよいだろうか。(生徒にほかの人の物の見方を受け入れるように注意するとよい。ある人の問題は別の人の問題と必ずしも同じではない。)

リチャード・L・エバンズ長老は,子供との話し合いについて次のように述べている。「親と子はひざを交えて互いの意見を述べ合い,決断した事柄について考える特権と権利,義務がある。この特権,権利,義務を行使するときに,お互いに相手の話に耳を傾け,尊敬し合うようになることであろう。そしてともに祈り,計画し,働くことにより,永遠にわたる完全な幸福を得ることができるのである。」(“As Parents and Children Come to Common Ground,” Improvement Era1956年5月号,342)

まとめ

日の栄えの王国では平和と調和の中に生活することが約束されている。しかし,一致と愛に到達するためには今始めなければならない。これは偶然に生じるものではないからである。デビッド・O・マッケイ大管長は次のように述べている。「家庭の中の愛と一致の欠如ほど人の心を傷つけるものを思い浮かべることはできない。その反対に,一致と互いの協力,そして愛に満たされた家庭は,まさに地上における小さな天国であることをわたしは知っている。」(Conference Report1967年10月号,7;“Unity of Purpose Important to the Accomplishment of God’s Work” Improvement Era1967年12月号,34)

妻子との面接を行うならば,彼らや自分自身を強め,家族の一致と愛をはぐくむことができる。

チャレンジ

  1. 定期的に妻と祈り,面接する。

  2. 家族会議を開く。

  3. 子供と個人面接を行う時間を取り,祈りと思いやりの気持ちをもって話すように心がける。

参照聖句

ガラテヤ5:22(御霊の実)

『モルモン書』ヤコブ2:35(悪い模範が家族に及ぼす悪影響)

『モルモン書』ヤコブ3:7(夫婦間の愛の重要性)

教義と聖約121:36-38(神権の権能を得,管理するにはどのようにしたらよいか)

教師の準備

レッスンの前に以下のことを行う。

  1. 『福音の原則』第37章「家族の責任」を読む。

  2. クラスに各自の聖典を持参するように促す。

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妻との面接

13-a 妻との面接により,家族の指導がいっそう容易にまた効果的になる

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家族会議

13-b 家族会議は,父親が子供の義のうちに導くうえで助けになる

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父と子

13-c 父親は子供と定期的に面接すべきである