2010–2019
永遠の命とは

永遠の命とは

神は皆さんを御存じで,神を知るよう皆さんを招いておられます。

わたしは,若い世代の皆さんに向けてお話しします。主の教会の未来の指導者である青少年と,独身・既婚を問わずヤングアダルトの皆さんにです。今日の世の中にあるあらゆる悪と無秩序,恐れ,混乱を承知のうえで,神を知るようになることのすばらしさと祝福について,皆さんに分かりやすくお話しします。

イエス・キリストは,天の御父の幸福の計画や,この計画における皆さんの位置を説明する多くの真理を教えられました。わたしは,皆さんが神の子であるという自分の真の姿を理解し,自分の人生の目的を知ることができるように,二つの真理に焦点を当てます。

第一の真理はこれです。「神はそのひとり子を賜わったほどに,この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで,永遠の命を得るためである。」1

第二はこれです。「永遠の命とは,唯一の,まことの神でいますあなたと,また,あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであります。」2

この二つの真理を心に留めてください。これらは,皆さんやわたしたち全員がどうしたら神を知ることができるようになるかをわたしが説明しようとするうえで,なぜかを教えてくれるからです。

祈りを通して神を知る

若い友人の皆さん,わたしたちはまず,祈りを通して神を知ることができるようになります。

1829年4月7日,22歳のオリバー・カウドリは,23歳のジョセフ・スミスの筆記者として働き始めました。二人も皆さんのように若かったのです。オリバーは,回復について,また回復における自分の務めについて,神に確認を求めました。その答えとして,次の啓示を受けます。

「見よ,あなたがわたしに尋ねたので,わたしがあなたの思いを照らしたことを,あなたは知っている。……

まことに,わたしはあなたに告げる。それは,あなたの心の思いと志を知っている者は神のほかにだれもいないことを,あなたが知るためである。

……あなたはこれ以上の証を望むならば,……心の中でわたしに叫び求めた夜のことを思い出しなさい。

わたしは……あなたの心に平安を告げなかったであろうか。神からの証よりも大いなる証があるであろうか。」3

皆さんが信仰をもって祈るとき,神の御霊が皆さんの心に語りかけ,神の愛を感じられることでしょう。孤独や不安な時があっても,皆さんはこの世で独りではありません。神は皆さんを個人的に御存じなのです。祈るなら,皆さんはを知るようになります。

聖文研究を通して神を知る

聖文を学ぶとき,皆さんは救い主について学ぶだけでなく,救い主を実際に知るようになります。

1985年4月,ブルース・R・マッコンキー長老は,亡くなるわずか13日前に総大会で話をしました。長老はこのような証で結んでいます。

「わたしは主の証人の一人であり,いつの日か主の手と足の釘跡に触れ,主の足を涙でぬらすことでしょう。

しかし主が神の全能の御子であられ,わたしたちの救い主,贖い主であられ,また救いが主の贖いの血以外の何ものからももたらされないという知識は,そのときでも,今と何ら変わることがないのです。」4

その日マッコンキー長老が話すのを聞いたわたしたちは,そのとき感じた気持ちを忘れたことはありません。マッコンキー長老は,話の初めに,自分の証になぜそれほど力があるのかを明かし,こう話しました。

「こうした驚嘆すべき事柄について語るとき,わたしは自分自身の言葉を使います。皆さんは,それを聖文の言葉だと思うかもしれません。……

確かにそれは,初めはほかの人によって語られました。しかし,今はわたしの言葉です。神の聖なる御霊がわたしに,その言葉が真実であると証したからです。そしてわたしには今,主が初めて明らかにしてくださったかのように思えます。ですから,わたしは主の声を聞き,主の言葉を知っているのです。」5

皆さんも,聖文を研究し,聖文について深く考えるとき,神の声を聞き,神の言葉を知り,神を知ることができるようになります。神はその永遠の真理を,皆さん個人に明らかにしてくださるのです。その教義と原則は皆さんの人格の一部となり,皆さんの心そのものから発せられるようになります。

聖文は個人だけでなく,家族として研究することが大切です。

我が家では,子供たちに御霊の声を認識できるようになってほしいと望んでいました。その望みは,毎日家族でモルモン書を研究するときにかなったと思います。わたしたちの証は,神聖な真理について家族で話し合うことによって強められたのです。

聖文研究は,御霊が一人一人に合った教えを個別に与える手段になります。個人,または家族として聖文を日々研究することにより,皆さんは御霊の声を認識できるようになり,神を知るようになります。

神の御心を行うことによって神を知る

祈りと聖文研究に加え,わたしたちは神の御心を行う必要があります。

救い主は完全な模範であられます。主はこう言われました。「わたしが天から下ってきたのは,自分のこころのままを行うためではなく,わたしをつかわされたかたのみこころを行うためである。」6

復活した救い主はニーファイ人に御姿を現して言われました。「見よ,わたしは世の光であり命である。わたしは,父がわたしに下さったあの苦い杯から飲み,世の罪を自分に負うことによって父に栄光をささげた。わたしは世の罪を負うことによって,初めから,すべてのことについて父の御心に従ってきた。」7

皆さんやわたしは,交わした聖約を尊び,戒めを守り,神と同胞に仕えることによって御父の御心を行うのです。

妻ロンダとわたしの両親は,皆さんの両親と同じように,ごく普通の人です。しかし,両親についてわたしが好きな点の一つは,自らの人生をささげて神に仕え,同じようにするよう教えてくれたことです。

ロンダの両親が結婚してからわずか2年程たったころ,23歳だったロンダの父親が専任宣教師に召されました。若い妻と,2歳の娘を置いて伝道に出たのです。それから,今度は妻が,夫の伝道の最後の7か月間,娘を親戚に預けて一緒に伝道するよう召されました。

数年後,子供が4人になっていた彼らは,夫が大学に通えるようにするためにモンタナ州ミズーラへ移りました。ところが,引っ越してまだ数か月というときに,スペンサー・W・キンボール会長とマーク・E・ピーターセン長老が,新設のミズーラステークの初代ステーク会長となるよう義父を召したのです。義父はまだ34歳でした。大学に行くという考えを後回しにして,義父は自分の思いではなく主の御心を行おうとしました。

わたしの両親は30年以上にわたり,父は結び固め執行者として,母は儀式執行者として,神殿で奉仕しました。また,専任宣教師として夫婦で5回,伝道にも出ました。カリフォルニア州リバーサイド,モンゴルのウランバートル,ケニアのナイロビの各伝道部,イリノイ州ノーブー神殿,メキシコ・モンテレイ神殿で奉仕したのです。メキシコでは大変な努力をして新しい言語を学びました。80歳にとって容易なことではありませんでした。しかし,両親は人生で自分の望みを遂げようとせずに,主の御心を行おうと努めたのです。

わたしの両親や,このような世界中にいる献身的な末日聖徒の皆さんに,わたしは主がヒラマンの息子である預言者ニーファイに言われた言葉を繰り返します。「あなたはこれまで行ってきたことのために幸いである。​……〔あなたは〕根気よく……自分の命を得ようとせず,わたしの思いを求め,わたしの戒めを守ろうとしてきた。」8

わたしたちが忠実に神と同胞に仕えることによって神の御心を行おうと努めるならば,神の承認を感じ,確かに神を知るようになります。

神に似た者になることによって神を知る

神を知るいちばん良い方法は神に似た者になることだと,救い主は教えておられます。「したがって,あなたがたはどのような人物であるべきか。まことに,あなたがたに言う。わたしのようでなければならない。」9

神に似た者になるには,ふさわしさが不可欠です。主は命じておられます。「まことに,あなたがたの心を清くし,またわたしの前に手と足を清めなさい。それは,わたしがあなたがたを清くするためであ〔る。〕」10神に似た者になる道を歩み始めると,わたしたちは悔い改めて神の赦しを受け,神はわたしたちの魂を清めてくださいます。

御父を目指して成長するわたしたちを助けるために,主は次の約束を与えられました。「自分の罪を捨て,わたしのもとに来て,わたしの名を呼び,わたしの声に従い,わたしの戒めを守る者は皆,わたしの顔を見て,わたしがいることを知るであろう。」11

主の贖いの犠牲を信じる信仰により,救い主はわたしたちを清め,癒し,神に似た者になることによって神を知ることができるように助けてくださいます。モルモンはこう教えています。「神の子となれるように,……また,御子が御自身を現されるときに……御子に似た者となれるように,……熱意を込めて御父に祈りなさい。」12神に似た者になろうと努力するならば,主は,自分の力ではなし得ないほどわたしたちを変えることがおできになります。

良き助言者に従うことによって神を知る

わたしたちが努力するうえで助けとなるように,神は手本となる人と良き助言者を与えてくださっています。わたしにとってそのような人の一人である,ニール・A・マックスウェル長老についてお話しましょう。長老は,神のようになる努力をするうえで,常に自分の思いを御父の御心に従わせようとしていました。

20年以上前のことですが,がんと診断された直後にその気持ちを話してくれました。「〔幕の〕こちら側であろうと向こう側であろうと,わたしはチームの一員でいたいのです。コートの外に座っていたくはありません。試合に出てプレイがしたいのです。」13

その後数週間,長老は神に癒しを願い求めようとしませんでした。神の御心を行うことだけを望んでいたのです。奥様のコリーンは,ゲツセマネの園でのイエスの最初の叫びは,「もしできることでしたらどうか,この杯をわたしから過ぎ去らせてください」だったことを指摘しました。その後初めて,救い主は「しかし,わたしの思いのままにではなく,みこころのままになさって下さい」と言われたのです14。救い主のこの模範に従って助けを求め,次に神の御心に従うようコリーンが夫に勧めたところ,夫はそれに従いました。15

体力を消耗させる広範囲にわたる治療の苦しみに1年近く耐えて,マックスウェル長老は完全に「チームの一員」に戻りました。そして,さらに7年間奉仕したのです。

復帰後の数年間,わたしは一緒に果たす割り当てを幾つか受けました。彼の優しさと思いやり,そして愛を感じました。わたしは彼が救い主のような者になることを目指して努力し,引き続き病に苦しみながらも奉仕を続けることによって霊的にさらに磨かれていくのを目にしました。

すべての者にとって究極の手本であり助言者である御方は,主なる救い主,イエス・キリストであり,「わたしは道であり,真理であり,命である。だれでもわたしによらないでは,父のみもとに行くことはできない」16,「わたしに従ってきなさい」17と言われた御方です。

若い兄弟姉妹の皆さん,神を知る努力は生涯続きます。「永遠の命とは,唯一の,まことの神……と,また,〔御父〕がつかわされたイエス・キリストとを〔わたしたちが〕知ることであります。」18

「このような偉大な大義において前進しようではありませんか。……〔若い友人の皆さん〕,勇気を出してください。勝利に向かって進み,進んでください。」19

神は皆さんを御存じで,を知るよう皆さんを招いておられます。御父に祈り,聖文を研究し,神の御心を求め,救い主に似た者になるよう努め,義にかなった良き助言者に従いましょう。そうするならば,皆さんは神とイエス・キリストを知るようになり,永遠の命を受け継ぐのです。これが,この御二方の,聖任された特別な証人としてのわたしからの勧めです。御二方は生きておられ,皆さんを愛しておられます。イエス・キリストの御名により,アーメン。