初等協会テキストと分かち合いの時間
第40課 聖餐はイエスのことを思い出させてくれる


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聖餐はイエスのことを思い出させてくれる

目 的

聖餐せいさんの間,イエス・キリストについて考えることができるようになる。

準 備

  1. 祈りの気持ちで次の聖句を研究する。ルカ22:19-203ニーファイ18:1-11。『福音の原則』(06195 300)第23章も参照する。

  2. 初等協会会長の許可を得たうえで,レッスンの最初の数分間,祭司定員会から一人の兄弟にクラスに来てもらうよう,監督に手配を依頼する。その兄弟には,聖餐を執り行う責任やこの聖なる儀式について感じていることを話せるよう準備して来てもらう。

  3. 教材

    1. 聖書とモルモン書

    2. イエスの生涯に起こった出来事の絵,例えば,視覚資料1-16「イエスの生誕」(『福音の視覚資料セット』201);1-17「神殿での少年イエス」(同205);1-19「キリストと子供たち」(同216);1-43「盲人をいやされるイエス」(同213)など。そのほかにも使いたい絵があれば準備する。

    3. 視覚資料1-3「イエス・キリスト」(同240);1-8「聖餐のパス」;1-44「西半球で福音を教えるイエス」(同316),1-70「最後の晩餐」(同225)

  4. 「楽しい活動」の中から使いたい活動を選び,必要な準備をする。

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

視覚資料1-8「聖餐のパス」を見せる。日曜日に普通家族がそろって出席する集会は聖餐会と呼ばれていることを話す。

  • この集会はなぜ聖餐会と呼ばれるのでしょうか。

祭司定員会の兄弟を子供たちに紹介する。聖餐に対するアロン神権者の責任について話してもらう。この神聖な儀式の中で果たす自分の役割について,感じていることを話してもらう。訪問を感謝し,定員会集会あるいは日曜学校に戻ってもらう。

イエスのことを思い出せるように聖餐が与えられた

視覚資料1-3「イエス・キリスト」を見せる。イエスが天父の御子であられることを思い出させる。イエスはわたしたちをとても愛しておられたので,地上に来て救い主となられた。病人を癒し,福音を教え,正しく生きる道を教えられた。そしてわたしたちのために命を捨ててくださった。

物 語

視覚資料1-70「最後の晩餐」を見せる。ルカ22:19-20にある最後の晩餐の物語を話す。19節の最後の部分,「わたしを記念するため,このように行いなさい」を聖書から読んで聞かせる。イエスが使徒たちに,毎週安息日に集まり,聖餐を受けてイエスを思い出すように言われたことを説明する。

視覚資料1-44「西半球で福音を教えるイエス」を見せる。イエスがニーファイの民を訪れられたときも,彼らに毎週安息日に集い,聖餐を受けてイエスを思い出すように言われたことを話す(3ニーファイ18:1-11参照)。

  • 使徒たちは聖餐を受けるとき,どなたを思い出すことになっていましたか。

  • ニーファイの民は聖餐を受けるとき,どなたを思い出すことになっていましたか。

  • わたしたちは聖餐を受けるとき,どなたのことを考えなければなりませんか。

  • わたしたちはいつ聖餐を受けますか。

活 動

子供たちと一緒に以下の遊戯を行う。

今日きょう 教会に来てよかった

今日 教会に来てよかった(2本の指の先を合わせて教会の尖塔せんとうを作る)

お話を聞いたり(おわん状にした手を耳に当てる)

お祈りしたり(腕を組み,頭を下げる)

天にいらっしゃるイエス様のことを勉強して(上を指さす)

イエス様の愛について考えます(自分を抱き締める)

物 語

イエスの生涯に起こった出来事の絵を1枚ずつ見せる。子供たちが知っているものがあれば,その絵について話させる。もし知らないときは,短く話す。できるだけ多くの子供たちに物語を話させる。

  • 聖餐のとき,イエス様の物語の中でどれを考えることができますか。

聖餐の間考えられる,そのほかのイエスの物語を子供たちに話させる。子供たちが考えつかない場合は,教師が聖餐の間考えるのが好きなイエスの物語の中から一つか二つ話す。

聖餐の間は敬虔けいけんにする

活 動

動作をつけながら以下の言葉を言う。

腕を組んで(腕を組む)

頭を下げて(頭を下げる)

静かに 静かに(この言葉だけささやくように言う)

聖餐のお祈りの間

イエス様のことを考えます

イエスはわたしたちが主を思い出せるように聖餐を与えてくださったので,イエスのことを考え,またほかの人々もイエスについて考えられるように助けるのは,とても大切である。そのためには,聖餐の間,敬虔にしなければならない。

活 動

以下の文の一つを子供の一人にそっと耳打ちし,その子供が全員に伝える。同様にして次の文をほかの子供に伝え,同じように全員に発表させ,全部の文について同じようにする。

  1. イエス様を思い出させてくれる敬虔な賛美歌を歌って,聖餐を受ける準備をします。

  2. 聖餐のパンを祝福するお祈りを,耳を澄ませて聞きます。

  3. パンが配られるとき,一つだけ取ります。

  4. 聖餐の水を祝福するお祈りを,耳を澄ませて聞きます。

  5. 敬虔に聖餐の水を飲んで,カップをトレーに入れます。

  6. パンや聖餐のカップでは遊びません。

これらを行えば,聖餐を取る間,敬虔さを示すことができます。

  • 聖餐の間,どうしたら敬虔になれますか。

活 動

教師の言葉を注意深く聞かせる。聖餐の間にすべきことや考えるべきことを言ったら,子供たちを立たせ,聖餐の間にすべきでないことや考えるべきでないことを言ったら,座らせる。以下の例を使ってもよいし,自分で考えてもよい。

  • 聖餐の祈りをよく聞く。

  • 天のお父様とイエス様の愛を思い出す。

  • ピクニックに行くことを考える。

  • イエス様が病気の人を治されたことを思い出す。

  • 自分のきょうだいとおしゃべりをする。

  • 体をそわそわ動かす。

  • イエス様が子供たちを祝福されているところを思い浮かべる。

あかし

聖餐を受けて,イエスと,イエスがわたしたちのためにしてくださったことを思い出す機会があるので,どんなに感謝しているか証する。特に,聖餐の間,みんなが敬虔にしてくれるので,イエスに思いを集中できる点に感謝していることを伝える。

楽しい活動

次の中からレッスンで使う活動を幾つか選ぶ。

  1. 自分が聖餐を受けているところの絵を描かせる。それぞれの絵に「せいさんをうけるとき,イエスさまについてかんがえます」と書き入れる。

  2. 聖餐のパンと水を入れる空のトレーを教室に持って来て,子供たちに見せたり,持たせたりする。聖餐会で聖餐が祝福され,配られるときの様子を話させる。

  3. イエスの生涯の出来事の中から,子供たちの好きな物語を幾つか演じさせる。

幼い子供のための活動

  1. 聖餐について簡単に説明する。イエスの絵を見せ,日曜日には特別な方法でイエスを思い出す時間があると言う。それは,小さなパンを食べ,小さなカップに入った水を飲むときである。聖餐の間,わたしたちはイエスがどんなにわたしたちを愛してくださったか,また,わたしたちが幸せになれるようにどれだけ多くのことをしてくださったか思い出す。

  2. イエス様の話聞かせて」(『子供の歌集』,36),あるいは「光となるように『子供の歌集』,38;『賛美歌』188番)を歌うか,歌詞を読む。

  3. 教師が言う言葉に合わせて,次の遊戯を子供たちにさせる。

    創 造

    イエスが命じられると 日が照り(両手で頭の上に輪を作る)

    雨が降り(指を震わせながら,体の前に出した両腕を下ろしていく)

    花が咲き(手のひらを上にして,丸く花の形にする)

    小鳥も歌う(鳥のくちばしのように指を開いたり閉じたりする)

    言われたとおりになりました(腕を組む)

    (ジョニー・B・ウッド,Sing, Look, Do, Action Songs for Children,ドロシー・M・ピーターソン編 [Cincinnati: Standard Publishing Co., 1965]

    イエスは,わたしたちを幸せにするために多くのものを与えてくださった。子供たちにこの点を思い出させる。聖餐の間,イエスについて考えることにより,感謝を示すことができる。