初等協会テキストと分かち合いの時間
第3課 天父の計画


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天父の計画

目 的

わたしたちは地上に来る前に霊の子供として天父とともに暮らしていたことと,この人生が終わった後,再び天父とともに暮らせることを理解する。

準 備

  1. 祈りの気持ちでアブラハム3:22-27を研究する。『福音の原則』(06195 300)第2章も参照する。

  2. 教材

    1. 標準聖典

    2. 人形,あるいは紙を人の形に切ったもの。

    3. 視覚資料1-1「地球」,1-3「イエス・キリスト」(『福音の視覚資料セット』240);1-5「赤ちゃんのいる家族」;1-6「家庭の夕べ」;1-7「愛にあふれる家族」;1-8「聖餐せいさんのパス」;1-9「朝の祈り」;1-10「家族の祈り」;1-11「バプテスマを受ける少年」;1-12「確認の儀式を受ける少女」;1-13「ジョセフ・スミス」(同400)

  3. 「楽しい活動」の中から使いたい活動を選び,必要な準備をする。

レッスン

一人の子供に開会の祈りをさせる。

導 入

人の形に切った紙か人形を子供たちのそばのいすの上に置く。子供たちに,立ち上がってその場で回り,座るように言う。

  • 人形はどうして立たないのでしょうか。

  • 皆さんはどうして立つことができますか。

子供たちと人形の違いについて話す。子供たちに生きていることを理解させる。一人一人の体の中には霊があり,霊によって生きているので,見たり,聞いたり,立ったり,動いたり,考えたり,話したりできる。

わたしたちは天父の霊の子供である

この地上に生まれる前に天父の霊の子供として天父とともに暮らしていたことを復習する。わたしたちは幸せで,天父と一緒に暮らせることを喜んでいた。今持っているような肉体はなかったが,霊は持っていた。霊は肉体と同じような姿をしているが,骨や肉はないことを説明する。

  • 皆さんは地上に生まれて来る前にどこに住んでいましたか。

神の子です」(『子供の歌集』,2;『賛美歌』189番)を子供たちと一緒に歌う。「神」は天父のもう一つの名前であることを思い出させる。

かみのこです わたしやあなた

あふれるめぐみに かんしゃします

わたしをたすけて みちびいて

いつかみもとへ ゆけるように

活 動

一人の子供を教師の横に立たせる。その子供の名前を使って,その子供が地上に生まれて来る前に天父と住んでいたことや,天父の霊の子供であり,天父から愛されていることを話す。全員について同様にする。

天父はわたしたちを愛しているので,一つの計画を立てられたことを説明する。地球が造られる前に,天父はすべての子供たちを集めて,その計画について説明された。わたしたちの両親も,兄弟姉妹も,みんながそこに集まった。

天父はわたしたちを地球に送ってくださった

視覚資料1-1「地球」を見せる。地球は天父の計画の一部であることを説明する。天父の指示の下に,イエス・キリストはわたしたちのために地球を創造された。わたしたちは地球に送られ,肉体を持って生まれた。

視覚資料1-5「赤ちゃんのいる家族」を見せる。絵について子供たちに話させる。わたしたちは地球に来て学び,成長できることをとても楽しみにしていた。やがてこの地球に赤ちゃんとして送られ,わたしたちを愛して面倒を見てくれる家族のもとに生まれた。

地球に来たときに,皮膚や筋肉,血や骨のある体が与えられたことを話す。各自の腕に触らせる。

  • 腕の中に骨があるのが分かりますか。

  • 皮膚が見えますか。触ってみて感じますか。

  • 筋肉があるのが分かりますか。

わたしたちを生かしてくれるのは体の中にある霊であるが,霊は見たり触ったりできないことを思い出させる。わたしたちの肉体は見たり触ったりできる。肉体があるのはとてもすばらしい祝福であることを話す。

活 動

次の言葉を子供たちと一緒に言う。出てくる体の各部分を指さす。

目にかんしゃしよう

めに かんしゃしよう

みみにも くちにも はなにも

てにも うでにも あしにも

そして つまさきまで

(ルーシー・ピッコの詩より翻案)

わたしたちはこの地上にいる間に,成長し,たくさんのことを学ぶ。正しい選択をすることを学ぶにつれて,わたしたちはさらに天父やイエスのようになることができる。これは天父の計画において,もう一つの大切な事柄である。

天父はわたしたちがいつの日かみもとに戻ることを望んでおられる

天父への愛について話す。いつの日か天父のもとに帰って再会し,再びともに暮らしたいと思っていることを話す。これも天父の計画の大切な一部であることを説明する。天父は,わたしたちが地上での生涯を終えた後に再び天父のもとに帰ってともに住むことを望んでおられる。すなわち,わたしたちと両親,そして家族みんながともに天父のもとで暮らすことを望んでおられるのである。

天父やイエスともう一度暮らすためには,バプテスマを受けてすべての戒めに従わなければならないことを説明する。標準聖典を見せる。聖典には,天父とイエスがわたしたちに行うように望んでおられることが書かれている。

準備の項に挙げられている視覚資料を使って,天父がわたしたちにこの地上で学び,行うように望んでおられる以下の事柄について話す。家族を愛する,自分勝手にならない,教会に行く,聖餐を受ける,朝晩祈る,家族の祈りや家庭の夕べをする,バプテスマを受ける,確認の儀式を受ける,聖霊を受ける,神殿で結婚する,預言者について学ぶ,そして天父やイエスのようになる。

あかし

天父と天父の計画に対する感謝の気持ちを述べる。いつの日か天父とイエスのもとに帰ってともに住むために,いつも正しいと思うことを行うように子供たちを励ます。

楽しい活動

次の中からレッスンで使うものを幾つか選ぶ。

  1. 全員に「わたしはかみさまのこどもです」と書いた紙を渡し,それぞれ自分の顔を描かせる。

    その絵を全員に見せてもらう。絵を見せながら,自分の良いところを言わせる。

  2. 神の創造されたもの

    神は月を造られた(頭の上に手で円を作る)

    きらきら光る星も(両手を上げ,指を開いたり閉じたりする)

    高い空に置かれた(上に手を伸ばす)

    神は太陽を造られた(頭の上に手で円を作る)

    木も(腕を上にぴんと伸ばす)

    きれいな花も(手を丸めて花の形を作る)

    かわいい小鳥も造られた(腕を翼のように動かす)

    (エレノア・ドーン,Fascinating Finger Fun © 1951. Used by permission.

  3. 紙に次の質問を一つずつ書いておく。子供たちに1枚ずつ紙を取らせ,それに答えさせてレッスンで学んだことを復習する。必要なら,全員に順番が回るまで繰り返す。

    1. 神様の子供はだれですか。(わたし,みんな)

    2. この地上に生まれてくる前,わたしたちはどこに住んでいましたか。(天父とイエスと一緒に天に住んでいた。)

    3. どうして天のお父様はイエス様に地球を造るように頼まれたのでしょうか。(わたしたちが肉体を得て天父やイエスとともに再び住むために何をしなければならないか学ぶため。)

    4. 天のお父様やイエス様ともう一度住むためには,何をしなければなりませんか。(戒めに従う,自分勝手にならない,バプテスマを受ける,神殿に行く,など答えを言うときに,それに合った絵を選んで全員に見せてもらう。)

    5. この地球での生活が終わった後,わたしたちはだれと一緒に住むことができますか。(天父とイエスと家族)

幼い子供のための活動

  1. 初等協会会長の許可を得たうえで,一人の父親に赤ちゃんをクラスに連れて来てもらう。父親が子供をどんなに愛しているか話す。子供には愛を与えてくれる二人の父親がいることを話す。それは,この地上での父親と天の御父である。赤ちゃんはこの地上に生まれる前,天父と暮らしていた。(家庭に父親のいない子供がいる場合,十分な配慮をする。)

  2. 父親の靴を何足か用意する。この大きな靴を履く人はだれか話し合う。大きな靴と子供たちの靴を比べさせる。順番に父親の靴を履いて歩かせる。

  3. 「ぼくはむかし」(“I lived in Heaven,” Liahona,1999年4月号,5;Children’s Songbook,4)の1番の前半を歌うか,歌詞を読む。

    ぼくはむかし てんにいました

    あなたや あいするひとたちと

    ©1987 by Janeen Jacobs Brady. Used by permission.

    • わたしたちは天でだれと一緒に住んでいましたか。(天父,イエス,みんな)

  4. 教師の言葉に合わせて,次の動作をする。好きなだけ繰り返してよい。

    (全員が立って,手をつないで輪を作る。最後まで手をつないだまま行う。)

    わたしたちはみんな天のお父様と一緒に住んでいました(手を真ん中に寄せて,小さな輪になる)

    天のお父様はみんなを地球に送られました(広がって大きな輪を作る)

    天のお父様は,わたしたちを愛し,教えてくれる家族を与えてくださいました(再び小さな輪になる)

    家族は,もう一度天のお父様のところに帰れるよう助けてくれます(再び広がって大きな輪を作る)