第34課
人を愛する
目 的
親切な言葉や行いを通して人々に愛を示せるように励ます。
準 備
-
祈りの気持ちで次の聖句を研究する。マタイ7:12;マルコ10:13-16;ルカ10:30-37;ヨハネ13:34。
-
紙をハートの形に切ったものを人数分用意する。紙に「あいしています」と書いておく。
-
教材
-
聖書
-
視覚資料1-3「イエス・キリスト」(『福音の視覚資料セット』240);1-43「盲人を癒されるイエス」(同213);1-48「積み木で遊ぶ子供たち」;1-62「良いサマリヤ人」(同218)
-
-
「楽しい活動」の中から使いたい活動を選び,必要な準備をする。
レッスン
一人の子供に開会の祈りをさせる。
導 入
視覚資料1-48「積み木で遊ぶ子供たち」を見せる。
-
この子供たちは何をしていますか。
-
この子供たちは友達同士だと思いますか。
-
友達はお互いにどのように接しますか。
友達はお互いに親切にすることを思い出させる。人に親切にするなら,その人に愛を示していることになる。
歌
「すべての人を愛しなさい」(『子供の歌集』,39)を次の動作をつけて歌うか,歌詞を読む。
イエスさま (両手を広げる)
いいました (うなずく)
すべてのひとを (両手を胸に当てる)
あいしなさい (自分を抱き締める)
イエスは人々に親切にして愛を示された
視覚資料1-3「イエス・キリスト」を見せる。イエスはわたしたちに,自分にしてほしいと思うことを人にするように言われたことを話す。聖書を見せ,マタイ7:12を「人々にもそのとおりにせよ」まで読む。この聖句は,もし人に親切にしてほしいなら,自分も人に親切にしなければならない,という意味であることを説明する。
物 語
視覚資料1-43「盲人を癒されるイエス」を見せる。絵から分かることを子供たちに考えさせながら,物語を話す(ヨハネ9:1-7参照)。
-
イエス様は,この目の見えない人にどのように親切にしましたか。
物 語
マルコ10:13-16を参照して,イエスが幼い子供たちを祝福された物語を話す。
-
イエスは子供たちにどのように親切にしましたか。
イエスは生涯,人々を助け続けられたことを強調する。親切にすることによって,イエスは人々に愛を示された。イエスがわたしたちに,互いに愛し合うようにという戒めを与えられたことを話す。ヨハネ13:34を読んで聞かせる。「わたしがあなたがたを愛したように,あなたがたも
歌
子供たちと一緒に,「共に愛し合え」(『子供の歌集』,74;『賛美歌』192番)を歌うか,歌詞を読む。
あたらしいしゅのおしえ
「みなともににあいしあえ」
しゅのでしはひかりとなれ
たがいにあいしあい
(©1961, 1989 by Luacine C. Fox. Used by permission.)
人に親切にすることによって愛を示すことができる
物 語
「良いサマリヤ人」を見せ,ルカ10:30-37に書かれている良いサマリヤ人の物語を話す。
-
このお話の中で,親切だったのはだれですか。
-
けがをした人を助けるために,サマリヤ人はどんなことをしましたか。
ほかの人に親切にする方法を考えさせる。クラス全員で話し合わせる。
親しみにくい人や,自分と違っている人に対して,親切にするのが難しい場合もあることを話す。だれにでも,人から親切にされる必要があることを理解させる。親しみにくかったり,自分と違っているように見えたりする人(肌の色が違う人や障害を持つ人など)に対しても,わたしたちは親切にしなければならない。
家族に愛を示し,親切にすることの大切さについて話す。
-
お父さんにどのように愛を示すことができますか。お母さんにはどうですか。きょうだいにはどうですか。
わたしたちが家族に親切にすると,家族が幸せになるだけでなく,天父やイエスも喜ばれることを強調する。
赤ちゃんや小さい子供は時々わたしたちの持ち物を取ったり,壊したりしてしまう場合があることを話す。小さい子供はまだ自分が何をしているのかよく分からないでやっていることを,子供たちに理解させる。わたしたちは小さい子供のことを怒らず,親切にしなければならない。壊されてしまうようなものは,小さな子供の手の届かない所に置くようにする。
-
わたしたちはどうしたら,天のお父様やイエス様に愛を示すことができますか。
わたしたちは戒めを守り,教会で
優しい言葉で話すことによって愛を示すことができる
活 動
子供たちに以下の指示をする。子供たちがそれぞれに従う度に,指示に従ったことを感謝する。
-
立ってください。
-
座ってください。
-
立って,回ってください。座ってください。また立ってください。
-
手を頭の上に高く上げてください。
-
静かに座ってください。
-
先生はどんな親切な言葉や,丁寧な言葉を使いましたか。
-
人から「……してください」とか「ありがとう」とか言われるとき,どんな気持ちがしますか。
-
もし人から優しい言葉で話してほしかったら,わたしたちも人に優しい言葉で話さなければならないことを理解させる。
「ごめんなさい」「すみません」「どうぞ」など,ほかの丁寧な表現を教え,どのようなときにそれを使うか話す。以下の質問か,地元の習慣に合った同じような質問をする。
-
水が欲しいとき,どのように丁寧にお願いしますか。
-
だれかからプレゼントをもらったとき,何と言いますか。
-
だれかに悲しい思いをさせてしまったときは,何と言いますか。
優しい言葉で話してくれない人がいても,わたしたちはその人に優しい言葉で話さなければならないことを説明する。
歌
もう一度,「すべての人を愛しなさい」(『子供の歌集』,39)を一緒に歌う。
子供たちの日ごろの親切な行いや言葉を褒める。天父とイエスはすべての人を愛しておられるので,わたしたちがお互いに親切にし合うのを見てとても喜んでくださることを話す。天父とイエスはわたしたちに,親切であるよう望んでおられることを証する。全員にハートの紙を渡す。ハートに何と書いてあるか教え,子供たちをとても愛していることを話す。
楽しい活動
次の中からレッスンで使う活動を幾つか選ぶ。
-
以下の文(自分で考えたものでもよい)を読み,その行いが親切で,人に愛を示すものならばハートを上げるようにさせる。その行いが親切でなく,人に愛を示すものでないときは,ハートをひざの上に載せたままにさせる。
-
ゲームをするとき,順番を守る。
-
機嫌を悪くする。
-
けがをした子を助けてあげる。
-
自分を怒らせた子をぶつ。
-
教会で
敬虔 に歩く。 -
「……してください」とか「ありがとう」と言う。
-
人のためにドアを開けて待っていてあげる。
-
教会で騒ぐ。
-
掃除を手伝う。
わたしたちは人に親切にするとき,愛を示していることになり,天父とイエスはとても喜んでくださることを話す。
-
-
子供たちが人に親切にしたり,愛を示したりできる日常的な状況を考える。それぞれを紙に書いて,子供たちに1枚ずつ取らせる。状況を読み上げ,それを持っていた子供に,そういうときはどうしたらよいか言わせる。以下のような例を使うとよい。
-
友達と一緒に遊んでいると,ほかの子が部屋に入って来ました。あなたはどうしますか。
-
自分のおもちゃで遊んでいると,妹が来てそのおもちゃで遊びたいと言いました。あなたはどうしますか。
-
弟はまだ赤ちゃんで,あなたの物を取ってしまいました。あなたはどうしますか。
-
-
あなたのワードや地元の状況に合ったものを,以下の例から選んで使う,あるいは考える。障害を持つ人々に親切にし,愛を示すにはどうしたらよいか話し合う。障害を持つ人々を助けるための具体的な方法を子供たちに考えさせる。
-
目の不自由な人に愛を示すにはどうしたらよいですか。
-
耳の不自由な人に愛を示すにはどうしたらよいですか。
-
車いすや松葉
杖 を使っている人に愛を示すにはどうしたらよいですか。
-
-
自分とは違った言葉を話し,肌の色の違う人がいるが,すべての人は天父の子供であることを理解させる。わたしたちはすべての人に親切にしなければならない。自分がしてほしいと思うように,すべての人に接する必要がある。一人として同じ人はいないことを説明する。
幼い子供のための活動
-
「だれにでも親切に」(“Kindness Begins with Me” Children’s Songbook,145)を歌うか,歌詞を言う。
-
子供たちと一緒に,次の遊戯をする。
笑顔はみんなを明るくします(人差し指で口の両端を押し上げて笑顔を作る)
だから悲しくなったとき(人差し指で口の両端を下げて悲しい顔をする)
一生懸命笑います(人差し指で口の両端を押し上げて笑顔を作る)
すぐにうれしくなりますよ(両手を重ねて胸の上に置く)
(パット・グラハム,“Feeling Glad,” Friend,1990年3月号,21)