本とレッスン
はじめに


はじめに

学習ガイド・教師用手引き

『福音の原則』は個人学習ガイドまた教師用手引きとして著されたものです。主のたまを求めながら本書を研究するなら,父なる神とイエス・キリスト,主のあがない,福音の回復に関する理解を深め,あかしを強めることができます。人生の疑問に対する答えを得,地上に生を受けた目的や自分が貴い存在であることをはっきりと理解し,また,個人や家族が経験する困難に信仰をもって対処することができます。

教会や家庭で教える際の指示

教師という責任はすばらしいものであり,その務めの中で,人を強め,彼らが「神の善い言葉で養われ」るようにする機会に幾度もあずかることになります(モロナイ6:4)。次の原則に従うとき,教師として効果的に教えることができるでしょう。

  • 生徒を愛する。

  • 御霊によって教える。

  • 教義を教える。

  • 熱心に学ぶよう勧める。

生徒を愛する

愛を示すとき,生徒は主の御霊を感じやすくなります。また,学習にいっそう熱心に取り組むようになり,あなたやほかの生徒にいっそう心を開くようになります。生徒と親しくなるように努め,心から気にかけていることを知らせてください。特別な助けを必要としている生徒の問題に配慮すべきです。クラスを安心して参加できる場とし,福音の原則やそれらを応用する方法について生徒が気軽に質問できるような雰囲気を作ってください。

主の御霊は愛と一致があるところに注がれます。主は次のように言われました。「わたしは,新しいいましめをあなたがたに与える,たがいに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように,あなたがたも互に愛し合いなさい。」(ヨハネ13:34

このテーマについて詳しくは『教師,その大いなる召し』31-39ページを参照してください。

御霊によって教える

教師にとって最も大切なのは,キリストの教えを,聖文や現代の預言者を通して啓示されたまま,御霊によって示されたままに説くことです。それを確実に行うには,主の御霊を得なければなりません。主は次のように言われました。「御霊は信仰の祈りによってあなたがたに与えられるであろう。そして,御霊を受けなければ,あなたがたは教えてはならない。」(教義と聖約42:14教義と聖約50:13-22も参照)聖霊こそ真の教師です。したがって,主の御霊がとどまれるような環境作りをすることが大切です。

このテーマについて詳しくは『教師,その大いなる召し』41-48ページを参照してください。

教義を教える

一つの章を教えるに当たっては,入念に研究し,教義を確実に理解しておきます。また,各章末に列挙された参照聖句を研究します。その章の教えによって教師が自ら影響を受けているなら,真心と力をもって教えることができます。教会の教義を決して憶測で教えてはなりません。聖文および末日の預言者と使徒の言葉,聖なる御霊によって裏付けされた事柄だけを教えてください(教義と聖約42:12-1452:9

本書を使って定員会やクラスを教えるよう召されたら,どんなに興味深いものであっても他の資料で代替してはなりません。聖文と本書の言葉に添って教えます。必要に応じてレッスンを補足するために,個人的な経験や教会機関誌の記事を用いてください。

このテーマについて詳しくは『教師,その大いなる召し』50-58ページを参照してください。

熱心に学ぶよう勧める

福音の原則を日常生活にどう応用できるかよく分かるように教えてください。福音の原則が,神,自分自身,家族,隣人に対する思いにどのような影響を与えるか話し合うように促します。福音の原則に従った生活をするよう勧めてください。

できるだけ多くの人にレッスンへの積極的な参加を促してください。朗読,質問に答える,体験を話してもらうといった形で行うとよいでしょう。しかし,生徒を当惑させないと確信できるときだけに限定します。レッスンの準備をしているときに生徒に特別な割り当てをするとよいでしょう。レッスンに参加する生徒たちの気持ちや必要としている事柄に配慮してください。レッスンの前に個人的に話し合い,レッスンへの参加についてどのように感じているかを尋ねる必要があるかもしれません。

このテーマについて詳しくは『教師,その大いなる召し』61-74ページを参照してください。

教師へのそのほかの提案

本書では,各章に一つか二つの教師への提案が載っています。ここには生徒を愛し,御霊によって教え,教義を説き,生徒に熱心に学ぶよう勧める際に役立つアイデアが紹介されています。