2010–2019
生めよ,増えよ,地を従わせよ

生めよ,増えよ,地を従わせよ

天の御父は,わたしたちが御自分に似た者となれるように,生み,増え,地を従わせよと命じ,それができるよう祝福してくださいました。

タバナクル合唱団の皆さん,世の救い主を賛美する美しい歌をありがとうございます。

父なる神が神の形にかたどって人を造るよう独り子に命じたとき,御父は子供たちを祝福して言われました。「生めよ,増えよ,地に満ちよ,地を従わせよ。また……地に動くすべての生き物を治めよ。」1わたしたちの現世の旅は,神からこの命令と祝福を受けて始まったのです。愛にあふれる御父は,わたしたちに,生み,増え,治めよという命令と祝福をお授けになりました。それは,わたしたちが成長して御自分のようになれるようにするためでした。

兄弟姉妹の皆さん,神が持っておられる3つの重要な特質について今日わたしがお話しする間,皆さんの信仰と祈りをお願いします。わたしたちに与えられた神聖な責任,神聖な特質を伸ばして人生の旅を実り多いものとし,神聖な行く末を達成できるようにするという,御父から頂いた命令を,わたしたちがよく理解して果たすことができるように祈っています。

第1に,神は実を結ぶよう命じられました。

実を結ぶということに関して重要でありながらも見過ごされがちなのは,地上に神の王国をもたらすという務めです。救い主は次のように教えておられます。

「わたしはぶどうの木,あなたがたはその枝である。もし人がわたしにつながっており,またわたしがその人とつながっておれば,その人は実を豊かに結ぶようになる。わたしから離れては,あなたがたは何一つできないからである。……

あなたがたがわたしにつながっており,わたしの言葉があなたがたにとどまっているならば,なんでも望むものを求めるがよい。そうすれば,与えられるであろう。

あなたがたが実を豊かに結び,そしてわたしの弟子となるならば,それによって,わたしの父は栄光をお受けになるであろう。」2

わたしたちが実を結ぶには,キリストに従い,他の人たちがキリストのもとに来るよう助け,「イエス・キリストの名を受け……最後までイエス・キリストに仕え〔る〕」3必要があります。

今日,生ける預言者と使徒は,わたしたち一人一人が各自の能力と機会に応じて救いの業に熱心に携わるよう,声を上げて呼びかけています。

この呼びかけに応えて多くの実を結ぶためには,まず「柔和で心のへりくだった人」4になることです。そうすれば,聖なる御霊の勧めに従い,交わした聖約を全て守って,さらにキリストに近づくことができます。5慈愛の賜物を求めて受けることができます。そして,自分の家族,先祖,会員または会員でない隣人や友人に,イエス・キリストの福音を受け入れるよう勧める力が得られます。

慈愛の精神で働くことは義務ではなく,喜びです。困難は信仰を育む良い機会となります。わたしたちは「いつでも,どのようなことについても,どのような所にいても,死に至るまでも神〔の慈しみ〕の証人」6となります。

わたしたちは皆,救いの業に熱心に携わる能力と義務があります。救い主はわたしたちに,約束の伴う責任を与えられました。「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだのである。そして,あなたがたを立てた。それは,あなたがたが行って実をむすび,その実がいつまでも残るためであり,また,あなたがたがわたしの名によって父に求めるものはなんでも,父が与えて下さるためである。」7

第2に,神は増えるよう命じられました。

わたしたちの肉体は神から頂いた祝福です。肉体を授かったのは,「人の不死不滅と永遠の命をもたらす」8という天の御父の業を成し遂げるためです。肉体はわたしたちがやがて神のようになるための神聖な手段です。

肉体があるおかげで,天の御父に従った霊の子供たちは,この地上での生活を経験することができます。9子供を産むということは,この地上での生活を享受する機会を他の霊の子供たちにも与えるということです。この世に生まれてくる霊は皆,神の戒めに従うならば成長して昇栄することができます。

男女間の結婚は,増えよという命令を果たすために神が定められた制度です。同性間のつながりでは子孫を増やすことができません。

法律と律法に基づいて結婚し,神殿で結び固められ,結び固めの聖約を尊ぶならば,両親と子供は,愛と実りある人生への備えという最高の経験をすることができます。そのようにする人々は,神と交わした聖約に従うことのできる理想的な環境で生活するのです。

天の御父はわたしたちを愛しておられます。ですから,忠実でありながらも,自分にはどうすることもできない理由で,聖約の結婚と子供という祝福を享受していない,または,享受することができない御父の全ての子供たちに対して,御父は御自分が定められたときに,これらの祝福を受けることができるようにしてくださいました。10

生ける預言者と使徒は,永遠の結婚の聖約を交わす機会のある全ての人に,知恵と信仰をもって前へ進むよう勧告してきました。わたしたちはその神聖な機会を,この世の物を追い求めるために引き延ばすべきではありませんし,結婚相手が見つからないほど高い理想を思い描くべきでもありません。

永遠の結婚の聖約によって結び固められ,聖約を守ることによって実りある生活をしている全ての人に与えられている約束は,サタンにはその人々の永遠の夫婦としての土台を壊す力がないということです。

第3に,神は地を従わせるよう命じられました。

地を従わせ,全ての生き物を治めるということは,これらを管理し,神の御心11を成し遂げ,神の子供たちの目的に添わせるということです。従わせることには,自分の肉体を制御する力を身につけることも含まれます。12それらの無力な犠牲になることや,それらを神の御心に反する方法で用いることは含まれません13

地にあるものを従わせる力を伸ばすためには,まず謙遜になって自分の人間的な弱さを認め,キリストとその贖いを通して力が得られることを認めなければなりません。なぜなら,「キリストは〔こう〕言われた」からです。「あなたがたはわたしを信じるならば,わたしの心にかなうことを何事でも行う力を持つであろう〔。〕」14この力は主の戒めに従って行動するときに与えられます。御霊の賜物を求め,才能を伸ばすことによって,わたしたちはこの力を伸ばすことができます。

わたしはアフリカの多くの家族に見られる典型的な貧しい環境で生まれ育ちました。わたしは両親の助けによって教育を受けることにより,そのような環境を克服する力を得ました。自分がどのような人物になれるかという展望を育んでいくことは,わたしの成長に不可欠でした。その後,結婚して間もない頃,妻とわたしは回復された福音を見いだし,福音を通じて霊的な導きという偉大な祝福を常に受けてきました。人並みの試練やチャレンジを経験しましたが,主に助けを求めるとき,平安と慰めをもたらす答えを見いだしたので,くじけることはありませんでした。

今日の人間社会には,不道徳,ポルノグラフィー,武力衝突,公害,薬物の乱用,貧困といった問題が威を振るっています。世の多くの人が,神の御心よりもあえて「悪魔の意志と肉の思いに」15自らを従わせているからです。「彼らは主の義を打ち立てるために主を求めようとせずに,すべての人が自分の道を,自分の神の像を求めて歩む。その像は俗世の形であり,その本質は偶像のそれである。」16

しかし,神は御自分の助けを受けて,試練を克服し,堪え忍ぶように,全ての人に勧めておられます

「わたしは神である。わたしは世界を造り,また人々を,彼らが肉体にある前に造った。

……あなたがわたしに心を向け,わたしの声を聴き,そして信じ,あなたのすべての背きを悔い改め,まことに水の中で,……独り子……イエス・キリストの名によって……バプテスマを受けるならば,あなたは聖霊の賜物を受けるであろう。すべてのものをその名によって求めれば,何でも求めるものはあなたに与えられるであろう。」17

自分には神のようになる可能性があることを理解し,主イエス・キリストの贖いから得られる力に心から頼る忠実な末日聖徒は,生まれながらの弱点があっても力を与えられ「何事でもすることができ〔ます。〕」18多くの人を束縛に陥れてきた悪の誘惑に打ち勝つ力が与えられるのです。パウロは次のように教えています。

「神は真実である。あなたがたを耐えられないような試練に会わせることはないばかりか,試練と同時に,それに耐えられるように,のがれる道も備えて下さるのである。」19

「主ご自身,試練を受けて苦しまれたからこそ,試練の中にある者たちを助けることができるのである。」20

天の御父は,わたしたちが御自分に似た者となれるようにするために,生み,増え,地を従わせよと命じ,それができるよう祝福してくださいました。わたしたち一人一人が,選ぶ事柄に応じて実際に成長し,御父のようになることができるよう,助けが得られるようにしてくださいました。わたしたちが皆,自分に授けられた神聖な特質を伸ばす展望を頼りに,全ての神聖な特権を求め,神聖な行く末を達成できるような生活を送れますように。

わたしは父なる神とその愛する御子,救い主イエス・キリストが現実に生きておられることを証します。御父が輝かしい幸福の計画を立ててくださったこと,今日の地上における生ける預言者,わたしたちが愛し支持するトーマス・S・モンソンに鍵が授けられていることを証します。わたしたちが御父の全き祝福にあずかることができるよう祈ります。イエス・キリストの御名により,アーメン。