2000–2009
父がモルモン書を読んだおかげで
脚注

Hide Footnotes

テーマ

父がモルモン書を読んだおかげで

今日きょう,わたしの声を聞いているすべての人に,モルモン書を読み,そこに書かれている約束を実行するよう勧めます。そのようするなら,モルモン書が真実であることを知るでしょう。

愛する兄弟姉妹,おはようございます。今日,皆さんの前で話せることに,深い喜びと栄誉を感じています。わたしの言葉が神によって導かれ,「説く者と受ける者が互いに理解し合い,両者ともに教化されて,ともに喜ぶ」ため(教義と聖約50:22),御み霊たまがわたしたちとともにあるよう祈っています。

わたしの家族の歴史で,1940年6月2日はとても大切な日です。その日,父がバプテスマを受けてこの教会に入ったのです。

父をバプテスマに導いた宣教師の一人であるジャック・マクドナルド長老は,その日のことを,自身の父親にあてた手紙の中で次のように書いています。

「先週の日曜は,ことのほかすばらしい日になりました。わたしたち宣教師は町を離れ,静かな川岸まで行きました。そしてジョーンズ長老とわたし〔マクドナルド長老〕が同僚になってから初めてのバプテスマを施しました。アントニー・アイドカイティスが氷のように冷たい水に入り,教会の会員となったのです。……何もかもが最高でした。青く澄んだ空や,この上なく穏やかで緑豊かな郊外の雰囲気はすばらしく,だれもが偉大な影響力の存在を感ぜずにはいられませんでした。

一緒に歩きながら,バプテスマを受けたばかりの彼は,この日がどれほどすばらしいかを言葉では言い表せず,まるで新しい人間になったようだと語りました。……これがわたしたちの最初のバプテスマでした。しかし,わたしやほかのだれの功績でもありません。彼が自分で改宗したのです。」

この出来事のおかげで,わたしの人生も変わりました。自分の行いがどれほど賢明なものとなるかを父が予見していたかは分かりませんが,あの日,バプテスマを受けた父を愛しています。他界してから30年以上たちましたが,わたしは父の名を誇りに思い,感謝し続けるでしょう。

リトアニア人の両親を持ちながら,スコットランドで生まれた父は,まだ若いころにブラジルに移住しました。英語が話せたことで,父の改宗は早まりました。英語のモルモン書を読むことができたのです。当時,ポルトガル語でモルモン書を読むには,翻訳の質がまだ十分ではありませんでした。言葉の壁のために,母が教会に入るのはその数年後になります。しかし教会に入ってからは,人のために自らをささげ神を愛することについて,家族にとって力強い模範となりました。母は92歳になります。今日この会場に来ています。偉大な忠誠心を持つ母を心から愛していると伝えられるのは大きな喜びです。わたしは母の名も誇りに思い,感謝し続けるでしょう。

当時の状況でバプテスマを受けて教会に入った父の勇気をたたえます。それは大変なことでした。まだ妻は会員ではなく,飲酒や喫煙の誘惑も並大抵ではありませんでした。経済的に苦しく,教会に加わることについて母親の反対もありました。バプテスマを受ければもう息子とは思わないと言われていたのです。ブラジルの教会員数はまだ300人にも達しておらず,礼拝堂は一つもありませんでした。父の決意と勇気はまさに驚くべきものです。

それほど多くの困難に直面しながら,父はどうしてそのような決断ができたのでしょうか。答えは簡単です。モルモン書を読んだからです。モルモン書を読んで,父は回復のメッセージが真実であることを知るようになりました。モルモン書は,末日聖徒イエス・キリスト教会が真実であることの証拠です。『わたしの福音を宣のべ伝えなさい』には次のように書かれています。「モルモン書は,御霊を通して用いるときに,改宗をもたらす最も強力な手段となります。」(『わたしの福音を宣べ伝えなさい』104)

ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこう宣言しました。「祈りをもってモルモン書を読む人は,貧富の差や学問の有無に関係なく,その力によって成長することができます。……

……わたしは皆さんにはっきりと約束します。これまでに何度読んだかに関係なく,祈りの気持ちをもってモルモン書を読むなら,皆さんの〔心の〕中に,……主の御霊が注がれるようになります。そして,主の戒めに従って歩もうとする決意が強められ,神の御子が確かに生きておられることがさらにはっきりと分かるようになるでしょう。」(「モルモン経」『聖徒の道』1988年10月号,7)

この約束は父とわたしの家族に成就しました。わたしたちはこれまで受けてきた教えに従って,家族で毎日聖文を読んでいます。長年そうしています。家族で何度かモルモン書を読み通しました。これからも続けるつもりです。約束されているとおり,主の御霊が家族の心に注がれ,主の戒めに従って歩もうとする決意が強められ,神の御子が確かに生きておられることがさらにはっきりと分かるようになりました。

モルモン書が真実だと分かると,地上にイエス・キリストの教会を回復するため,ジョセフ・スミスが神により召されたということが分かります。ジョセフ・スミスが御父と御子にまみえたこと,信仰はただ一つであり,有効なバプテスマは一つであることが分かります。神の預言者が今こん日にち地上におり,昔の時代のペテロがそうだったように,神権のすべての鍵かぎとそれらを行使する権利を持っていることが分かります。イエス・キリストが神の御子であり,人が救いにあずかるための唯一の御み名なを持つ御方であられることが分かります。父なる神が生きておられ,わたしたちを愛しておられることが分かります。御父の救いの計画が完全であると分かり,儀式を執り行い,戒めに従って生活し,最後まで堪え忍びたいという願いを抱くようになるのです。

モルモン書を受け取り,こうした説明を受けながら,読むことを拒む人がいることを残念に思います。ほかからの影響に身をさらし,この書物をよく調べることを拒み,価値のないもののように無視し,モルモン書という霊のごちそうを決して口にしない人がいることを残念に思います。わたしには理解できません。それはまるで,愛情深い父親と遠く離れて暮らす息子や娘が,その父親からもらった手紙を読むことを拒み,封を開けようともしないのと同じです。そのような選びをする人は,優しい母親が愛情込めて作ってくれた料理を,ほんの少しでも口に入れるのを拒んでいるだだっこのようです。

モロナイ第10章3節から5節にあるモロナイの勧めに従うなら,神は御自身の真理を明らかにしてくださいます。『わたしの福音を宣べ伝えなさい』には,モロナイの言葉がこのようにまとめられています。

  • 1「モルモン書を読み,イエス・キリストに関するモルモン書のメッセージを深く考える。」

  • 2「モルモン書が真実であり,ジョセフ・スミスが回復の預言者であるという証あかしを得るために,イエス・キリストを信じる信仰をもって神に祈る。」

  • 3「誠心誠意で祈る。これは,神から受ける答えに従って行動する意志があるという意味を含んでいます。」(『わたしの福音を宣べ伝えなさい』111)

これらのことを知ることはできないと言う人がいるかもしれません。わたしは,神が地上の預言者を通して与えられた指示に謙けん遜そんに従うなら,知ることができると証します。このことを信じずにほかのことを信じるということは,神が真理をどこに見いだすべきかを知らず,真理をわたしたちに示す力をお持ちでないという,愚かな考えを受け入れることになるでしょう。この書物にある約束に従わない人がいるというだけでは,全員がこの約束を実行していないということにはなりません。

なぜわたしは父の名前を愛し,誇りに思うのでしょうか。モルモン書の約束どおりに,読んで実行したからです。なぜわたしは父の名前を愛し,誇りに思うのでしょうか。大きな困難に直面しながら,受けた答えから目を背けなかったからです。なぜわたしは父の名前を愛し,誇りに思うのでしょうか。神が望まれることを行う勇気を持ち,わたしの生まれる以前に,わたしの人生を祝福してくれたからです。

今日,わたしの声を聞いているすべての人に,モルモン書を読み,そこに書かれている約束を実行するよう勧めます。そのようするなら,モルモン書が真実であることを知るでしょう。

モルモン書が神の御み言こと葉ばであると証します。だからこそ,わたしはジョセフ・スミスが神の預言者であることを知っているのです。ジョセフ・スミスはモルモン書を書いたのではなく,神の力によって翻訳したことを知っています。わたしはトーマス・S・モンソンが今こん日にち地上における神の預言者であり,神権のすべての鍵とそれらを行使する権利を持つ,地上で唯一の人であることを知っています。イエス・キリストがわたしたちの救い主であり,実在の御方であられることを知っています。神が生き,わたしたちを愛しておられることを知っています。イエス・キリストの御名により,アーメン。