2000–2009
悪との戦いに勝つ
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悪との戦いに勝つ

皆さんはこの末の日に,以前と同じ選び,すなわち悪ではなく善を再び選ぶために信任を受けて地上に来ました。

今晩はアロン神権者の兄弟たちに向けてお話しします。皆さんが自分は何者であり,皆さんの人生にはどんな目的があって,どうしたらそれを達成できるのか,深く知るためのお手伝いをしたいと願っています。

皆さんは最も重要な時期に,この世に生を受けました。大いなる戦いの最後の決戦が始まろうとしています。創世の前に始まったこの戦いは,世界の歴史において悲惨な結果を残してきました。わたしが言うのは,キリストに従う者たちと,キリストを自分たちの神として認めない者たちとの間で争われてきた戦いのことです。1

黙示者ヨハネはこの戦いについてこう書いています。

「さて,天では戦いが起おこった。ミカエルとその御み使つかいたちとが,龍と戦ったのである。龍もその使つかいたちも応戦したが,勝てなかった。

そして,もはや天には彼らのおる所がなくなった。

この巨大な龍,すなわち,悪魔とか,サタンとか呼ばれ,全世界を惑わす年を経たへびは,地に投げ落おとされ,その使たちも,もろともに投げ落された。」2

この前世の戦いを起こしたのはサタンでした。御父がその子供たちのために作られた救いの計画に反抗し,その計画の実施者として定められたキリストを拒むことによって戦いが始まったのです。悲しいことに,御父の子供の3分の1がサタンに従いました。3しかし,3分の2はそうしませんでした。皆さんもその中にいて,御父の幸福の計画を成し遂げるために,この地上にやって来たのです。

残念なことに,この戦いはサタンを天から追放するだけでは終わりませんでした。ヨハネによると,サタンとその使いたちは「地に投げ落され」4「激しい怒りをもって」5この地に下って来たのです。その怒りは,時の初めから人を苦しめてきた流血と恐怖の歴史が証明しています。

人々が受けた傷があまりに深く,広い範囲にわたっていたため,神御自身が,彼らの状況を見て涙を流されました。6

わたしたちは今,地上の現世の歴史上,末の日に当たるところにいます。再臨の時,御子はかつて御自身を拒んだこの地に戻り,それを再び御自身のものとされます。7その日,主がサタンとその軍勢を制圧し,平和で義に満ちた1,000年間の到来を告げます。8その日に備えるために,神はもう一度,この地に神の王国を回復されました。その王国が末日聖徒イエス・キリスト教会です。9

かつて神の王国が地上に築かれたこともありましたが,その王国を託された人々は王国を保つことができませんでした。けれども今回は違います。今回の神の王国は失われることなく世に打ち勝つという預言された約束があります。10

神の王国の最後の回復は,それが確実に成功するように,かつてない強い霊の力によって始められ11,同じ霊の力と,またそれ以上の力によって支えられています。この末日に生を受け,御父と御子のために働くように取っておかれたのが,御父の息子,娘の中で最も勇敢で気高い霊たちです。彼らの勇気と気高さは,前世のサタンとの戦いで証明されています。「善を選ぶのも悪を選ぶのも任されていた」とき,彼らは「善を選んで,非常に深い信仰」と「善い行い」を示したからです。12そのような特質が,今こそこの地上で神の業を支え,激しさを増しているサタンの怒りから人を救うために必要とされているのです。

アロン神権者の若い友人の皆さん,皆さんこそ,その勇敢で気高い御父の息子です! 皆さんは「〔主の〕家の勇士,〔主の〕戦士」です。13皆さんこそ,悪よりも善を選んで,「非常に深い信仰」と「善い行い」を示した人たちです。前世で義を選んだ皆さんは,この末の日に以前と同じ選び,すなわち悪ではなく善を再び選び,非常に深い信仰を働かせて,善い行いをするよう信任を受けて地上に来ました。それはまた地上における神の王国とその民の代表者となるということでもあります。

神の王国が地に回復され,皆さんが地上にやって来たことから,サタンは「自分の時が短いのを」知っています。14また,神の王国が「民の背きのほかに」打ち倒されることがないのも知っています。15だからこそ,サタンはあらゆる手段を駆使して,皆さんを背きの道に誘い込もうとしているのです。皆さんを背きの道に引きずり込めば,専任宣教師として伝道したり,神殿結婚をしたりするのを妨げることになるでしょうし,将来の子供たちを信仰によって守れなくなるのを知っているからです。これはすべて,皆さん自身だけでなく,教会を弱めることになります。サタンは,神の王国が「民の背きのほかに」打ち倒されることがないのも知っています。間違いなく,今や,この戦いの焦点は皆さん,つまり「神の戒めを守り,イエスのあかしを持〔とう〕」16と努力している皆さんに当てられています。

若い友人の皆さん,皆さんは今の時代とこれからやって来る時代が「危機的」17であることを認識しなければなりません。このことについて,ボイド・K・パッカー会長はこう言いました。

「教会の歴史あるいは人類史上,いまだかつて現在の状況に匹敵するものはありませんでした。ソドムとゴモラにさえ,今わたしたちを取り巻いている甚だしい悪と腐敗はありませんでした。どこへ行っても,みだらな言葉,下品な言葉,神への冒ぼう瀆とくの言葉を耳にします。かつては人目を忍んで行われていた,言うに堪えない悪と背徳が,今や公然と,法的保護さえ与えられています。ソドムとゴモラの時代には,局地的な現象だったものが,今では世界中に広がり,わたしたちの中にも存在しています。」18

今こん日にちの危機的状況について話すのは,皆さんを怖がらせるためではなく,まじめに考えてほしいからです。まじめであるとは,自分の置かれた状況を熱心かつ真剣に見極め,自分の行動の結果を,入念に思慮深く検討できるという意味です。つまり,まじめな人には,良い判断と慎重な行動が期待できることになります。多くの預言者が若者にまじめであるよう教えているのも納得できます。19ヒラマンの2,000人の若い兵士が戦いに優れていたのは,勇気と体力と誠実さだけなく,「まじめ」であったからだとモルモンが言ったことを思い出してください。20モルモンがその特質を高く評価したのは,彼自身もその特質を身に付けていたからです。わずか10歳のときにニーファイ人の聖なる記録をゆだねられたのも,モルモンが「まじめな子供で,観察が鋭かった」からでした。21そして15歳のときに,「主の訪れを受け,イエスの慈いつくしみを味わった」のも,「まじめな心の持ち主」だったからです。22

ですから,サタンとの戦いの最終段階に差し掛かっている今こそ,まじめであってください,若い友人の皆さん。麻薬やアルコールやたばこを取り入れてはいけないということを理解してください。ポルノグラフィーなどの不道徳な活動にかかわってはいけません。うそを言ったり,偽ったり,盗んだりしてはいけません。不誠実な言葉,下品で卑しい言葉を使ったりしてはいけません。入れ墨やピアスなどで体を汚してはいけません。そのようなことをしていたら,あなた自身の魂をかけた戦いに勝つことができないだけでなく,御父のほかの子供たちの魂をかけた大いなる戦いで勇敢な戦士として戦うことなどできないからです。23

若い友人の皆さん,道は一つしかないことを理解してください。サタンとの戦いに勝つには,時の初めと同じような方法で勝利を得なければならないのです。天の戦いで主がついに勝利を勝ち取ったとき,大きな声が聞こえてきました。

「今や,わたしたちの神の救いと力と国と,神のキリストの権威とは,現れた。……

……兄弟たち〔ミカエルと天使たち〕は,小羊の血と,彼らの証あかしの言葉とによって,彼〔サタン〕にうち勝った。彼らは自分の命を惜しまず,死に至るまでも証を保ったからである。……」24この宣言の重要性を見落とさないでください。つまり,世の始めにサタンを退けたのは,(1)主イエス・キリストとその贖あがないの犠牲に対する信仰と,(2)最後まで変わらない,確固とした主に対する,そして(3)主とその業に自らを献身することだったのです。もしそれが時の初めに,サタンにうち勝つ方法だったとすれば,今日も同様に,サタンにうち勝つための唯一確かな道であることが皆さんに分かります。25

さて,敵にうち勝つために必要な信仰,証,御み霊たまによる清めをどのように得るべきか,疑問に思うかもしれません。こうした特質はすでに皆さんの内にあると申し上げます。皆さんはそれを呼び起こしさえすればよいのです。そのために,3つの提案をさせてください。

第1に,若き日のジョセフ・スミスと同じことを行ってください。静かな場所を見つけ,天の御父に祈ります。26定期的に,熱意をもって祈ってください。祈りは啓示を受けるための前提条件です。祈りが定期的で熱意を伴うものであればあるほど,より頻繁に啓示を受けます。啓示を受けると,まだ見ていない物事に対する証拠や確信が与えられます。これは信仰の基です。27

第2に,主の声を聞く方法を学んでください。主の声は静かで細く,ささやくような声です。28聞くというより感じるものです。思いや感情,そして印象を通してもたらされます。そうした声を聞くには過度の笑いや軽薄さ29を捨て,皆さん自身が静かで穏やかである必要があります。自身の生活を律することは簡単には思えないかもしれませんが,貴く,愛ある主の声を聞くことはどのような状況でも皆さんの支えとなります。それゆえに,あらゆる努力を払う価値のあることなのです。

第3に,皆さんに与えられている主の言葉に従ってください。主の言葉は愛や慰めを与えるだけでなく,常にわたしたちを導き,正してくれます。どんなに難しく思えても主の勧めのとおりに行動してください。今,行動してください。主の御み心こころを行うことにより,主についての知識を得,主への愛が生じ,これまでにないほど,自身の生活よりも主に従うことを優先したいと望むようになるでしょう。30

愛するアロン神権者の皆さん,今は皆さんの時代です。無駄にしないでください。まじめでいましょう。「信仰のたてを手に取り……悪しき者の放つ火の矢を消す」のです。31そして,「信仰の戦いをりっぱに戦いぬ」くのです。32そしてすべてのことを行った後,堅く「立って」33,「主が……なされる救すくいを見」てください。34主の救いがもたらされ,皆さんと皆さんの側にいる人々をあらゆる悪から解き放ってくださることを約束します。このことを主イエス・キリストの御み名なにより証します,アーメン。