2000–2009
内面的な強さをはぐくむ
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内面的な強さをはぐくむ

試練に耐え、試練によって強められるほどに、真理に改心し、信仰心に満ちあふれ、神により頼むには、どうしたらよいでしょうか。

中央扶助協会会長会と扶助協会中央管理会を代表し、世界中の教会員、特に、忠実で献身的な努力により、世界中の個人や家族の生活を祝福するために時間と才能を犠牲にしておられる女性の皆さんに感謝いたします。

ゴードン・B・ヒンクレー大管長から任命を受けたときに頂いた祝福で、大管長は扶助協会が与えることのできる奉仕について触れ、こう述べました。「扶助協会は、この種のものとしては世界でも最も大きく最も古いと思われる実にすばらしい組織です。その使命は、善を行い、苦しんでいる人や困っている人を助け、世界中の女性たちに、教育の場を提供し、家庭管理やその他の技能を身に付けていただくことです。」

その指針としてわたしたちには「扶助協会の宣言」や「家庭・家族・個人を豊かにする集会」、そして家庭訪問プログラムがあります。これらの資料やプログラムは、姉妹たちが奉仕と一致を通して内面的な強さをはぐくめるよう、綿密に検討されたものであり、現在よく定着し、活用されています。

わたしが言う内面的な強さとはどのようなものかを示すために、1856年に独りでイギリスを離れユタへ旅をした26歳のスザンナ・ストーン・ロイドの話をしたいと思いま凱家族の中でただ一人の教会員であったスザンナは、ウィリー手車隊に加わりました。大勢のほかの開拓者たちのように、彼女は生命を脅かす飢えと病気、疲労に耐えました。

ソルトレーク盆地へ着いたスザンナは、身なりを整えるために鏡を借りました。最善を尽くしたにもかかわらず、彼女はこう述べています。「鏡に映った自分の姿を決して忘れることはできません。旧友の中にはわたしだと見分けがつかなかった人もいます。」1自分の鏡を一切れのバッファロ一の肉と引き替えにインディアンに売ってしまったスザンナは、自分の姿を見ることにあまり時間を費やしませんでした。もはや、自分自身のイメージも分からなくなっていました。内面的にも外面的にも違う人になっていたのです。岩山を越える厳しい旅と極限に近い苦難から、深い確信が生まれました。彼女の信仰は試され、その改宗は確固としたものとなりました。こうしてスザンナは、最高の鏡も映し出すごとができないほど精錬されたのです。スザンナは強さを祈り求め、心の奥深い所にそれを見いだしました。

これこそわたしがお話ししたい内面的な強さで垢では、試練に耐え、試練によって強められるほどに、真理に改心し、信仰心に満ちあふれ、神により頼むには、どうしたらよいでしょうか。

人生は、ほとんど計画どおりにはいかないということは、それほど長生きしなくても分かります。逆境や苦難はだれにでも訪れます。皆さんは、自分自身や自分の環境を少しも変えたくないと思っている人を御存じでしょうか。それでも信仰をもって前進している多くの人をきっと御存じでしょう。皆さんは、そうした人々にひかれ、鼓舞され、彼らの模範によって強められることでしょう。

過去5年間、わたしは、アフリカからスペインまで旅し、それぞれが開拓者と言える姉妹たちと会い、話をしてきました。彼女たちの内面的な強さに心を打たれ、彼女たちの証あかしの深さに鼓舞されました。この姉妹たちこそ、「扶助協会の宣言」が述べている真理を実践している人々です。

この宣言は、わたしたちが真に何者であるか、そしてなぜ今しているようなことを行うのかを思い起こさせてくれます。その訓戒に従って生活すればするほど、内面的な強さが増しま夷わたしたちは自分の信仰を映し出しているのです。断食、祈り、聖文の勉強は、救い主との関係に影響を及ぼします。内面的な強さをはぐくむことのできる方法を、あと二つ挙げたいと思います。

奉仕

わたしたちが真に改心したときに、わたしたちの視点は自分から他人へと移ります。奉仕を通して内なる強さを得るのです。利己的な関心や欲望に心を動かされることほど、サタンを喜ばすことはありません。しかし、わたしたちには分別があります。奉仕は正しい道にとどまるのを助けてくれます。

女性の大会や「家庭・家族・個人を豊かにする集会」で、そして最も重要なことですが、皆さん自身の家庭で、わたしはその奉仕の業に感銘を受けてきました。つい数週間前、ヨーロッパ中央地域の地域会長から電話がありました。アルバニァとモルドバの会員や宣教師たちが寒さで困っているので、扶助協会からキルトを送ってもらえないだろうかということでした。人道的支援センターへ行き、1、000枚のキルトを寄付できることが分かったときのわたしの喜びを想像してみてください。キルトは数日のうちに梱包こんぽうされ送付されました。伝道部長の手紙には「会員たちは、気遣ってくれる会員がいることに感動しています」とありました。皆さんの無私の奉仕に感謝します。

姉妹の皆さん、「家庭・家族・個人を豊かにする集会」のために提案されたテーマについてよく考え、霊的な強さをはぐくみ、個人の技能を高め、家庭と家族を強め、福音の奉仕をする方法を探してください。そうすることにより、自分の問題にあまりとらわれなくなり、もっと神により頼むようになれるでしょう。

一致

内面的な強さをはぐくむもう一つの方法は、家族、ステークやワード、会長会の中で一致するように努めることです。主御自身がこう教えられました。「もしもあなたがたが一つでなけば、あなたがたはわたしのものではない。」2

目的や考え、思いの一致は、意気を高める特質で夷預言者ジョセフ・スミスはこのように勧告しました。「あなたの隣人の美徳について狭い見方をしないようにしてください。……お互いに心を開かなくてはなりません。」3そのような寛大な精神はより大きな一致を招きます。

わたしはよく一致したステークやワードを訪問してきました。補助組織会長会は互いに支え合い、調整を取り合っています。また、神権指導者を支持し、家族をキリストのみもとへ導くように力を合わせています。神の王国が転がり進むとき、わたしたちは力を合わせて人々を救うために働かなくてはなりません。

中央扶助協会会長会として、わたしたちは家庭訪問が改めて強調されていることに感謝しています。4 新しいメッセージは、福音の原則について、聖文をはじめ大管長会やほかの中央幹部の教えを読むように勧めています。また、原則を実践することにより自分の生活がいかに祝福されたかについて、考えや経験を分かち合うよう勧められています。

姉妹の皆さん、この方式に従うなら、家庭訪問の同僚や教える人たちとの思いがさらに一致するのを感じるでしょう。皆さん自身が霊的に強められるでしょう。

わたしたちが置かれた状況がどのようなものであっても、鏡の前で自己憐憫けんびんと失望に身をゆだねて人生をいたずらに過ごしてよいものでしょうか。パウロが勧告したように、わたしたちは皆、時折「自分を吟味」5する必要があります。わたしたちは皆、悔い改め、弱さを認め、もっとしっかりとキリストのみもとへと歩まなくてはなりません。スザンナのように、わたしたちは苦痛や悲しみ、失望の荒れ野を渡るために、わたしたちにとっての「鏡」を売らなくてはならないのかもしれません。しかし、そうするならば、ほかの方法では理解できない、神から与えられた力を見いだすことでしょう。

ジョセフ・F・スミス大管長は、開拓者の女性たちの内面的な強さに心を動かされてこう語りました。「彼女たちにとって死は無力でした。苦難も無力でした。寒さや雨、暑さも何でもありませんでした。姉妹たちが感じ取り、知り、望んでいたことは、神の王国の勝利と主がお与えになった真理以外に何もありませんでした。」そして、大管長は神の預言者としての誠実さをもって尋ねました。「さて、これらの女性は今どこにいるのでしょうか。」6

わたしは今日きょうここで、そのような女性たちは世界中の教会の扶助協会にいると証いたします。「真理を深く知るようになっ〔た〕」7 現代のこのような女性たちの姿を見る機会にあずかり、わたしはこの上ない感謝の念に満たされています。わたしは主が「弱さを強さに変え〔る〕」8 ことがおできになることを少しの疑いもなく知っています。これは主の業であり、主の王国であることを知っています。わたしたち一人一人は、どのような生き方をするかによって救い主の光を輝かせることを、わたしは知っています。イエス・キリストの御名みなにより証いたします。アーメン。