2016年
オーストラリアで王国を建てる
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ヤングアダルトのプロフィール

オーストラリアで王国を建てる

筆者はアメリカ合衆国ユタ州在住です。

挫折も聴覚障がいも,オーストラリアで主の業を速めるために力を尽くすこの青年を止めることはできませんでした。

Building the Kingdom in Australia

マウント・バウバウから朝日が差す頃,キャラン・ブルックスは既に大好きなことに取りかかっています。それは家を建てることです。ツーバイフォー材を組む彼の顔は,仕事がうまくいっているという達成感でほころんでいます。

彼の働く姿を見て,キャランが聴覚障がい者であると思う人はいません。障がいが彼の働きにブレーキをかけたことはありません。キャランは,大工仕事は自分の本分のように感じています。そして,そのとおりなのでしょう。—彼の家系は5代も前から建築に関わっているからです。

「15歳のときに,学校を辞めて大工の見習いを始めました」と彼は言います。「オーストラリアでは,自分の好きな見習いの仕事があれば,学校を辞めて正規で働くことはよくあることなんです。」キャランはそれ以来ずっと建築の仕事に関わっています。家を建てることであれ,自分自身の証を強め,召しを大いなるものにすることであれ,彼はいつも神の王国を建てる働きに携わっています。

聴覚障がいが建築の仕事の妨げになってこなかったように,福音を学び,宣べ伝えるという望みを妨げることもありませんでした。

彼はこう述べています。「子供の頃は,壇上からの話を1割理解するのがやっとでした。」専任宣教師として働きたいと思いましたが,聴覚障がいのために宣教師になるための条件を満たすことができませんでした。しかし,彼は主を信頼し,主の御心がなるように祈りました。すると予想もしていないことが起こりました。彼の聴力が悪化したのです。

「18歳のときに,6か月という長い間,わたしは聴力を完全に失ったのです。感じることしかできなかったので,そのためだけに教会へ行きました。」と彼は説明しています。

その期間は,キャランが証を培い,御霊に頼るときとなりました。初めはさらなる試練と思われたことが,なんと結果的に彼の祈りの答えとなったのです。突然の聴力低下により,彼は人工内耳の移植を受けることができ,その結果,専任宣教師となるのに必要な程まで聴力が改善したのです。キャランは間もなくして,オーストラリアのパースで伝道しました。

彼は現在ビクトリア州のモエに住んでおり,ワードの若い男性会長会で奉仕しています。福音の中で強くあり続けることが難しい場所で,そうできるように10人の青少年を助けています。そのために,彼は真の改心をもたらす御霊の働きを強調しています。

「わたしたちは,青少年たちがモルモン書を読み,教会のプログラムを活用することによって,自分自身で改心できるよう導くことを心がけています。」

この5代目となる大工としての働きぶりがどのような影響を与えているかは,彼の建築作業や福音に対する証,そしてワードの青少年に指導する姿を見れば明らかです。