1 「こうして天と地と,その万象が完成した。
2 神であるわたしは,第七日にわたしの業を終えた。すべてのものを,わたしは造り終えていた。そして,わたしは第七日にわたしのすべての業を離れて休んだ。わたしが造ったすべてのものは仕上げられた。神であるわたしは見て,それらを良しとした。
3 神であるわたしは第七日を祝福して,これを聖別した。わたしはこの日に,神であるわたしが創造し,造った,すべてのわたしの業を離れて休んだからである。
4 さて見よ,わたしはあなたに言う。これが天地創造の由来である。主なる神であるわたしが天と地を造ったとき,
5 地にはまだ野の植物もなく,また野の草も生えていなかった。主なる神であるわたしは,わたしが語ったすべてのものを,それらが地の面に自然に存在するに先立って霊的に創造した。主なる神であるわたしは,地の面にまだ雨を降らせていなかったからである。主なる神であるわたしは,人の子らをすべて創造していたが,まだ土を耕す人はいなかった。わたしは彼らを天で創造したのである。そして,地上にも,水の中にも,空にも,まだ肉なるものはいなかった。
6 しかし,主なる神であるわたしが語ると,霧が地から立ち上って,土の全面を潤した。
7 主なる神であるわたしは,土のちりで人を形造り,命の息をその鼻に吹き入れた。そこで人は生けるもの,地上における最初の肉なるもの,また最初の人となった。しかしながら,すべてのものは以前に創造されたが,それは,わたしの言葉に従って霊的に創造され,造られたのである。
8 主なる神であるわたしは,東の方,エデンに一つの園を設けて,わたしが形造った人をそこに置いた。
9 また,主なる神であるわたしは,人の目に美しいすべての木を自然に土から生えさせた。そして,人はそれを見ることができた。それもまた生けるものとなった。わたしがそれを創造したとき,それは霊のものであった。それは神であるわたしが創造したその領域に,すなわち,わたしが人の用いるように備えたすべてのものはわたしが創造したその領域にそのままあったのである。また,人はそれが食べるに良いのも見た。また,主なる神であるわたしは,園の中央に命の木と善悪を知る木を植えた。
10 主なる神であるわたしは,一つの川がエデンから流れ出て園を潤すようにした。そして,それはそこから分かれて,四つの川となった。
11 主なる神であるわたしは,第一の川の名をピソンと呼んだ。これは,主なる神であるわたしが多くの金を造ったハビラの全地を巡るものである。
12 その地の金は良く,またそこはブドラクと,しまめのうも産した。
13 第二の川の名はギホンと呼ばれ,これはエチオピヤの全地を巡るものである。
14 第三の川の名はヒデケルであって,アッスリヤの東に流れるものである。第四の川はユフラテであった。
15 主なる神であるわたしは,人を連れて行ってエデンの園に置き,これを耕させ,これを守らせた。
16 主なる神であるわたしは,その人に命じて言った。『あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。
17 しかし,善悪を知る木からは取って食べてはならない。それでも,あなたは自分で選ぶことができる。それはあなたに任されているからである。しかし,わたしがそれを禁じたことを覚えておきなさい。あなたはそれを食べる日に,必ず死ぬからである。』
18 また,主なる神であるわたしは,人が独りでいるのは良くないことをわたしの独り子に言った。『それゆえ,彼のためにふさわしい助け手を造ろう。』
19 また,主なる神であるわたしは,野のすべての獣と,空のすべての鳥を土で形造り,アダムのところへ来ることを命じ,彼がそれらをどう呼ぶかを見た。それらも生けるものであった。神であるわたしが,命の息をそれらに吹き入れたからである。そして,アダムがすべて生き物に与える名はその名になると,わたしは命じたのである。
20 それでアダムは,すべての家畜と,空の鳥と,野のすべての獣に名を付けたが,アダムにはふさわしい助け手が見つからなかった。
21 そこで,主なる神であるわたしは,アダムを深く眠らせた。そして,彼が眠ると,わたしは彼のあばら骨の一つを取って,その所を肉でふさいだ。
22 主なる神であるわたしは,人から取ったあばら骨で一人の女を造り,人のところへ連れて来た。
23 すると,アダムは言った。『わたしは今や,これこそ,わたしの骨の骨,わたしの肉の肉であることを知る。男から取ったものだから,これを女と呼ぼう。』
24 それで,人はその父と母を離れて,妻と結び合い,二人は一体となるのである。
25 人とその妻は,二人とも裸であったが,恥ずかしいとは思わなかった。」