旧版
学習する


学習する

画像
〔電球(緑色)の画像〕

もっと資産を買う余裕はありますか?

時間:タイマーを60分にセットしてから,「学習する」セクションを始めます。

読む:ビジネスを成長させる方法のひとつは,生産的資産を増やすことです。ビジネスの生産的資産を増やす前に,それらを買う余裕があるかどうかを知る必要があります。

「もっと資産を買う余裕はありますか?(第1部)」(動画を視聴することができない場合は,122ページを読みます。)

話し合う:マリアは,ローンを返済するために十分なお金があるかどうかをどのように知ることができるでしょうか。

読む:成功するビジネスオーナーは,ビジネスを改善する前に,そのための支払い能力があることを確認します。

成功するビジネスオーナーは賢く投資を行います。

読む:今週の質問-資産を購入するためのローンの返済ができるでしょうか。

今週実行する事柄-自分のビジネスの将来をよりよく理解するために,キャッシュフロー計算書を作成します。

読む:キャッシュフロー計算書は,ビジネスを成長させる方法を見出すことができるように,ビジネスの状態を把握するために役立つツールです。キャッシュフロー計算書の作成には3つのステップがあります。

  • ステップ1.過去の損益計算書を使って,ビジネスの過去の実績を見ます。

  • ステップ2.「将来,わたしの収支はどうなるだろうか」という質問を考えることによって,自分のビジネスの将来を見据えます。

  • ステップ3.将来活用できるようになる現金を計算します。

キャッシュフロー計算書は,取扱商品の追加,支出の削減,収入の増加,ローンの見積もりなど,ビジネスを成長させるための手段を選択する助けとなります。

視聴する:「ロザニー:暖かい食べ物」の成功談から,ローンを組むことがロザニーのビジネスの成長にどのように貢献したかを見ます。(動画を視聴することができない場合は,次のページに進みます。)

現在使用できる現金はいくらあるでしょうか。

視聴する:「使える現金はいくらですか?」(動画を視聴することができない場合は,そのまま先に進みます。)

動画を見た後,学んだ事柄を思い出すことができるように,このページを見直します。

読む:マリアがビジネスを成長させるために十分な現金があるかどうかを知るためには,過去,将来,そしてキャッシュフローの3点を見極める必要があります。

マリアは,キャッシュフロー計算書を作成することによって,これら3つを見出すことができます。

ステップ1:過去

マリアは,損益計算書を使って,過去2か月の収入,固定費,変動費,利益または損失を書き出します。

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

収入

4400

4400

固定費

−3300

−3300

変動費

−1000

−1000

利益(または損失)

100

100

開始時の現金

使用可能な現金

話し合う:上にあるマリアのキャッシュフロー計算書を見てください。過去2か月の収入からマリアのビジネスについて何が分かりますか。

ステップ2:将来

過去2か月の数字から,マリアは将来の収入,固定費,変動費,利益または損失の予測を書き出します。

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

収入

4400

4400

4400

4400

4400

4400

4400

4400

固定費

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

変動費

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

利益(または損失)

100

100

100

100

100

100

100

100

開始時の現金

使用可能な現金

マリアには,ビジネスに変更を加える計画はないことから,今後6か月間の収入と支出は先月2か月と同じになると考えています。

話し合う:上にあるマリアのキャッシュフロー計算書を見てください。マリアの利益は毎月変わりますか。

ステップ3:使用可能な現金

開始時の現金とは,月初めに銀行にあるマリアの現金のことです。この場合では,開始時の金額は50となります。

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

収入

4400

4400

4400

4400

4400

4400

4400

4400

固定費

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

変動費

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

-1000

利益(または損失)

100

100

100

100

100

100

100

100

開始時の現金

50

150

250

350

450

550

650

750

100

100

100

100

100

100

100

100

使用可能な現金

150

250

350

450

550

650

750

850

マリアは,毎月の利益を開始時の現金に毎月追加することによって,使用できる現金を計算します(50+100=150)。

使用できる現金が翌月の開始時の現金となります(150)。

話し合う:上にあるマリアのキャッシュフロー計算書を見てください。6か月目の月末にマリアが使用できる現金はいくらになりますか。

読む:今後6か月の間に使用できる現金の金額がわかったので,マリアはビジネスを成長させるための方法を選ぶことができるようになりました。

ローンの返済に使用できる現金はいくらですか。

やってみる:マリアが15羽のにわとりを買うために6か月間で1500借りた場合,マリアのキャッシュフローがどうなるかを見てみましょう。右にあるマリアのキャッシュフロー計算書を見てください。マリアには275のローン返済額を支払うために十分な現金があるでしょうか。パートナーと一緒に,マリアが使用できる現金をチェックしてください。

話し合う:グループ全体で,マリアが取るべき行動について話し合います。マリアはローンの金額を変更するべきでしょうか。貯金して,にわとりを現金で購入することができるでしょうか。

マリアのキャッシュフロー計算書

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

7ヵ月後

8ヵ月後

収入

4400

4400

5300

5300

5300

5300

5300

5300

5300

5300

固定費

-3300

-3300

-3500

-3500

-3500

-3500

-3500

-3500

-3500

-3500

ローン返済

-350

275

-275

-275

-275

-275

変動費

-1000

-1000

-1600

-1600

-1600

-1600

-1600

-1600

-1600

-1600

利益(または損失)

100

100

-150

-75

 -75

 -75

 -75

-75

200

200

開始時の現金

50

150

250

100

 25

 -50

-125

-200

-275

-75

100

100

-150

-75

 -75

-75

 -75

 -75

200

200

使用可能な現金

150

250

100

25

 -50

-125

-200

-275

 -75

117

  1. 卵の数が増えることから,マリアは1か月の収入が約900増えると考えています(にわとり1羽あたり60の収入増加の15羽分)。900に現在の収入4400を足すと5300になります。

  2. マリアは,固定費が3500に増えると考えています(自転車レンタル用の追加200を現在の支出3300に足して3500)。

  3. ローンを組むと,固定費に275が加算されます(最初の月は350)。

  1. マリアは,にわとりの餌代に追加の500,卵の配達代として姪に100支払うので,変動費が1600に増えると考えています。

  2. 最初の2か月は,ローンを返済するために十分な現金があります。

  3. しかし,ローンの最後4か月(3か月目から6か月目)を見てください。マリアには,ローンを完済するために十分なお金があるでしょうか。

  4. マリアがローンを完済した後,利益は増えますが,それでは遅すぎないでしょうか。

「もっと資産を買う余裕はありますか?(第2部)」(動画を視聴することができない場合は,123ページを読みます。)

やってみる:では,マリアがローンの額を減らした場合(8羽のにわとりの購入に6か月返済で800を借りる)どうなるかを見てみましょう。右にあるマリアのキャッシュフロー計算書を見てください。マリアには800のローンの返済をするために十分なキャッシュフローがあるでしょうか。パートナーと一緒に,マリアが使用できる現金をチェックしてください。

話し合う:グループ全体で,「マリアはこれより返済額の高いローンを支払うことができるか」という質問について話し合います。マリアはローンの額を引き上げるべきでしょうか。

読む:この例では,マリアはキャッシュフロー計算書を使って新たににわとりを購入できるかどうかを判断しています。マリアは,自転車のレンタル,新しい看板や違う餌の購入など,ビジネスに対する様々な変更について判断するためにキャッシュフロー計算書を使うこともできます。

マリアのキャッシュフロー計算書

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

7ヵ月後

8ヵ月後

収入

4400

4400

4880

4880

4880

4880

4880

4880

4880

4880

固定支出

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

-3300

ローン返済

-250

-150

-150

-150

-150

-150

変動費

-1000

-1000

-1300

-1300

-1300

-1300

-1300

-1300

-1300

-1300

利益(または損失)

100

100

30

130

130

130

130

130

280

280

開始時の現金

50

150

250

280

410

540

670

800

930

1210

100

100

30

130

130

130

130

130

262

262

使用可能な現金

150

250

280

410

540

670

800

930

1210

1490

  1. マリアは,新しい8羽のにわとりで収入が約480増えると考えています(にわとり1羽あたり60の収入増加の8羽分)。480に現在の収入4400を足すと4880になります。

  2. 自転車は借りないため,固定費は増えないと考えています。

  3. このローンを組んだ場合,マリアの固定費は150になります(最初の月は250)。

  1. マリアは,にわとりの餌代に追加の250,卵の配達代として姪に50支払うので,変動費が1300に増えると考えています。

  2. マリアが使用できる現金を見てください。マリアには,ローンを完済するために十分なお金があるでしょうか。

  3. マリアの利益と損失を見てください。ローン返済中の利益は少なくなってはいますが,ローンを借りる前よりは増えていることに注目してください。

ビジネスに使用可能な現金はいくらあるでしょうか。

やってみる:それでは,あなたのビジネスのキャッシュフロー計算書を作成しましょう。パートナーを見つけて,右のキャッシュフロー計算書で次の手順を行います。(助けが必要な場合は109-17ページを参照してください。)118ページには,追加の空の計算書があります。この情報をビジネスノートに書き写すことができます。

あなたのビジネスのために入手できる生産的資産について考えてください。それによって,収入と支出がどれだけ増えるか考えます。

どの数字を使うか分からない場合,またはビジネスを所有していない場合は,ビジネスを所有している人を手伝ってください。これは練習です。

読む:次のミーティングの後は,融資銀行からお話をうかがい,ローンの返済額がどれくらいになるかを調べます。その後,キャッシュフロー計算書にローンの返済額を書き込めるようになります。

話し合う:使用可能な現金について知ることは,ビジネスについての判断をする上でどのように役立つでしょうか。ローンの返済額の他に,キャッシュフローを知ることがビジネスの成長に役立つ場合はありますか。

あなたのキャッシュフロー計算書

  1. 損益計算書を使って,過去2か月の収入と支出を書き出します。

  2. 今後6か月の収入の予想額(これまでの収入と新しい資産からもたらされる収入を足した額)を書きます。

  3. 今後6か月の新しい支出の予想額(これまでの支出と新しい資産に対する支出を足した額)を書きます。

  4. ここにローンの返済額を書くことになりますが,まだ分からない場合は,空欄のままにしておきます。

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

収入

固定費

ローン返済

変動費

利益(または損失)

開始時の現金

使用可能な現金

  1. 収入から支出を引いて利益または損失を計算します。

  2. 使用できる現金の金額を知るには,利益を開始時の現金に足します(または開始時の現金から損失を引きます)。

  3. ローンの返済額が分かったら,ローンを完済するために十分な現金があるかどうかを判断するためにこのキャッシュフローを使用することができます。

6か月間のキャッシュフロー計算書

現在のビジネスの状態を表すキャッシュフロー計算書を作成します。助けが必要な場合は,109-117ページを参照してください。

キャッシュフロー No.1:現在の状態

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

合計収入

固定費

ローン返済額

変動的な支払い

利益/損失の合計

開始時の現金

使用可能な現金

次に,新しい資産の入手手段を含むキャッシュフロー計算書を作成します。

キャッシュフロー No.2:新しい資産

2か月前

先月

今月

来月

3ヵ月後

4ヵ月後

5ヵ月後

6ヵ月後

合計収入

固定費

ローン返済額

変動出費

利益/損失の合計

開始時の現金

使用可能な現金