家族のリソース
はじめに


はじめに

このコースの目的

結婚と家族関係のコースは教会員が夫婦間のきずなと親子のきずなを強め,家族関係の中に喜びを見いだせるように計画されました。本書は2部に分かれています。第1部「夫婦のきずなを強める」は特に既婚の夫婦や結婚の準備をしている教会員に役立ちます。第2部「家族を強めるための両親の責任」は「主の薫陶と訓戒とによって」(エペソ6:4)子供や孫を育てようとしている両親や祖父母の皆さんを支援するためのものです。

本コースの基になっているのは,聖文と末日の預言者や使徒が教える教義と原則です。また,「家族-世界への宣言」には特に重きを置いており,本書のivページに紹介されています。

本書の概要は,viiviiiページを御覧ください。しばしばこの概要に目を通して学んだ教義や原則を復習し,次のレッスンに備えてください。

自分自身の必要性に合わせてコースに出席する

コースへの出席は個人の必要性に合わせた選択が可能です。例えば,既婚者でも子供がいない場合は,前半の8回のレッスンだけに参加して後半は参加しないという選択ができます。逆に独り親の場合は第2部のレッスンだけに参加することができます。

コースへの参加

このコースへの参加を選択したということは,家族を強めたいとの気持ちの表れにほかなりません。このコースが提供するものを余すことなく受けるには,クラスでの話し合いに参画するとともにこの『学習ガイド』を活用し,学んだ教義や原則を応用するために努力しなければなりません。

クラスでの話し合いに参画する

参加者がクラスでの話し合いに参画すれば,聖霊の影響を受け,互いに教え,教化し合うことができます。主は言われました。「あなたがた自身の中から一人の教師を任命しなさい。そして,全員が同時に語ることなく,一時に一人を語らせて,すべての者が彼の言うことに耳を傾けるようにしなさい。それは,すべての者が語って,すべての者が互いに教化し合うように,またすべての人が等しい特権を持てるようにするためである。」(教義と聖約88:122

コースへの参加者はすべて,結婚生活の長さや子育ての経験に関係なく,互いに学び合うことができます。レッスンの内容に合わせて自分の経験を話し,人の経験にも静かに耳を傾けるようにすれば,クラスでの学習効果を最大限に高めることができます。また,テーマとなっている真理についてあかしをすれば,自分自身の証もほかの参加者の証も強めることができます。しかし,クラスでの話し合いにふさわしくない個人的な体験や神聖な体験は話さないように気をつけましょう。また,クラスの時間についても配慮し,教師やほかの参加者に思いやりを示さなければなりません。

『学習ガイド』を活用する

レッスンの後の1週間,この『学習ガイド』を使って学んだことを復習してください。『学習ガイド』には「応用への提案」があります。これはそれぞれのレッスンで学んだ教義や原則を生活に応用するための提案です。また,各課には中央幹部の記事が一つか二つ出ています。既婚者の場合は,伴侶はんりょと一緒に読み,内容について話し合うことにより多くの恵みを得ることができます。

ある記事は当初総大会やその他の場所での説教として準備され,一方ほかの記事は教会機関誌のために書かれています。異なる出版物から取ってきたため,わずかな修正を加えてこの『学習ガイド』の形式に統一する必要がありました。例えば,総大会の説教では最初の導入部分を省いたものがありますし,見出しや引用を変更したものもあります。しかし,教えられている内容は同じです。

学んだ教義や原則を応用する

福音をただ学ぶだけでは十分ではありません。福音が生活の中で効果を現すには,学んだことを実践しなければなりません。第11代大管長ハロルド・B・リーは次のように教えています。

「福音の原則と儀式はすべて,ある意味で,その教えを実践して福音を学ぶことへの招待状にすぎません。什分じゅうぶんの一の原則は什分の一を納めた人でなければ分かりません。知恵の言葉の原則は知恵の言葉を守った人でなければ分かりません。子供も,あるいはこの点に関しては大人も,これらの原則について人が語るのを聞くだけでは,什分の一や知恵の言葉,安息日を聖くすること,あるいは祈りに改宗してはいません。わたしたちは実践によって福音を学ぶのです。……

……それぞれの原則を実践することによって得られる祝福を体験しなければ,いかなる福音の教えも真に理解することはできません。」(Stand Ye in Holy Places〔1974年〕,215)

参考資料

教会が出版する以下の資料はこのコースで話し合われる内容を補足するものです。教会配送センターから入手することができますので,購入して家庭で活用するとよいでしょう。

  • 『家族ガイドブック』(31180 300)。家族という組織について述べ,家庭で福音を教えるための情報を提供し,神権の儀式や祝福の手続きを概説したもの。

  • 教会機関誌の結婚や家族に関連した記事。

  • 『家庭の夕べアイデア集』(31106 300)。両親と子供が家庭の夕べのレッスンを準備するための資料(3-172,187-248)。家庭の夕べを成功させるためのアイデア(175-183),特定の原則や責任を子供に教えるための提案(251-278),そして家族活動のためのアイデア(281-354)が掲載されている。

  • 『教師,その大いなる召し』(36123 300)。教会員が福音の教師として自己改善を図るための原則と実用的な提案を提供するもの。単元D「家庭における教え」(127-148)は両親にとって特に役立つ。

  • 『教師ガイドブック』(34595 300)。福音の教授と学習を改善するための提案を提供するガイドブック。

  • 『若人のために』(36550 300)。デート,服装と身だしなみ,フレンドシッピング,正直,言葉遣い,メディア,心身の健康,音楽とダンス,性的な清さ,日曜日の行動,悔い改め,ふさわしさ,奉仕についての教会の標準を述べたもの。

  • 『良い親になるために』(31125 300)。両親が子供に性について教えるための提案が掲載されている。

  • Cornerstones of a Happy Home(英文。33108)。ゴードン・B・ヒンクレー大管長が第二副管長時代に行った説教を収めたパンフレット。

  • 「義にかなう夫,父親」『聖徒の道』1995年1月号,57。第14代大管長 ハワード・W・ハンターの第一六四回半期総大会報告。

  • 「家庭における財政管理の指針」『リアホナ』2000年4月号。十二使徒定員会会員マービン・J・アシュトン長老による記事。家計管理についての実践的な提案。