インスティテュート
預言者という情報源の紹介:恵みという神の賜物


「第4課 教師用資料:預言者という情報源の紹介:恵みという神の賜物」『福音に関する疑問の答えを得る 教師用資料』

「預言者という情報源の紹介:恵みという神の賜物」『福音に関する疑問の答えを得る 教師用資料』

画像
イエス・キリスト/ハインリッヒ・ホフマン画

第4課 教師用資料

預言者という情報源の紹介:恵みという神の賜物

福音についての疑問に対する答えを探すとき,神の言葉に焦点を当て,それを優先することが重要です。聖文および現代の使徒と預言者の教えは,神の神聖な言葉を見いだすことのできる主要な情報源です。このレッスンでは,生徒は『聖句ガイド』総大会の説教を使って,聖文および主の現代の使徒と預言者が恵みというテーマについて何を教えているかを見つける練習をします。また,本コースで使用される以下の学習モデルについても紹介します:(1)テーマとの関連性について話し合う,(2)理解を深める,(3)明確に述べる,(4)振り返り,記録する。

教えるための提案

生徒の必要に基づいて,次の中の一つを使ってクラスを始めるとよいでしょう:

  1. 付録Aのミニ訓練

  2. 教会のニュースルームのニュース記事,「最新情報」の話し合い(付録Bの配付資料1参照)

  3. 今日のテーマについての話し合い

テーマとの関連性について話し合う

次のような事例を分かち合ってもよいでしょう:

教会員でない親しい友人と宗教について話しているところを想像してください。会話の中で,恵みが話題に上りました。あるとき,友人がこう言います。「イエス・キリストが救い主であり,自分が主の恵みによって救われたと信じているんだけど,あなたの教会の会員は,救われるためにキリストの恵みが必要だとは信じていないと聞いたよ。むしろ,善い行いを通して救いを勝ち取ることができると信じているって聞いたんだけどそれってほんとう?あなたの教会は恵みについてどう教えてるの?」

何人かの生徒に,この事例について最初に考えたことを分かち合ってもらいます。その後,次の質問をするとよいでしょう:

  • 恵みに関する主の教えはどこで見つけることができますか。

  • 恵みについて色々な人が教えていますが,聖文および現代の使徒と預言者が恵みについて語っていることを最初に学ぶことが大切なのはなぜでしょうか。(生徒に1ニーファイ15:23-24教義と聖約1:37-38を読んでもらうとよいでしょう。)

「福音ライブラリー」には,研究と学習を深めるための貴重なリソースがたくさんあることを説明します。しかし,主が古代と現代の両方において預言者および使徒として召される人々は,「神の思いと望みをその民に宣言する」という特別な召しと賜物を持っているので,その言葉はほかのあらゆる情報源よりも優先されるべきです。(D・トッド・クリストファーソン「キリストの教義『リアホナ』2012年5月号,87)。このレッスンでは,主が預言者と使徒を通して明らかにされたことを見いだすための重要な手段として『聖句ガイド』総大会の説教を使います。

深く理解する

生徒たちに,小さなグループになっていくつかの言葉を調べてもらいます。グループの何人かに,『聖句ガイド』の「恵み」を,グループのその他の人には「福音ライブラリー」の「総大会」のテーマ検索を使って「恵み」を検索してもらいます。生徒がそれぞれのリソースを調べる際に,「あなたの教会は恵みについてどのようなことを教えていますか」という質問に対する答えを見つけるように勧めます。

研究する時間を取った後,グループのメンバーに,上記の質問に答える助けとなる聖句や総大会の言葉を互いに分かち合ってもらいます。

その後,クラス全員に次の質問をしてもよいでしょう:

  • 学んだことの中で,恵みについてよりよく理解する助けになったものは何ですか。

  • 恵みについての研究は,イエス・キリストを信じるあなたの信仰と証にどのような影響を与えましたか。

明確に述べる

生徒が行う活動を以下の活動の中から一つを選ぶか,あなたが自分で考案し,生徒が恵みに関する主の教えについて学んだことを明確に述べる練習をできるようにします。配付資料として,最初の二つの活動のいずれかの指示を生徒に渡すとよいでしょう。

意見が異なる人に答えるパートナーと協力して,次のような人に出会った場面を想像し,どう対応するか考えてください。「あなたの教会の会員が恵みについて話すのを聞いたことがありません。恵みを信じていないのですか。」学んだことに基づいて,このテーマに関する救い主の教えを反映した答えを分かち合います。また,恵みに関するわたしたちの信条が誤解される様々なパターンと,それらの誤解に対処するための最善の方法について話し合ってもよいでしょう。

2分間で概要を分かち合う。少人数のグループで,教会員が恵みの教義をどのように誤解する可能性があるか話し合います。例えば,次のような言葉から,恵みについてどのように誤解していることが暗に示されていることが分かるでしょうか:「わたしは不十分だ。」「日の栄えに行けるような人にはなれない。」その後,自分のワードや支部の評議会で,恵みに関する教会の教えの概要を述べるよう依頼されたと想像してください。今日学んだことを基に,各グループの参加者に,主が御自身の恵みについて教えられたことをまとめた2分間の概要を準備してもらいます。その後,グループの中から発表する人を選んでいきます。発表が終わるたびに,グループのほかのメンバーに,発表した人に対して一つか二つの質問をしてもらうとよいでしょう。時間が許す限り,グループの参加者全員に自分の2分間の概要を分かち合ってもらいます。

質問を尋ね,答える生徒たちに,この教会の会員でない人が恵みについて抱いているかもしれない質問を紙に書いてもらいます。生徒の質問を集め,容器に入れます。無作為に質問を選び,一人の生徒に,教会の教えに沿った答えを発表してもらいます。答えの良い点と改善方法について話し合い,別の質問を引いて別の生徒に答えてもらいます。時間があるかぎり,繰り返します。

振り返り,記録する

生徒たちに時間を与えて,このレッスンから学んだことや感じたことを深く考えてもらいます。生徒を促すために,次の質問の幾つか,またはあなた自身が考えた質問を見せるとよいでしょう。その後生徒に,自分に最も関連のある,一つまたは複数の質問に焦点を当て,自分の考えを書き留めてもらうとよいでしょう:

  • 今日学んだことの中で,恵みに関する教会の教えをさらによく理解する助けになったのはどのようなことでしょうか。聖霊からどのような促しを受けましたか。

  • 深まった理解をだれに伝えたいですか。学んだことや感じたことを,キリストのような方法で,いつ,どのように分かち合うことができるでしょうか。

  • 今日のクラスでの経験は,イエス・キリストと主の回復された教会を信じる信仰を強めるうえでどのような助けとなりましたか。このテーマに関するあなたの理解と信仰を増すために,さらに何ができるでしょうか。

  • この経験は,わたしたちが主から啓示を受ける生ける預言者によって導かれているというあなたの確信をどのように増しましたか。

必要に応じて,数人の生徒に,今日の活動から学んだことを分かち合ってもらいます。今日あなたが感じたことや学んだことについて証を述べるとよいでしょう。また,生徒が疑問に対する福音の答えを探し続ける際に,主の恵みがあることを証するとよいでしょう。

次回に向けて

次のレッスンでは,「福音ライブラリー」の「ライフヘルプ」の項にある,ポルノグラフィーとの闘いに関する重要なリソースについて話し合うことを生徒に伝えます。今週時間を取ってこのリソースを調べるように生徒に勧めます。