「第4章:御霊を求め,御霊に頼る」『わたしの福音を宣べ伝えなさい—イエス・キリストの福音を分かち合うためのガイド』
「第4章:御霊を求め,御霊に頼る」『わたしの福音を宣べ伝えなさい』
第4章
御霊を求め,御霊に頼る
聖霊の導きを求める
聖霊の賜物は,神が御自分の子供たちに与えておられる賜物の中で最も大いなるものの一つです。宣教師としてのあなたの働きにおいてきわめて重要なものです。人々がバプテスマと確認を受けて改宗するのを助けるには,聖霊の導きと啓示の力が必要です。
生活の中で聖霊の導きを受けるには,霊的な取り組みが必要です。その取り組みには,熱心に祈り,絶えず聖文を研究することが含まれます。また,聖約と神の戒めを守ることも含まれます(モーサヤ18:8-10,13参照)。毎週ふさわしい状態で聖餐を受けることが含まれます(教義と聖約20:77,79参照)。
あなたは毎日異なる必要や状況に直面します。御霊の促しによって,行うべきことや言うべきことが分かるようになります。この促しを求め,それに基づいて行動するとき,聖霊はあなたの能力と奉仕を,あなたが自分で成し得るよりもはるかに大いなるものにしてくださいます。聖霊はあなたの宣教師としての活動や個人の生活のあらゆる面で,あなたを助けてくださいます(2ニーファイ32:2-5;アルマ17:3;ヒラマン5:17-19;教義と聖約43:15-16;84:85参照)。
「導き,指示し,慰める,変わることのない聖霊の影響力がなければ,これから先,霊的に生き残ることはできなくなるでしょう。」(ラッセル・M・ネルソン「教会のための啓示,わたしたちの人生のための啓示」『リアホナ』2018年5月号,96)
キリストの光
キリストの光は,「善悪をわきまえることができるように,すべての人に……与えられて」います(モロナイ7:16。14-19節参照。ヨハネ1:9も参照)。キリストの光は,イエス・キリストを通して与えられる光と知識と影響です。この影響は,聖霊の賜物を授かる準備となります。回復されたイエス・キリストの福音を学んで,それに従って生活しようとする人々を導きます。
聖霊
聖霊という御方
聖霊は神会の第三の御方です。霊の御方であって,骨肉の体は持っておられません(教義と聖約130:22参照)。救い主に従う人々にすべてのことを教え,またイエスが教えられたことを思い起こさせると主が約束された慰め主です(ヨハネ14:26参照)。
聖霊の力
心から真理を探求する人々がバプテスマを受ける前に受ける証は,聖霊の力を通してもたらされます。すべての人々は,聖霊の力を通してイエス・キリストと回復された主の福音についての証を得ることができます。「聖霊の力によって,〔わたしたち〕はすべてのことの真理を知る」(モロナイ10:5)ことができるのです。
聖霊の賜物
聖霊の賜物は,自分がふさわしいときにはいつでも聖霊を伴侶とすることができる権利です。水によるバプテスマを受けた後,わたしたちは聖霊の賜物を授かります。聖霊の賜物は,確認の儀式を通して授かります。
ジョセフ・スミスは次のように言っています。「聖霊と聖霊の賜物には違いがあります。コルネリオはバプテスマを受ける前に聖霊を受けました。それは福音が真実であることを確信するために与えられた神の力でした。しかし,コルネリオはバプテスマを受けるまで聖霊の賜物を授かることはできませんでした。」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』97)
わたしたちが聖められて,より聖い,より完成した,より完全な,より神のような者になるのは,聖霊の賜物と力によります。わたしたちが神と交わす聖約を守るときに霊的に再び生まれることができるのは,キリストの贖いと聖霊の聖めの力を通してです(モーサヤ27:25-26参照)。
約束の聖なる御霊
聖霊は約束の聖なる御霊とも呼ばれます(教義と聖約88:3参照)。この務めにおいて,聖霊はわたしたちが受けた神権の儀式と交わした聖約が神に受け入れられるものであることを確認してくださいます。約束の聖なる御霊によって結び固められた人々は,御父の持っておられるすべてを受けます(教義と聖約76:51-60;エペソ1:13-14;『聖句ガイド』「約束の聖なる御霊」の項参照)。
すべての儀式と聖約は,この世の生涯の後も有効であるようにするために,約束の聖なる御霊によって結び固められなければなりません(教義と聖約132:7,18-19,26参照)。この結び固めは,わたしたちの継続的な忠実さにかかっています。
御霊の賜物
主はわたしたちが祝福を得るように,また人々に祝福をもたらすために用いるように,御霊の賜物を与えてくださいます(教義と聖約46:8-9,26参照)。例えば,新たな言語を学ぶ宣教師は,相手の母語で教えるために神からの助けをもたらす異言の賜物を受けることができます。
幾つかの御霊の賜物については,モロナイ10:8-18,教義と聖約46:11-33,1コリント12:1-12で述べられています。これらは数多くある御霊の賜物の一部にすぎません。主はわたしたちの忠実さ,必要,そしてほかの人々の必要に応じて,わたしたちを祝福してほかの賜物も与えてくださいます。
救い主は,御霊の賜物を熱心に求めるよう,わたしたちを招いておられます(教義と聖約46:8;1コリント14:1,12参照)。これらの賜物は祈りと信仰と努力によって,そして神の御心に従ってもたらされます。
改心における御霊の力
改心は,聖霊の力を通して起こります。あなたの役割は,その人の生活に御霊の力がもたらされるようにすることです。それを実行できる方法を以下に幾つか提案します。
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祈り,聖文を調べ,聖約を守ることを通して,御霊がともにあるように求めます。
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救い主と回復のメッセージについて,御霊によって教えます。メッセージをそれぞれの人の必要に合わせる際に,御霊の導きに従います。
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教えていることが真実であることを,聖霊の力によって知っていると証します。あなたが証をするとき,聖霊が人々に証をしてくださいます。
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行動するように人々に働きかけ,決意を守れるように助けます。人々は決意を守っているときに,聖霊の力をいっそう強く感じることができます。第11章を参照してください。
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招いた事柄に従って行動して得た経験を尋ねることによって,フォローアップをします。悔い改め,戒めに従い,決意を守るときに,人々の信仰が強まります。御霊が働きかけていることを彼らが認識できるように助けてください。
M・ラッセル・バラード会長は次のように教えています。「真の改心は,御霊の力を通じてもたらされます。御霊が心の琴線に触れるとき,心に変化が生じます。人は御霊の働きかけを感じるとき,または生活の中で主の愛と憐れみが現れているのを目にするとき,霊的に高められ,強められて主への信仰が増していきます。御霊を伴うこれらの経験は,人が喜んで御言葉を試そうとするときに自然に起こる事柄です〔アルマ32:27参照〕。そしてわたしたちは福音が真実である,と感じるようになるのです。」(「今が,その時である」『リアホナ』2001年1月号,89)
イエス・キリストを信じる信仰を持って祈る
人が改心するのを助けるには,御霊の力によって教える必要があります(教義と聖約50:13-14,17-22参照)。主は次のように言っておられます。「御霊は信仰の祈りによってあなたがたに与えられるであろう。そして,御霊を受けなければ,あなたがたは教えてはならない。」(教義と聖約42:14)
教えるに当たって,助けを祈り求めるなら,聖霊の力があなたの教えを「人の子らの心に」(2ニーファイ33:1)伝えてくれます。あなたが御霊によって教え,人々が御霊によって受けるとき,「互いに理解し合い」,「ともに教化されて,ともに喜ぶ」(教義と聖約50:22)でしょう。
祈りの方法
イエスはわたしたちに祈りの方法を教えてくださいました(マタイ6:9-13;3ニーファイ18:19参照)。聖霊から受けた促しに従って行動する決意をもって真心から祈ってください。祈りを効力のあるものとするには,謙遜さと絶え間ない努力が求められます(モロナイ10:3-4;教義と聖約8:10参照)。
神との愛にあふれた,礼拝の思いに満ちた関係が伝わるような言葉を用いてください。砕けた口調ではなく,敬語を用いてください。
常に感謝の気持ちを表しましょう。意識的に感謝するよう努めることは,神があなたの生活の中でどれほど憐れみをかけてくださってきたかを理解する助けとなります。霊感を受けられるように心と思いが開かれます。
慈愛を授けられるように「熱意を込めて」(モロナイ7:48)祈ってください。人々のために,名前を挙げて祈ってください。あなたが教えている人々のために祈ってください。キリストのもとに来るよう彼らをどのように招き,助ければよいか,霊感を求めてください。
いつ祈るか
あなたはいつ祈るべきでしょうか。主は次のように言っておられます。「熱心に探し,常に祈り,そして信じていなさい。〔そうすれば〕万事があなたがたの益となるようにともに働くであろう。」(教義と聖約90:24)
アルマはこう言っています。「あなたのすべての行いについて主と相談しなさい。そうすれば,主はあなたのためになる指示を与えてくださる。まことに,夜寝るときは,眠っている間も主が見守ってくださるように,主に身を託して寝なさい。そして,朝起きるときに,神への感謝で心を満たしなさい。」(アルマ37:37。アルマ34:17-27も参照)
主は静かで,だれもいないときに祈るよう招いておられます。「自分の部屋に入り,……あなたの父に祈りなさい。」(3ニーファイ13:6。7-13節も参照)
ゴードン・B・ヒンクレー大管長は次のように教えています。「宣教師は毎朝,……ひざまずいて,自分の舌が緩められ,これから教える人々に祝福をもたらす話ができるように,主に嘆願しなければなりません。こうすれば宣教師の生活に新たな光が注がれます。伝道にもっと熱心になれます。ほんとうの意味で,自分が主に代わって語る主の僕であることが分かるようになります。」(「伝道活動」『第1回世界指導者訓練集会』2003年1月11日,20)
祈るとき,神を信頼する
神を信じる信仰を持つとは,神を信頼することです。これには,祈りがこたえられることに関して,神の御心と時期を信頼することが含まれます(イザヤ55:8-9参照)。ダリン・H・オークス管長は次のように教えています。
「どれほど強く信じていても,わたしたちの信仰の対象である主の御心にかなわないのであれば,望む結果は得られないのです。祈りが皆さんの望む方法で,あるいは望む時期にこたえられないように思えるとき,このことを思い出してください。主イエス・キリストへの信仰は常に天の秩序,主の慈しみ,御心,知恵,そして時期に基づいて行使しなければなりません。主に対してこのような信仰と信頼を抱くとき,真の安全と静寂が人生にもたらされます。」(「贖いと信仰」『リアホナ』2008年4月号,8)
こたえられないように思われる祈りに関して,ラッセル・M・ネルソン大管長は次のように言っています。
「わたしもそう感じたことがあります。そのようなときの恐れや涙を味わったことがあります。しかし,祈りはないがしろにされないということも知っています。信仰が無に帰することはないのです。すべてを御存じである天の御父は,わたしたちよりはるかに広い視野を持っておられます。わたしたちはこの世的な問題や苦痛に目を向けますが,御父は永遠の進歩や可能性を理解しておられます。御心を知るために祈り,忍耐と勇気をもって御心に従うなら,天の癒しは御父の方法と時間に従ってもたらされるのです。」(「イエス・キリスト—偉大な癒し主」『リアホナ』2005年11月号,86)
御霊の促しを認識することを学ぶ
あなたとあなたが教える人たちが,御霊からのコミュニケーションを認識することを学ぶのは重要です。御霊は大抵,静かに,あなたの気持ちや思いや心を通して語りかけられます。預言者エリヤは,主の声は風の中にも,地震の中にも,火の中にもなく,「静かな細い声」(列王上19:12)であることを知りました。それは「雷のような声ではなく」,むしろ「まるでささやきのような,まったく優しい静かな声であり,それでいて心の底まで貫〔く〕」(ヒラマン5:30)ものです。
御霊からのコミュニケーションは,人それぞれに異なって感じられます。どのように感じるものであるかにかかわらず,聖文はそれをどのように認識すればよいかを教えています。例えば,御霊はあなたを教化し,善を行うように導きます。思いを照らします。へりくだって歩み,義にかなって裁くように導きます(教義と聖約11:12-14およびこのセクションの後半に出てくる「個人学習」の項参照)。
「どのようにして御霊の促しを認識できるか」という問いに答えるために,ゴードン・B・ヒンクレー大管長はモロナイ7:13,16-17を引用し,その後,次のように述べています。
「それはあらゆることが語られ,行われた後に実施される,最終的なテストです。その促しは善を行い,立ち上がり,背筋を伸ばし,正しいことを行い,親切であり,寛容であるよう人に勧めているでしょうか。そうであれば,それは神の御霊から与えられたものです。……
……善を行うよう促すものであれば,それは神から与えられているものです。もし悪を行うよう促すものであれば,それは悪魔から出ているものです。……もしあなたが正しいことを行い,正しい生活をしているならば,御霊が語りかけていることを心の中で察知できることでしょう。
御霊の促しは,御霊の実によって識別することができます。すなわち啓発し,成長させてくれるもの,前向きで肯定的であり,心を高め,より良い思いと言葉と行いに導くものは,神の御霊です。」(『歴代大管長の教え-ゴードン・B・ヒンクレー』116)
聖霊の導きを求め,導きに従うとき,聖霊の促しを識別して理解する能力が時間とともに増していきます(2ニーファイ28:30参照)。幾つかの点で,御霊の言語に波長が合っていくことは,別の言語を学ぶのと似ています。それは勤勉で忍耐強い努力を要する,緩やかな過程です。
十分に固い決意をもって聖霊の導きを求めてください。ほかのことに気を取られていると,御霊の静かなささやきに気づけないかもしれません。または,あなたがへりくだり,進んで促しに従う気持ちで御霊の影響を求めるまで,御霊は語りかけるのを待つかもしれません。
この世の声はあなたの注意を引こうと競い合います。あなたが心の中に御霊のための場所を設けないなら,この世の声は霊的な印象を簡単に押しのけてしまいます。主の次の勧告を覚えていてください。「静まって,わたしこそ神であることを知れ。」(詩篇46:10。教義と聖約101:16も参照)
「神は御自分の息子たちや娘たちに啓示を伝えるために,思いに浮かぶ考え,心に浮かぶ気持ち,夢,……霊感など,様々な方法を用いられます。即座に,強烈な方法で授けられる啓示もあれば,徐々に少しずつ気付く啓示もあります。神からの啓示を受け,認識し,それに応じることは,だれもが熱望し,適切に願い求めるべき霊的な賜物です。」(David A. Bednar, “The Spirit of Revelation in the Work,” 2018 mission leadership seminar)
個人学習
以下の表にある聖句を研究してください。これらの聖句で述べられている感情や思いや印象をあなたが経験したときのことを考えてください。聖文を研究し,経験を重ねていきながら,このリストにほかの聖句を書き加えていきましょう。人々が御霊を感じ,認識できるよう助けるために,これらの原則をどのように生かせるか考えてください。
愛,喜び,平安,慰め,忍耐,柔和,温厚,信仰,希望といった気持ちをもたらす。 | |
思いを照らし,考えを与え,心に感情をもたらす。 | |
聖文が強い影響を及ぼすようにする。 | |
暗黒を光に置き換える。 | |
悪事を避けて戒めに従いたいという望みを強める。 | |
真理を教え,思い起こさせる。 | |
導きを与え,欺きから守る。 | |
父なる神とイエス・キリストの栄光を現し,御二方について証する。 | |
語るべき言葉について謙遜な教師を導く。 | |
御霊の賜物を与える。 | |
何について祈るべきかを告げる。 | |
なすべきことを告げる。 | |
義人が力と権能をもって語れるよう助ける。 | |
聖めと罪の赦しをもたらす。 | |
耳を傾ける人々の心に真理を届ける。 | |
技術と能力を高める。 | |
前進するよう促す,または制止する。 | |
教える者と学ぶ者の両方を教化する。 |
御霊に頼る
主の僕であるあなたは,主の方法と主の力によって主の業を行わなければなりません。預言者ジョセフ・スミスは次のように教えています。「だれも聖霊を受けないまま福音を宣べ伝えることはできません。」(『歴代大管長の教え-ジョセフ・スミス』332)
あなたの働きのあらゆる面について御霊が導いてくれると信頼してください。御霊はあなたを照らし,霊感を与えてくれます。教える人を見つけるよう助け,教えるときには力をもたらしてくれます。会員や,教会に再び集うようになった会員,新会員の信仰を強めるのを助けるときに,あなたを支えてくれます。
自分に自信がある宣教師もいます。そのような自信を持ち合わせていない宣教師もいます。自信と信仰を,自分に対してではなく,へりくだってイエス・キリストに対して抱いてください。自分の才能や能力ではなく,御霊に頼ってください。聖霊はあなたの努力を,あなたが自分で成し得るよりもはるかに大いなるものとしてくださいます。
警告の言葉
受けた印象について,信頼できるリソースで確認する
霊感を求めて祈るとき,あなたが受けた霊的な印象を,聖文や生ける預言者の教えと比較してください。御霊から受けた印象であれば,それらと一致することでしょう。
自分の責任の範囲内で啓示を求める
あなたが感じるものが,あなたの受けている責任に合ったものであることを確認してください。適切な権能を持つ人から召されないかぎり,あなたは人に勧告を与えたり人を正したりするように御霊からの印象を受けることはありません。例えば,ビショップにその召しにおいて何をなすべきかを告げる啓示をあなたが受けることはありません。
御霊のまことの影響力を見極める
ハワード・W・ハンター大管長は次のように勧告しています。「一言警告させてください。……わたしたちは注意をおろそかにしていると,……ふさわしくない,ごまかしの方法を使って,主の御霊のまことの影響力を受けているかのようなふりをし始めます。大きな感動や涙を流す出来事が,御霊の現れと同じように扱われているのではないかと懸念しています。確かに主の御霊によって涙を流し,強い感動を覚えることもありますが,そのような感情の表れと御霊の存在そのものを混同してはなりません。」(『歴代大管長の教え-ハワード・W・ハンター 』257)
霊的な事柄を強制しない
霊的な事柄は強制することができません。御霊を招く態度を育み,環境を整えることや,自分自身を備えることはできますが,いつ,どのように霊感が与えられるかを指示することはできません。適切な時期が来たら,必要としているものが与えられると,忍耐強く信頼してください。
霊的な経験を神聖に保つ
あなたは宣教師として,霊的な経験にこれまでよりも気づくかもしれません。これらの経験は神聖なものであり,大抵はあなた自身を教化したり,教えたり,正したりするために与えられます。
このような経験の多くは,内に秘めておくのがよいでしょう。経験を分かち合うことがほかの人々の祝福になる,と御霊の導きを受けた場合にのみ,分かち合うようにしてください(アルマ12:9;教義と聖約63:64;84:73参照)。
場合によっては自分で最善の判断をする
時々わたしたちはすべてのことについて御霊の導きを受けたいと思うことがあります。しかし,しばしば主はわたしたちに自分で最善の判断をするよう望まれます(教義と聖約60:5;61:22;62:5参照)。ダリン・H・オークス管長は次のように教えています。
「主によって導かれたいと願うこと自体は強さですが,同時に,天の御父は多くの決断をわたしたち自身の個人的な選択に任せておられることも理解する必要があります。個人的な決断は,わたしたちの成長のためにこの世で経験するよう定められた方法の一つです。すべての決断を主に委ね,どんな選択にも啓示を願う人たちは,やがて,導きを求めて祈っても答えを受けないという状況に直面するでしょう。そのような状況として考えられるのは,選択が取るに足りない場合や,いずれの選択でもよいという場合です。そのような状況は幾らでもあります。
わたしたちはまず,造り主が与えてくださった理性を働かせ,心の中でよく思い計らなければなりません。それから導きを求めて祈り,導きを受けたならそれに従って行動するのです。もし導きが与えられなかったなら,可能なかぎりの最善の判断に従って行動すべきです。主が指示を与えようとなさらなかった事柄について執拗に啓示を求める人たちは,自分の空想や偏見から答えをでっち上げたり,偽りの啓示によって答えを受けたりするかもしれません。」(「強さが堕落を招くとき」『聖徒の道』1995年5月号,15参照)
研究と応用のためのアイデア
個人学習
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学習帳の1ページを縦に二等分して,片方の欄に見出しとして「主が行われたこと」,もう片方の欄に「リーハイまたはニーファイが行ったこと」と書きます。リアホナと折れた弓の話(1ニーファイ16:9-31),またはニーファイが船を造った話(1ニーファイ17:7-16;18:1-6)を読んでください。該当する欄に話の中の様々な出来事を書き出してください。この話から霊感の本質についてどのようなことが学べるか考えます。
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学習帳に目を通し,あなたが御霊によって導かれた経験,または御霊の賜物を経験した出来事を探してください。それらの経験がいつ,どこで,なぜ起きたのかを考えます。主の御手がどのように現れていたでしょうか。どのような気持ちがしましたか。これらの経験を心にとどめておくことは,御霊を認識する助けとなります。
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アルマ33:1-12およびアルマ34:17-31を研究してください。アルマとアミュレクはどのような質問に答えていましたか(アルマ33:1-2を読んでください)。彼らはこれらの質問にどのように答えましたか。どのようなことを断言したでしょうか。
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御霊は多くの大切な方法でわたしたちを導いてくれると,主は約束しておられます。以下の聖句を読んで,あなたの働きの中で御霊の導きを必要とする様々な分野を見つけてください。これらの聖句にある原則は,あなたの個人学習や同僚学習においてどのような意味を持つでしょうか。ディストリクト評議会集会,ゾーン大会,バプテスマ会,そのほかの集会においてはどうでしょうか。
祈る
集会を行う
同僚学習と同僚交換
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同僚とともにささげている祈りについて話し合ってください。それらの祈りは聖霊によって導かれているでしょうか。同僚との祈りに対して,どのように答えを受けてきましたか。同僚とともに祈るとき,あなたは:
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義にかなって,また神の御心のままに,あなたの願い求めるものを神が与えてくださると信じていますか。
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祈りの答えに気づき,そのことに感謝していますか。
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人々の名前を挙げて祈り,彼らの必要について考えていますか。
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互いのために,また,御霊の導きを受けられるように祈っていますか。
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祈りの答えを認識していますか。
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受けた促しに従って行動する決意をもって祈っていますか。
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もっと熱心に御霊を求める方法について話し合ってください。
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聖霊の影響をどのように受けたかについて,人々が話してくれた様々な経験について話し合ってください。あなたが教えている人々が話してくれた御霊に関する経験を,学習帳に記録してください。この神聖な影響力を人々が認識するのを助けるために,どのようなことができるでしょうか。
ディストリクト評議会,ゾーン大会,伝道部リーダーシップ評議会
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適切であれば,最近の証会,レッスン,そのほかの場で聞いた話や経験を宣教師たちに分かち合ってもらいます。ほかの人たちが語る霊的な話と経験は,あなたが信仰を強める助けとなります。また,御霊の影響力は広範囲かつ頻繁に現れることを理解するうえで役立ちます。
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伝道と聖霊の力について宣教師に話をしてもらいます。
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主があなたに注いでおられる,ささやかながらも非常に大切な祝福を認識するうえで,感謝の気持ちを表すことがどのような助けとなるか話し合ってください(エテル3:5;教義と聖約59:21参照)。感謝を表す方法を話し合いましょう。
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新会員に,教会について学んでいたときに御霊の影響力を受けた経験について話してもらうとよいでしょう。本人が適切だと思う範囲でのみ経験を分かち合ってもらってください。
伝道部指導者と伝道部会長会顧問
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毎週の手紙の中で,適切であれば霊的な経験について記すよう,宣教師に求めるのもよいでしょう。
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面接や会話の中で,宣教師に朝と晩の祈りについて時々尋ねてください。必要であれば,祈りをもっと有意義なものにする方法について話し合ってください。
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自分が教えている人々が御霊を感じ,認識できるよう,どのように助けているかを宣教師に尋ねてください。