牢獄から手紙を口述するパウロ

10月9－15日

ピリピ；コロサイ

「わたしを強くして下さるかたによって，何事でもすることができる」

最初にピリピ人への手紙とコロサイ人への手紙を読み，祈りをもって，あなたが教えるよう主が望んでおられる教義について深く考えます。この教義を教えるために用いることのできる質問や資料についてよく考えるときに，御霊に導いてもらうようにしてください。

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分かち合うよう招く

クラスの参加者に，ピリピ人への手紙とコロサイ人への手紙から学んだことを要約する言葉を分かち合うように言い，それを選んだ理由を説明してもらいます。説明の一部として聖句を紹介するように促します。

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教義を教える

ピリピ2：1－5，14－18；4：1－9；コロサイ3：1－17

イエス・キリストの福音に従って生活するとき，わたしたちは「新しく」なる。

• イエス・キリストを通して「古き人を……脱ぎ捨て」「新しき人を着〔る〕」とはどういう意味か，クラスの参加者が心に思い描けるように助けるとよいでしょう（コロサイ3：9－10）。そのために，古いものが新しいものに生まれ変わる前後の写真を提示するとよいでしょう（例えば，家具，家屋，自転車など）。クラスの参加者に，イエス・キリストを信じる信仰と，進んでイエス・キリストの福音に従って生活することによって，わたしたちはどのように「新しく」なれるか話し合ってもらうとよいでしょう。この話し合いの一部として，クラスの参加者の半数にピリピ2：1－5，14－18；4：1－9を，そして残りの半数にコロサイ3：1－17を研究してもらい，「古き人」と「新しき人」の特質を見つけてもらいます。また，何人かの人に，イエス・キリストを信じる信仰を持ち，イエス・キリストの福音に従って生活することが新しい人になるうえでどのように助けとなったかを紹介してもらってもよいでしょう。

ピリピ4：1－13

わたしたちは，自分の状況がどうであろうと，キリストに喜びを見いだすことができる。

• 自分の状況はパウロの状況と違っているとしても，わたしたちは皆，人生におけるあらゆる状況を進んで受け入れ，喜びを感じたパウロから学ぶことができます。このテーマで話し合いを始めるために，パウロが経験した試練の幾つかを復習するとよいでしょう（例として，2コリント11：23－28を参照）。その後，クラスの参加者に，ピリピ4：1－13を読み返して，試練のときにあっても喜びを感じる助けとなるパウロが与えた勧告を見つけてもらいます。

• クラスの参加者に，「人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安」（ピリピ4：7）を感じたときや，ほかの方法では行えなかったことを達成するために自分を「強くして下さるかたによって」（13節）強められたと感じたときの経験について話してもらうとよいでしょう。

• このテーマをさらに掘り下げたいと思う場合には，クラスの参加者の一人に，ラッセル・M・ネルソン大管長の説教「喜び—霊的に生き抜く道」（『リアホナ』2016年11月号，81－84）から，霊を鼓舞する話や言葉を幾つか紹介してもらうとよいでしょう。ネルソン大管長の話の中の人たちは，困難な状況にありながらも，どのようにして喜びを見いだしたでしょうか。

• 今日の世では悪がますます増加しているため，クラスの参加者は，純真なこと，愛すべきこと，誉れあること，徳と言われるもの，称賛に値するものを「心にとめなさい」というパウロの勧告から益を得られることでしょう（ピリピ4：8）。クラスの参加者のそれぞれに（あるいは，小人数のグループに），ピリピ4：8または信仰箇条1：13に述べられている特質の一つを割り当てるとよいでしょう。『聖句ガイド』を使って割り当てられた特質についての聖句を見つけてもらい，見つけたものをクラスで紹介してもらうとよいでしょう。また，人々の生活におけるその特質の実例を紹介してもらってもよいでしょう。「これらのことを尋ね求める」には，どうすればよいでしょうか。

コロサイ1：12－23；2：2－8

わたしたちはイエス・キリストに「根ざし」ているとき，世の影響力に対抗する力を得る。

• コロサイ1：12－23；2：2－8に記されている救い主についてのパウロの証は，クラスの参加者に，自分自身の信仰について深く考えて信仰を強める良い機会を与えます。クラスの参加者に，これらの節を調べて，イエス・キリストを信じる信仰を強めるものを見つけてもらうとよいでしょう。「〔イエス・キリスト〕に根ざし，〔イエス・キリスト〕にあって建てられ」るとは，どういう意味でしょうか（コロサイ2：7）。クラスの参加者がこの節について話し合う際，『わたしに従ってきなさい—個人と家族用』の今週の概要にある木の写真と，ビデオ「霊を滅ぼす嵐」（ChurchofJesusChrist.org）が助けとなるでしょう。木の根を強くするもの，あるいは弱くするものは何でしょうか。「〔イエス・キリスト〕に根ざし，〔イエス・キリスト〕にあって建てられ」ることによって，どのように世の影響力に対抗する力を得られるでしょうか（コロサイ2：7－8参照。ヒラマン5：12；エテル12：4も参照）。

• クラスの参加者に，コロサイ1：12－23；2：2－8で教えられている，わたしたちのキリストを信じる信仰を「とりこに〔し〕」かねない「むなしいだましごと」（コロサイ2：8）を避けるためにできることを挙げてもらってもよいでしょう〔訳注—「とりこに〔する〕」は，英語では“spoil”で「だいなしにする」の意〕。救い主に従い，サタンの欺きを避けるために，互いにどのように支え合うことができるでしょうか。

教え方を改善する

音楽を用いる。神聖な音楽は聖霊の影響力を招きます。それは敬虔な雰囲気を生み出し，決意と行動を促します。「詩とさんび……によって」「互に教えまた訓戒」することをどうすればあなたのクラスの一部とできるか考えてください（コロサイ3：16。『救い主の方法で教える』22も参照）。