セミナリー
単元22—第3日,ヒラマン5章


単元22—第3日

ヒラマン5章

はじめに

ニーファイ人は悪事を続け,その大半が義よりもむしろ悪を選ぶほどになりました。ニーファイとリーハイは父親の言葉に霊感を受け,福音を宣べ伝えることに専念しました。父親であるヒラマンは救い主の岩を生活の基とすることの大切さについて息子たちに教えました。リーハイとニーファイは,ニーファイ人を教えた後,レーマン人に教えを説いていたときに(ろう)に入れられます。主がニーファイとリーハイを奇跡的に牢から解放された後,大勢のレーマン人が福音に改宗しました。

ヒラマン5:1-13

ヒラマンは自分の息子であるニーファイとリーハイに,神の戒めを覚えておくように,またイエス・キリストの力から助けが得られることを覚えておくように教えた

次の6つの言葉を読みましょう。次の活動を完了するために,これらの言葉を全部覚えてください。あなたはこれらの言葉を見ないで聖典学習帳に書くよう求められます。「家族」「両親」「イエス・キリストの贖い」「預言者」「悔い改めは救いをもたらす」「戒めを守る」

  1. 学習ガイドを閉じ,聖典学習帳にこれらの6つの言葉を見ないで書いてください。

答え合わせをします。言葉を覚えるのは易しかったか難しかったかしばらく考えてください。「見ないで書く」という指示を事前に受けていたことで,違いがあったと思いますか。

スペンサー・W・キンボール大管長が語った次の言葉を読み,わたしたちが福音に従った生活を送ろうとするとき「思い起こす」という言葉がなぜそれほど大切なのか考えてください。「辞書の中から最も大切な単語を探すとしたら,それは何か知っているでしょうか。それは『思い起こす』という語だと思います。皆さんは全員聖約を交わし,行うべき事柄が何であり,それをどのように行うべきか知っているため,わたしたちにとって最も大切なことは思い起こすことです。」(“Circles of Exaltation”CES宗教教育者への講話,1968年6月28日〕5)

今日,皆さんは父親から教わった真理を思い起こしたことによって,大勢の人々の生活に影響をもたらした二人の人物について学びます。今日のレッスンを進めていく中で,主はわたしたちに何を思い起こすよう望んでおられるか深く考えてください。

ヒラマン5:1-4に述べられているように,ニーファイは大さばきつかさの職を譲りました。民の罪悪が激しさの度合いを増したからです。彼と彼の弟のリーハイは,神の言葉を宣べ伝えることに余生をささげたいと思いました。務めを始めるときに,彼らは父ヒラマンの教えを思い起こしました。次の節を読み,ヒラマンが息子たちに思い起こすようにと言ったことを,与えられた余白にまとめましょう。これらの節に「思い起こす」(あるいは「忘れない」「覚えておく」)という言葉が出てくる度に印を付けてもよいでしょう。

  1. 読んだことをもっとよく理解するため,次の質問の答えを聖典学習帳に書いてください。

    1. ほかの人の義にかなった模範を思い起こすことは,「善いことを〔する〕」ことを選ぶうえでどのような助けとなるでしょうか。(ヒラマン5:7

    2. イエス・キリストの贖罪を覚えておくためにあなたはどのようなことをしているでしょうか。

ヒラマン5:12をもう一度読み,次の原則の裏づけとなる語句を見つけましょう。「もしわたしたちがイエス・キリストの上に基を築くならば,サタンはわたしたちに対して力を持つことはない。」ヒラマン5:12はマスター聖句です。後で見つけることができるように特別な印を付けておくとよいでしょう。

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ノーブー神殿の壁の礎石

決して倒れることのない建物の設計を依頼されたと想像しましょう。次の質問にどう答えるか考えてください。

  • そのような建物はどのような基が必要となるでしょうか。

  • 堅固な基は,建物が悪天候や自然災害,そのほかの困難な状況に持ちこたえるうえで,どのような助けとなるでしょうか。

  • 贖い主イエス・キリストの基の上に築くならば,悪魔からの攻撃を避けられなくても,それらを克服する力が与えられます。ヒラマン5:12のどのような言葉や語句が,そのことを表しているでしょうか。

  1. 次の質問の答えを聖典学習帳に書いてください。

    1. あなたの生活をイエス・キリストの岩の上に築くとは,どのような意味だと思いますか。あなたは自分の生活でそうするために,どのように努力していますか。

    2. あなたはこれまでどのようなときに,イエス・キリストの上に基を築いていたおかげで誘惑に耐え,試練を堪え忍ぶことができたでしょうか。

    3. 救い主をあなたの生活の基とするために,どのようなことを改善できるでしょうか。

ヒラマン5:14-52

主,牢の中にいたニーファイとリーハイを守られ,彼らを捕えた者たちが主に叫び求め悔い改めるときに(くら)(やみ)を追い払われる

ヒラマン5:14-19に記録されているように,ニーファイとリーハイはゼラヘムラの地で大きな力をもって福音を宣べ伝え,大勢の人々にバプテスマを施しました。その後,彼らはニーファイの地へ向かいました。そこはレーマン人の地でした。次の活動は,レーマン人の中でニーファイとリーハイが経験した特筆すべき出来事を理解できるよう助けるためのものです。

  1. 聖典学習帳の全ページに次の表を描きましょう。それから各欄の聖文を読み,それぞれの節で述べられていることを簡単に絵で描くか,短く要約しましょう。

    レーマン人の中のニーファイとリーハイ

    ヒラマン5:20-21

    ヒラマン5:22-25

    ヒラマン5:26-28

    ヒラマン5:29-34

    ヒラマン5:35-39

    ヒラマン5:40-44

この経験で,暗黒の雲は罪を,また一人一人を包んだ火の柱は聖霊を象徴しています。

28節と34節をもう一度読み,暗黒の雲に覆われていたときに人々がどう感じたか書いてください。

43節と44節をもう一度読み,火の柱に囲まれたときに人々がどう感じたか書いてください。

41節と42節をもう一度読み,暗黒の雲を追い払うために,つまり,罪を悔い改めるために,人々が何をしたか書いてください。

ヒラマン5:45-47を読み,この経験から悔い改めについてどのような真理を学ぶことができるか深く考えてください。次の原則はその一つです。「わたしたちがイエス・キリストを信じる信仰を働かせ,罪を悔い改めるとき,聖霊がわたしたちの心を平安と喜びで満たしてくださる。」

ヒラマン5:48-52を読むと,およそ300人がこの奇跡にかかわり,福音に完全に改宗したことが分かります。彼らは出て行き,民を教え,「レーマン人の大半」が改宗しました(ヒラマン5:50)。これらの改宗者は「武器」を捨て(ヒラマン5:51),「ニーファイ人の所有地をニーファイ人に譲り渡し〔ました〕。」(ヒラマン5:52)モルモン書では,ほとんどの場合,人々は戦うことで自分たちの所有地を取り戻しています。しかし,この場面においては,敵が悔い改めて福音を受け入れたことによって,ニーファイ人は所有地を取り戻しました。

  1. 今,生活の中で平安と喜びを感じているかどうか考えてください。暗黒の雲(例えば,悔い改めていない罪,家族や友人との争い,あるいは定期的に聖文を読んだり祈ったりしていないこと)が,あなたの生活を覆っていないか考えてください。その中から一つ,あるいは幾つかを聖典学習帳に書いてください。どうすればヒラマン5章に述べられているレーマン人の模範に従うことができるか深く考え,暗黒の雲を救い主に追い払っていただくために自分にできることを書いてください。悔い改めは,その解決方法にどのように含まれるでしょうか。悔い改めは,イエス・キリストの上に基を築くためにどのように役立つでしょうか。

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〔マスター聖句のアイコンの画像〕
マスター聖句—ヒラマン5:12

ヒラマン5:12を読み,視覚的なイメージを与える言葉を見つけましょう(例えば,岩,基,風,(ひょう)(あらし)など)。この節を覚えるために,1枚の紙にこの節の各単語の最初の文字を書きましょう。言葉が視覚的なイメージを与えてくれる場合は,文字の代わりに,その言葉を象徴する簡単な絵を描きましょう。この紙だけを使って,この節を暗唱する練習をしましょう。この節の真理を覚えられるように,この紙を目につく所にはりましょう。

  1. 聖典学習帳の今日の課題の下に,次のように書いてください。

    _月_日,ヒラマン5章を研究し,このレッスンを終了しました。

    教師に伝えたいこと(質問,思ったことや分かったこと)