デジタル版のみ：ヤングアダルト
天の御父とイエス・キリストは，神殿に入れるよう助けてくださる
自分のエンダウメントを受けるまでに，多くの逆境に遭いましたが，これらの聖約を交わす備えをするうえで助けとなったのはキリストに頼ることでした。
わたしが幼いころ，家族で日本東京神殿へ向かいました。車で12時間の旅は長かったですが，家族でともに過ごせることに感謝し，道中は神殿へ入れる喜びについて話し合いながら過ごしました。
当時わたしはまだ12歳以下だったので，神殿ロビーまでしか入ることができませんでしたが，神殿の神聖な空間は，わたしの心を温かい御霊で満たしました。
そのロビーに何時間でもいられると思いました。帰宅する時間になると，わたしの顔に涙がつたい始めました。車が進むにつれ，神殿はどんどん小さくなっていきます。ロビーで感じた強い御霊をすでに恋しく感じていました。
いつか神殿に入る，そう決心しました。ロビーで感じた御霊があれほど強かったのであれば，実際に中へ入って儀式を行ったらどのように感じるのでしょう。楽しみで仕方ありませんでした。いつか神殿に入るために何でも行って準備したいと思いました。
反対する力に遭う
いつも戒めを守り，ふさわしい生活を送ろうと努めていましたが，本格的な準備は伝道に出る前に自身のエンダウメントを受けるときに始めました。
受講した神殿準備セミナーがとても助けになりました。二人のミニスタリングシスターが質問に答えてくれたり，何を期待すべきか教えてくれました。彼女たちの経験と証を聞き，神殿に入ることがますます楽しみになりました。
しかし大変驚いたことに，神殿準備セミナーが修了し，わたしのエンダウメントの日が近づくにつれ，たくさんの誘惑に遭い始めたのです。
同じように，専任宣教師として伝道に出る前にも反対の力がたくさん働くのを目にしました。たくさんの不安を味わいました。精神的に万全な状態ではなく，自分の弱さと向き合い，信仰をもって前進するために必要な対策を取らなければなりませんでした。
この経験により，霊的にすばらしい一歩を踏み出すのをサタンが望んでいないことを再認識しました。
キリストに強さを見いだす
この反対する力に打ち勝つため，わたしは誘惑と自分の弱さを克服できるよう，毎日祈り求めました。天の御父とイエス・キリストにこれまで以上に頼りました。断食し，聖文を研究し，啓示を求めました。正しい決断ができるように，弱さを克服できるように，ただ心に平安があるように，永遠の観点から物事を判断できるように，力を求めて祈りました。
これらの小さな霊的な行いは，御霊の促しをより良く認識し，従う助けとなりました。不安を感じることも少なくなりました。イエス・キリストの癒しの力に対する理解が深まり，主の方を向くとき，平安に包まれました。
皮肉にも，わたしがキリストにさらに近づき，自らをエンダウメントに備えることができたのは，誘惑や恐れに直面したことによってでした。
日本札幌神殿に入ったとき，幼いころに東京神殿のロビーで感じた覚えのある御霊を感じましたが，今回はよりいっそう強く，いつも心に描いていたとおりでした。
自分のエンダウメントを受け，日の栄えの部屋で腰を下ろし祈りをささげました。天の御父はわたしに何を知るよう望んでおられるか尋ねました。
天の御父がわたしやわたしの状況を御存じであることを，御霊が明らかにしてくれました（教義と聖約38：2参照）。聖約を交わしたわたしのことを主が喜んでくださっていること，そして主の宮に来ることを望んでおられることを知りました。主の宮すなわち神殿は，慌ただしい世の中から離れ，わたしたちを強め，神とイエス・キリストを近くに感じることのできる場所です。
わたしは心に最も強い平安を感じました。伝道に出るというわたしの決意に自信を持つために必要な啓示を受けることもできました。
天の御父はわたしたちの心を御存じである
これまでの旅路を通して，神がわたしたちの心の願いを御存じであり，成功を収められるよう助けてくださることに気づきました。信仰をもって主に従い，導きと強さを求めて主を信頼するならば，ふさわしく生活し，主の神聖な宮に入るために自らを備えられるよう助けてくださいます。
参入するために自らを備え，神殿に戻って奉仕し続けるとき，神殿の儀式はあなたにとってより特別なものになることでしょう。天の御父はわたしたちが儀式を受け，聖約を交わすことを望んでおられることを知っています。神殿に頻繁に入ることができなくても，神殿推薦状を保持するふさわしさを保とうと努めるとき，神殿の聖約を交わすことを通してもたらされる主のすべての祝福にふさわしい状態にあるのです。1
聖約を交わし，イエス・キリストに従おうと努めるとき，わたしたちが直面する困難や誘惑に耐えられるよう強められることを知っています。そして御霊や祝福，さらには神殿からわたしたちの心や家庭に流れ込む喜びを招くことができます。