「聖文を当てはめる」『聖文研究のスキル』
聖文を当てはめる
定義する
1ニーファイ19:23を一緒に読み,ニーファイが自分の民の「利益となり,知識となる」ように,どのように「すべての聖文を自分たちに当てはめ〔た〕」かを見つけるとよいでしょう。聖文を当てはめるとは,聖文を自分自身の生活や状況になぞらえることであると説明します。聖文を当てはめると,自分に関連付けやすくなり,言葉が自分に直接語りかけてくるようになります。聖文を当てはめるための次の方法を見せてもよいでしょう。
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聖文の登場人物や出来事をあなた自身の人生経験と比較する。次のように自問するとよいでしょう:この聖句で述べられている状況に似ている状況がわたしの生活の中にあるだろうか。それはどのような状況だろうか。これらの聖句の中に,わたしの疑問や必要,問題,懸念について役立つことがあるだろうか。
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聖典に出てくる人の名前の代わりに,あるいは勧告や戒めの節の前に,自分の名前を挿入する。自問する:自分の名前を挿入することは,この節で主がわたしに教えてくださっているメッセージを自分に当てはめるうえでどのように役立つだろうか。
モデルを示す
以下の例の一つ,またはあなたが考えたものを使って,このスキルをやって見せることもできます。
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荒れ野でマナを集めたイスラエルについての出エジプト16:4-5,19-22の話を読むか,要約します。
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ニーファイはまた,聖文を当てはめる手本を示しました。1ニーファイ4:1-3の背景を少し説明してから,生徒と一緒に読んでもよいでしょう。ニーファイが,聖文の中の話を,自分と兄たちが置かれている状況にどのようになぞらえたかを生徒に見つけてもらいます。ニーファイはなぞらえることによって,兄たちが主の解放の力を信じる信仰を持てるようにしたことを指摘します。
練習する
今週読む聖文の範囲から聖句を一つ選ぶか,以下の聖句から選んでください。生徒に,その聖句を研究し,聖文を自分自身に当てはめる練習をしてもらいます。生徒は二人一組か少人数のグループで,登場人物や出来事,教えを自分の生活に当てはめて,見つけたことを共有するとよいでしょう。
練習のためのその他の聖句:
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ダニエル3:12-18。シャデラク,メシャク,アベデネゴが,金の像を礼拝することを拒む。
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マタイ14:25-32。イエスが,水に沈み始めたペテロを救われる。
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エノス1:2-8。エノスが,自分の罪の重荷を感じ,赦しを求める。
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教義と聖約25:10,13,15。主が,エマ・スミスに対する御心を宣言される。
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ジョセフ・スミス-歴史1:10-11,13-14。ジョセフ・スミスが,真理を探す。
招き,フォローアップする
聖文を自分の生活に当てはめる練習をするよう生徒に勧めましょう。忘れずにフォローアップを行い,このスキルを使って個人学習で発見したことを発表する時間を取りましょう。また,聖文を当てはめることが,聖文をよりよく理解するうえでどのように役立つかを,生徒に発表してもらってもよいでしょう。クラスでこのスキルを引き続き練習する機会を探してください。