「聖文の内容を思い描く」『聖文研究のスキル』
聖文の内容を思い描く
定義する
聖文を思い描くとは,読んでいる情景を思い浮かべることであると説明します。このスキルは,聖典で読む出来事や物語,人々にもっと親しみを感じる助けとなります。以下のアイデアや活動は,聖文を思い描く助けとなるでしょう。
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出来事を細部にわたり思い描く助けとなる語句を探す。
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見つけた詳細情報を使って,聖文の中の人々が何を考え,感じていたかを想像する。
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聖文の物語に自分を当てはめ,もし述べられている出来事を自分が経験したらどのような気持ちや考えを抱いたか考える。
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ChurchofJesusChrist.org の「メディアライブラリー」から,聖文の話を思い描く助けとなる絵やビデオを探す。
モデルを示す
思い描くスキルを実際にやって見せるために,以下のアイデアの一つを使うか,自分の考えたアイデアを用いるとよいでしょう。
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ダニエルとライオンの穴の話を簡単に説明します(ダニエル6:1-15参照)。その後,ダニエル6:16-23を読み,生徒が物語を思い描くのに役立つと思われる詳細な情報を伝えます。掲載されている絵を見せ,ダニエルがライオンでいっぱいの囲いに入れられたときの気持ちを生徒たちに想像してもらいます。
ダニエルの経験(またはダリヨス王の経験)を思い起こしてもらうと,この話の出来事がさらに真に迫り,共感できることを指摘するとよいでしょう。また,そうすることが,どのようにダニエル(とダリヨス王)の信仰と主の力を称える助けとなるかを伝えてもよいでしょう。
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このスキルを実際に使うもう一つの方法は,教義と聖約45:44-45を読み,ニール・L・アンダーセン長老の説教「キリストのことを話す」(『リアホナ』2020年11月号,91)の一部(タイムコード12:28から13:48まで)を見せることです。アンダーセン長老の話は,イエス・キリストの再臨を思い描く助けとなります。救い主の再臨を思い起こしてもらうことで,主を信じるあなたの信仰と,再臨の日に対してあなたが抱く望みにどのような影響が及ぶかについて話すとよいでしょう。
練習する
今週の読書範囲から聖句を一つ選び,聖文を思い描くスキルを練習してください。または,以下の例から聖句を選ぶこともできます。「定義する」セクションのアイデアを使って,聖句を研究し,聖文を思い描く練習をするよう生徒を招きます。「定義する」セクションのアイデアを見せるてもよいでしょう。生徒が練習した後,二人一組か少人数のグループでどのような経験をしたか発表してもらいます。そこで,次の中から一つまたは複数を分かち合ってもらうこともできます。
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心にイメージを思い浮かべる助けとなった聖文の言葉
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思い描くことにより得た個人的な気づき
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絵や写真,ビデオがどのように聖文に親しみを感じる助けになったか,ということについての生徒たちの考え
注:写真や絵,ビデオは聖文を解釈して作成されたものであって,起こった事柄を正確に描写したものではないことを生徒に指摘するとよいでしょう。
練習のためのその他の聖句:
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出エジプト14:10,21-22。モーセが,主の力によって紅海を分ける。
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マタイ14:24-32。イエスが,水の上を歩くようペテロを招かれる。
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3ニーファイ11:13-15。ニーファイ人が,救い主の傷に触れる。
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教義と聖約110:2-4。イエス・キリストが,カートランド神殿でジョセフ・スミスとオリバー・カウドリに御姿を現される。
招き,フォローアップする
聖文を研究する際,聖文を思い描くよう生徒に勧めます。そうすることによって学んだことを発表する準備をして,次のクラスに来るよう伝えます。次回のレッスンで忘れずにフォローアップを行い,時間を取って,このスキルにより聖文の学習にどのような影響があったかを発表し,話し合ってもらいます。