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聖文の象徴を理解する


「聖文の象徴を理解する」『聖文研究のスキル』

聖文の象徴を理解する

定義する

主はしばしば象徴を使って,御自身と御自身の福音について教えてくださることを説明します。象徴は何か他のものを表します。多くの場合,抽象的な事柄を表す物質的な物です。例えば,リーハイの夢の中の鉄の棒は神の言葉を表しています(1ニーファイ15:23-24参照)。主は時折,象徴を使って,より深淵な事柄をわたしたちに語りかけてくださいます。聖文の中の象徴を見つけ,理解するには時間と努力が必要ですが,非常に役立ちます。

聖文の中の象徴を理解するために,以下のヒントを掲示して見せるとよいでしょう。

  1. 比較を探して象徴を見つける

  2. 聖典の本文や脚注,章の見出し,『聖句ガイド』,その他の資料で,象徴の意味を見つけるためのヒントを探す

  3. 象徴について考える。次のように自問するとよいでしょう:この二つはどのような点で似ているだろうか。または,この物,人物,出来事はどのような点でと似ているだろうか。

モデルを示す

次の例を使うか,自分で考えたものを使って,このスキルを実演してもよいでしょう。

  1. 比較を探して象徴を見つける詩篇23:1を読み,ダビデが主を羊飼いにたとえたと説明します。

  2. 手がかりを探す詩篇23:2-3の「主はわたしを……いこいのみぎわに伴われる」「主は……わたしを正しい道に導かれる」という語句を指摘します。これらの言葉がどのように比較についての洞察を与えてくれるかを説明します。

    『聖句ガイド』の「羊飼い」「良い羊飼い」の項を調べてください。ヨハネ10:14-151ニーファイ22:25など,この象徴に関するヒントとなるほかの聖句を分かち合います。

  3. 象徴について考える。次のように自問します:羊飼いについて,また羊飼いが羊のために何をするかについて,わたしは何を知っているだろうか。イエス・キリストはどのような点でわたしたちの羊飼いであられるだろうか。

    イエス・キリストは,羊飼いのようにわたしたちを愛し,心にかけ,守り,導き,養ってくださることを説明します。主は,わたしたち一人一人を御存じです。主はわたしたちのために進んで命をささげられました。

練習する

今週聖文を読む範囲から,象徴の含まれている聖句を一つ選んでください。または,以下の例から選ぶこともできます。生徒が聖句を読む時間を取り,「定義する」セクションのヒントを使って象徴を理解してもらいます。クラス全体で,あるいは少人数のグループで,見つけた象徴と,象徴を理解しようと努力して得た洞察を発表してもらいます。

このスキルを練習するためのその他の聖句:

招き,フォローアップする

生徒たちに,個人の聖文研究をさらに良いものとするために,聖文の中から象徴を探すよう招きます。次回集まったときに,生徒が見つけた象徴を分かち合い,これらの象徴の意味について考えることが,聖文をよりよく理解し応用するうえでどのように役立ったかを発表する時間を,忘れずに取ってください。また,聖文研究をさらに楽しむうえでこのスキルがどのように役立つかを生徒に発表してもらってもよいでしょう。このスキルを引き続きクラスで練習してください。