「聖文からパターンを見つける」『聖文研究のスキル』
聖文からパターンを見つける
定義する
十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老が語った,次の言葉を分かち合ってください。
「パターンとは,何かを繰り返し行ったり,作ったりするときの見本となるやり方,お手本,あるいは基準です。」(デビッド・A・ベドナー「生ける水の源」〔ヤングアダルトのための教会教育システムファイヤサイド,2007年2月4日〕,4,broadcasts.ChurchofJesusChrist.org。『聖句ガイド』「型」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org も参照)
繰り返し使われる語句,考えに注意を払うことによって,聖文のパターンを見いだせることがよくあることを指摘しましょう。パターンを見つけ,応用することによって,主がどのように働かれ,どのように主に従えばよいかをさらによく理解することができます。
注:このスキルについて,「聖句同士の関連性を見つける」のスキルと一緒に話し合うと役立つかもしれません。
モデルを示す
次の聖句を見せ,旅の詳細に関して宣教師の一団が質問したことに主がどのように答えられたかを示す,強調されている言葉に注目してもらいます。聖文の中の重要な真理を見つけるうえでパターンがどのように役立つかを生徒が理解できるように,下に載っているベドナー長老の洞察を分かち合ってもよいでしょう。
(注:ここで示されているのは,主の業を前進させるうえでの詳細な質問に,主が答えられたパターンの一つにすぎません。ほかの場合には,主は非常に明確で具体的な指示を与えておられます〔教義と聖約95:13-16;136:10-18〕)。
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「しかしまことに,わたしは,あなたがたが出て来た地に帰る旅について語ろう。船を作ろうと買おうと,あなたがたがよいと思うようにしなさい。それはわたしにとっては問題ではない。 そして,セントルイスと呼ばれている地に向かって速やかに旅に出なさい。」
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「しばしの後,彼らが自分の使命を果たすならば,彼らが水路を取ろうと,陸路を取ろうと,問題ではない。その後は,彼らの判断に従って,彼らに知らされるままにしておきなさい。」
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「その後,あなたがたは証するために帰ってよい。すなわち,あなたがたがよいと思うままに,全員一緒に帰ろうと,二人ずつで帰ろうと,問題ではない。ただ,忠実であって,地に住む者に,すなわち悪人の集まりの中で喜びのおとずれを告げなさい。」
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「また,節約できる金銭をすべてシオンの地に送り,これを受け取るためにわたしが任命しておいた人々に届くようにしなさい。それが少ないか多いか,それは問題ではない。」
ベドナー長老は,教義と聖約60-63章の中で見られるこのパターンについて,次のような洞察を分かち合っています。
「そのようなことは『わたしにとっては問題ではない』とされる主の言葉に,あなたたちは最初驚くかもしれません。疑いもなく,救い主はこれらの宣教師が行っていたことに関心を持っておられないとは言われませんでした。むしろ,救い主は第一のことを第一にし,正しいことに焦点を当てることの大切さを強調されました。……彼らは信仰を働かせ,良い判断力を用い,御霊の導きに従って行動しなければなりませんでした。……最も重要なことは,彼らが行うように命じられていた業であり,どのようにたどり着くかも大事ですが,最重要項目ではありませんでした。……(デビッド・A・ベドナー「生ける水の源」〔ヤングアダルトのためのCESファイヤサイド,2007年2月4日〕,4,broadcasts.ChurchofJesusChrist.org)
練習する
生徒たちに,今週聖文を読む範囲から聖句を研究し,パターンを見つけてもらいます。または,次の聖句から選ぶこともできます。生徒は,聖文の中から見つけたパターンについて考えることによって得た洞察を記録することができます。何人かの生徒に,見つけたパターンと得た洞察をクラスで分かち合ってもらうとよいでしょう。
練習のためのその他の聖句:
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列王下2:1-6(「わたしはあなたを離れません」という繰り返しの言葉は,主の預言者に従うパターンを示している。)
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マタイ4:4,7,10(救い主が「と書いてある」という言葉とともに繰り返し聖文に言及し,聖文に頼ることによって誘惑を退けるパターン〔手本〕を示している。)
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アルマ32:27-43(アルマは信仰を養うためのパターンを示している。)
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教義と聖約50:13-29(主は欺きを避けるためのパターンをお与えになる。)
招き,フォローアップする
個人学習で,聖文のパターンを見つけるよう生徒を励まします。次回,聖文の中で見つけたパターンを分かち合う準備をしてクラスに来てもらいます。次回会うときにフォローアップを行い,生徒が見つけたことを分かち合うために時間を取ることを忘れないでください。このスキルを使うことによってどのように聖文研究が改善されたかについて,生徒と話し合うとよいでしょう。クラスで,このスキルの復習と練習をし続ける機会を見つけてください。